地域密着型通所介護の選び方!小規模だから見るところ
小さなデイサービスは、合えばこれ以上ない居場所になります。その代わり、合わなかったときに逃げ場が少ないのが弱点です。だから、入る前の見きわめが大きく効きます。
全国に17,819件、65歳以上1万人あたり5件あります。数は多いのですが、住んでいる市区町村の事業所しか使えないので、実際の候補は近所の数か所です。定員が少ないぶん、その数か所の中身の差は大きくなります。
通っている人の顔ぶれを、大きい施設以上に見る
十人ほどで一日を過ごすので、合わない人が一人いるだけで居づらくなります。大きな施設なら席を離せば済むことが、ここでは同じ部屋の出来事になります。裏返せば、気の合う人がいれば、これ以上ないほど居心地のよい場所になります。
見学のときは、何曜日にどんな顔ぶれかまで聞いてください。曜日ごとに雰囲気が違うことは珍しくありません。本人と近い状態の人がいる曜日を選ぶと、会話が生まれやすくなります。体験の日は、その曜日に合わせてもらってください。
職員が休んだときにどうなるか
職員が二人か三人という事業所では、一人の欠員が丸ごと影響します。大きな施設なら他の職員で埋められることが、ここではその日の過ごし方そのものを変えてしまいます。
何人体制で回しているのか、一人が休んだときの代わりがいるのか、看護職員はいるのか、いる日は決まっているのか。この四つを聞いてください。「休みが出たときはどうされますか」という問いにすぐ答えられる事業所は、実際に手を打っています。
風呂の造りを実際に見る
小さな事業所では、家庭用に近い風呂のことがあります。一人ずつゆっくり入れるという良さがある一方、手すりの位置や浴槽の深さが本人に合わないことがあります。またぎの高さは、写真では分かりません。
見学のときに、必ず風呂を見せてもらってください。本人の今の動きを思い浮かべながら、ここで服を脱いで、ここに座って、ここをまたいで、と順に追ってみます。難しそうなら、職員がどう手を貸すのかをその場で聞いてください。
建物そのものを見る
民家を改装した事業所も多く、造りは本当にさまざまです。段差がないか、手すりはあるか、トイレはいくつあるか、静かに休める場所があるか。とくにトイレの数は、十人に一つでは足りないことがあります。
夏と冬の室温の保ち方も聞いておきます。古い民家は風情がある代わりに、冬は足元が冷え、夏は二階が暑くなりがちです。一日を過ごす場所なので、ここが合わないと通うのが苦になります。
何年続いているか
小さな事業所は、数年で閉じることがあります。通い慣れた場所が急になくなるのは、本人にとって小さくない出来事です。「開設から何年ですか」「何人くらい通われていますか」と聞いておくと、おおよその見当はつきます。
併せて、万一のときに移る先の相談に乗ってもらえるかも確かめておきます。答えにくい問いに聞こえますが、長く続けている事業所ほど、正面から答えてくれるものです。
合わなかったときの逃げ道を、先に持っておく
契約の前に、同じ市区町村にほかの候補が何か所あるかをケアマネジャーに聞いておいてください。地域密着型は住んでいる市区町村の事業所しか使えないので、選択肢の数はあらかじめ限られています。
選択肢を持ったうえで入るのと、ここしかないと思って入るのとでは、通いはじめてからの気持ちがまるで違います。合わないと感じたときに、我慢せずに動けるかどうかを決めるのは、入る前に知っていた候補の数です。
小さいことが、裏目に出る場合
人数が少ないぶん、合わない人がいると逃げ場がありません。大きな事業所なら別の席へ移れますが、ここでは毎回同じ顔ぶれです。
体験の日に、居合わせる人の様子を見てください。 本人が居心地よくしていられるかどうかが、いちばんの判断材料です。 見学だけでは分かりません。
職員が少ない日の体制
規模が小さいと、一人休んだときの影響が大きくなります。入浴が中止になる、送迎が遅れる。
そうなったときにどうするのかを聞いてください。 応援を出せる体制があるか、同じ法人の他の事業所とやり取りがあるか。ここが弱いと、当日に連絡が来ます。
運営推進会議を見せてもらう
地域の人が参加する会議の記録が残っています。何が話し合われ、どう改善したかが書かれています。
見せてもらえるかを聞いてください。 出せない、記録が薄いというところは、形だけになっている可能性があります。ここは分かりやすい判断材料です。
将来の移り先まで、視野に入れる
