介護保険とは?40歳から払い、必要になったときに使うしくみ

介護の窓口 編集部最終更新 2026-08-22

介護保険という名前は知っていても、誰が運営していて、いつから使えて、何に使えるのかまで説明できる人は多くありません。使いはじめる前に、しくみの輪郭だけ先につかんでおくと、窓口での話が早く進みます。

運営しているのは国ではなく、住んでいる市区町村

介護保険を動かしているのは、住んでいる市区町村です。制度の枠組みは介護保険法という国の法律で決まっていますが、保険料の額を決めるのも、申請を受け付けるのも、要介護度を判定するのも市区町村になります。

このことは、実際の手続きに二つの意味を持ちます。ひとつは、申請の窓口も相談先も、必ずお住まいの市区町村になるということ。もうひとつは、保険料の額や、市区町村が独自に上乗せしているサービスの中身が、隣の市と違って当たり前だということです。

40歳から保険料を払い、必要になったときに使う

40歳の誕生日を迎えると、本人の意思にかかわらず介護保険の加入者になります。会社員なら健康保険料と一緒に、自営業なら国民健康保険料と一緒に、年金を受け取っている65歳以上の人なら年金からの天引きで、保険料を納めます。

使えるようになるのは、原則として65歳からです。65歳より前でも、老化にともなう決まった病気が原因で介護が必要になった場合に限り、使えることがあります。

年齢による使えるときの違い
区分年齢使えるとき
第1号被保険者65歳以上原因を問わず、介護や支援が必要と認められたとき
第2号被保険者40歳から64歳国が定めた16の病気が原因で、介護や支援が必要になったとき

何に使えるのか

自宅に来てもらう訪問介護訪問看護、日中を過ごす通所介護、数日泊まるショートステイ、車いすや介護ベッドの福祉用具のレンタル、手すりを付ける住宅改修、そして特別養護老人ホームなどの施設への入所。介護保険で使えるサービスは、この幅の中に収まります。

ただし、要介護度に応じて1か月に使える上限が決まっています。上限の範囲で何をどれだけ使うかを組み立てたものがケアプランで、多くの場合はケアマネジャーが本人や家族と相談しながら作ります。

払うのは、かかった費用の1割から3割

サービスを使ったとき、窓口で払うのはかかった費用の1割から3割です。残りは介護保険から事業所へ支払われます。何割になるかは前の年の所得で決まり、毎年7月ごろに届く負担割合証に書かれています。

施設に入ったときの食費と部屋代、送迎以外の実費、日用品代などは介護保険の対象外で、全額の自己負担になります。所得が低い場合は、食費と部屋代が軽くなるしくみが別にあります。

使いはじめるまでの道すじ

介護保険は、申し込めばすぐ使えるものではありません。市区町村に申請し、調査を受け、審査会を経て要介護度が決まり、そこからケアプランを作って、ようやくサービスがはじまります。申請から結果が届くまでは原則30日以内とされています。

保険料を払っていれば、必ず使えますか。
いいえ。保険料を払っていることと、サービスが使えることは別です。介護が必要な状態かどうかを市区町村が判定し、要支援または要介護と認められてはじめて使えます。判定の結果、どちらにも当たらない(非該当)となることもあります。
要介護認定を受けたら、必ずサービスを使わなければいけませんか。
いいえ。認定を受けても、使うかどうかは自由です。使わなかった月の負担はありません。先に認定だけ受けておき、必要になってから使いはじめる人もいます。
医療保険と介護保険は、どちらが優先されますか。
同じ内容のサービスでは、原則として介護保険が優先されます。ただし訪問看護のように、病気の種類や状態によって医療保険のほうが使われる場面もあります。判断は主治医とケアマネジャーが行います。

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