総合事業とは?要支援と「事業対象者」で使えるもの

介護の窓口 編集部公開 2026-08-22最終更新 2026-08-25

要支援と言われた人が使うサービスの多くは、いまこの枠組みの中にあります。市区町村ごとに中身が違うため、隣の市の話がそのまま当てはまりません。

国が一律に決めず、市区町村が組み立てる

総合事業は、介護保険の中にありながら、中身を市区町村が決めるしくみです。同じ「要支援1」でも、住んでいる市区町村によって使えるものの顔ぶれが違います。都会と過疎地では必要とされるものが違うから、という考え方に立っています。

このため、この記事に書けるのは枠組みまでです。実際に何が使えるかは、地域包括支援センターで確かめる必要があります。

使えるのは二とおりの人

対象になる人
区分入り方
要支援1・2要介護認定を受けて、要支援と判定された人
事業対象者基本チェックリストという25項目の質問に答え、該当した人

事業対象者という道があるのが、この制度の大事なところです。 要介護認定の申請をせず、窓口で25項目のチェックリストに答えるだけで使いはじめられます。認定を待つ1か月を挟まずに、必要な支えへ届きます。

中身はおおまかに四つ

  • 訪問型サービス … 掃除や買い物など、生活の手助けに来てもらう
  • 通所型サービス … 体操や交流の場に通う。デイサービスに近いもの
  • その他の生活支援 … 配食、見守り、ちょっとした困りごとへの支え
  • 一般介護予防事業 … 体操教室や住民が運営する通いの場。認定がなくても参加できる
担い手も幅があります。介護の資格を持つ職員が行うものから、研修を受けた住民が担うものまであり、その分だけ費用も幅があります。安いほうが劣るという意味ではなく、必要な支えの重さに合わせて選ぶ形です。

要介護になったら使えなくなるのか

要介護と判定されると、訪問型・通所型のサービスは介護保険の本体のほうへ移ります。一方、体操教室や通いの場といった一般介護予防事業は、要介護になっても参加できます。長く通っている場所を、認定が変わったからといって手放す必要はありません。

基本チェックリストで聞かれること

25項目は、生活のいろいろな面にまたがっています。バスや電車で一人で外出しているか、階段を手すりなしで上れるか、半年で体重が減っていないか、固いものが食べにくくなっていないか、周りから物忘れを指摘されるか、この2週間で気分が沈むことがあったか。こうした問いに、はいかいいえで答えます。

試験ではないので、できるだけよく答える必要はありません。 実際のところを答えたほうが、必要な支えに早く届きます。答えに迷う項目は、その場で「最近は半々です」と言えば、聞き手が補ってくれます。

先に始めて、あとから認定を受けてもよい

チェックリストで事業対象者になった人が、そのあとで要介護認定を申請することもできます。どちらか一方を選ばなければならない制度ではありません。まず総合事業で通いの場に行きはじめ、状態が進んだ時点で認定を申請する、という進み方は自然です。

逆に、認定を申請したものの非該当と出た人が、チェックリストを受けて事業対象者になる道もあります。介護保険は使えないと言われた時点で終わりにせず、この枠があることを覚えておいてください。

使う前に、簡単な計画を作る

訪問型や通所型のサービスを使うときは、地域包括支援センターが介護予防ケアマネジメントとして計画を作ります。要介護の人のケアプランに当たるもので、何のために何を使うかを整理します。作成にかかる費用の自己負担はありません。

この計画があることで、半年後に「続けるのか、増やすのか、卒業するのか」を見直す機会が生まれます。総合事業は、支えを受けたまま固定するのではなく、できることを保つことを目指した枠組みです。

地域ごとの中身の調べ方

市区町村のサイトで「介護予防・日常生活支援総合事業」と探すと、その地域の一覧が出てきます。ただ、資料が制度の説明に寄っていて、実際にどこへ行けばよいのかが読み取りにくいことも多いものです。

手っ取り早いのは、地域包括支援センターに「うちの近くで通える場所はありますか」と聞くことです。住民が運営している集まりや、公民館の体操の会など、資料に載りきらない場を把握しています。当サイトの市区町村ページには、その地域の介護予防に関わる事業所も載せています。

市区町村ごとに、名前も中身も違う

この事業は市区町村が作ります。同じ名前のものが隣町にあるとは限りません。

全国共通の説明を読んでも、自分の町で何があるかは出てきません。 地域包括支援センターに聞くのが、いちばん確実です。 通える場所と曜日まで、その場で分かります。

要支援と非該当の人が使える

要支援の認定を受けた人と、認定では非該当だった人が対象になります。認定を受けていない人でも使えるものがあります。

使えるかどうかを判断するために、簡単な聞き取りをする市区町村があります。 認定調査ほどの手間はかかりません。「認定は要らないが何かしたい」という段階に合わせて作られています。

担い手が事業所とは限らない

介護保険の指定を受けた事業所だけでなく、住民の集まり、社会福祉協議会、ボランティアが担っているものがあります。

費用も、決まり方も、指定サービスとは違います。 安く使えるものもあれば、実費だけのものもあります。続けやすさで選べるのが、この事業の良いところです。

早い段階で使う意味

要介護になってからでは、通える場所も体を動かす機会も限られてきます。動けるうちに通いの場に入っておくと、そこが続きます。

人と会う機会が減ることが、体と心の衰えにつながります。 体操の教室でも、お茶を飲む集まりでも構いません。続けられるものを一つ持っておくことが、後で効きます。

基本チェックリストは、どこで受けられますか。
地域包括支援センターか市区町村の窓口です。25項目の質問に答える形で、その場で終わります。結果によっては、要介護認定の申請を勧められることもあります。
費用はいくらですか。
サービスの種類と市区町村によって異なります。介護保険と同じく1割から3割の負担のもの、定額のもの、無料のものが混在します。事前に地域包括支援センターで確かめてください。

この記事の出典

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