状態が進んだときに、この規模で対応できるのか。同じ法人が、他の形のサービスを持っているかどうかが効きます。
泊まりや訪問を持っている法人なら、そのまま移れることがあります。 一から探し直す手間が省けます。入る前に、その法人が何を持っているかを見ておいてください。
- レクリエーションが少ないのですが。
- 小さな事業所は、行事より日々の暮らしに近い過ごし方をすることが多くあります。洗濯物をたたむ、料理を手伝うといった役割があるかを見てください。役割のあるほうが張り合いを持つ人もいます。にぎやかな行事を望むなら、大きい施設のほうが向きます。
- 送迎の範囲が狭いと聞きました。
- 同じ市区町村の中が基本です。自宅がその範囲に入っているかを最初に確かめてください。市区町村をまたいで通うことは、原則としてできません。
- 週に何回まで通えますか。
- 要介護度ごとの月の上限額の範囲で決まります。費用は一般の通所介護よりやや高いため、同じ予算だと回数はわずかに減ります。少人数の手厚さを取るか、回数を取るかという選び方になります。
地域密着型通所介護の定員は、まんなかが15人
当サイトに掲載している地域密着型通所介護のうち、定員が分かっているのは8,166件です。その8,166件を小さい順に並べると、まんなかに来るのが15人でした。いちばん小さいところで1人、いちばん大きいところで936人と幅があります。
| 定員 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
| 10人以下 | 3,307件 | 40.5% |
| 11〜20人 | 3,784件 | 46.3% |
| 21〜30人 | 134件 | 1.6% |
| 31人以上 | 941件 | 11.5% |
いちばん多いのは11〜20人の46.3%です。定員は大きいほどよい、小さいほどよいというものではありません。人数が多ければ行事や設備の幅が出やすく、少なければ職員の目が届きやすい、という違いがあるだけです。見学のときは定員そのものより、「その日に実際に何人来ているか」を聞いてください。定員いっぱいで動いている日と、半分の日とでは、同じ定員でも過ごし方が変わります。
日曜に開いている地域密着型通所介護は15.4%
17,819件のうち、日曜に開いているのは2,741件でした。土曜は10,933件(61.4%)、祝日は14,690件(82.4%)です。土曜まで開いているところは多い一方で、日曜まで開いているところはぐんと減ります。
平日に働いている家族が付き添える日、あるいは家族が休みで介護を代わりにくい日に使いたいのであれば、この条件で候補はかなり絞られます。曜日は後から変えにくい条件なので、見学の順番を決める前に確かめておくと無駄がありません。当サイトの一覧は市区町村ごとに絞り込めるので、住んでいる地域で何件残るかを先に見てください。
地域密着型通所介護を運営しているのは13,025の法人
17,331件の運営者をたどると、13,025の法人にたどり着きます。1法人あたり1.3件という計算で、ほとんどが1か所だけを運営している法人です。系列で複数を持つ大きな法人は多くありません。
同じ法人が近くで複数を運営している場合、空きが出たときに融通が利いたり、別の種類のサービスを同じ法人でまとめられたりすることがあります。一方で、法人が大きいことと、その事業所が自分に合うかどうかは別の話です。運営法人は事業所ページに出しているので、気になったら同じ法人の他の事業所も見てみてください。
なお、公式サイトを届け出ているのは11,224件(63%)です。サイトが無い事業所が悪いということではありませんが、事前に様子を知りたいときは、まず電話で聞くことになります。
地域密着型通所介護が1件も無い市区町村が301ある
全国1,892の市区町村のうち、地域密着型通所介護の掲載があるのは1,591市区町村です。裏を返すと、301の市区町村には1件もありません。住んでいる市区町村の中だけで探すと候補が出てこないことがある、ということです。
地元に無いときは、隣の市区町村まで範囲を広げて探すことになります。送迎のあるサービスなら市区町村をまたいで通えることもあるので、まず市区町村の担当課か地域包括支援センターに、どこまで通えるかを聞いてみてください。当サイトの市区町村ページは、掲載が0件のときに近隣の同じサービスを並べます。