地域密着型通所介護とは?定員18人以下の小さなデイサービス

介護の窓口 編集部公開 2026-08-21

大きなデイサービスはにぎやかすぎる。かといって家に一人でいるのも困る。その間を埋めるのが、定員18人以下の小さなデイサービスです。

地域密着型通所介護とは

1日の定員が18人以下のデイサービスです。2016年に、それまでの小規模な通所介護がこの区分に移されました。中身は通所介護と同じで、入浴・食事・体操・レクリエーションを行います。

「地域密着型」なので、住んでいる市区町村にある事業所しか使えません。市区町村が指定と指導を行うため、地元の実情に合った運営がされやすい仕組みです。

全国では17,819件が指定を受けています。65歳以上1万人あたり5件で、通所介護に迫る数です。「近所の民家を使った小さなデイサービス」の多くがこの類型にあたり、数のうえでは、もう例外的な形ではありません。

普通の通所介護との違い

地域密着型通所介護通所介護(一般)
定員18人以下19人以上
使える地域住んでいる市区町村のみ制限なし
雰囲気小さく、顔ぶれが決まっている大人数、にぎやか
費用やや高いやや安い
設備小さい建物・民家の改装も多い大きな浴室・広い機能訓練室

小さいことの利点は、職員が全員の状態を把握しやすいことです。欠点は、大浴場や充実した機器がないこと、通う人が固定されるので相性の合わない人がいると逃げ場が少ないことです。

費用の目安(1割負担・7時間以上8時間未満)

要介護度1回あたりの目安
要介護1約750円
要介護3約1,030円
要介護5約1,320円
1単位を10円として計算した目安です。事業所の規模・体制、お住まいの地域によって変わります。食事代とおむつ代は介護保険の対象外で、この金額とは別にかかります。正確な金額は事業所にご確認ください。

向いている場面

  • 大人数の場が苦手
  • 耳が遠く、ざわついた場所では話が聞き取れない
  • 同じ職員に続けて見てほしい
  • 自宅の近所にあり、送迎の時間を短くしたい
  • 民家のような落ち着いた場所のほうがなじむ

通所介護・認知症対応型との使い分け

迷っている点向く先
設備の充実したところで運動したい通所介護(一般)または通所リハビリ
にぎやかな場が苦手地域密着型通所介護
認知症があり、大人数だと混乱する認知症対応型通所介護
泊まりや訪問も同じ事業所に頼みたい小規模多機能型居宅介護

定員が小さいことの効き方

通常のデイサービスより小さい規模で運営されます。人が少ないぶん、一人ひとりに目が届きます。

大勢の場が苦手な人、耳が遠い人、初めて通う人には、この規模が合うことがあります。 静かに過ごしたい人にも向きます。 逆に、活気を求める人には物足りないことがあります。

住んでいる市区町村の中で使う

この形は、その市区町村の住民のためのものとして位置づけられています。指定するのも市区町村です。

引っ越すと、そのまま使い続けることはできません。 隣の市の事業所を使いたい場合は、市区町村どうしの取り決めが要ります。担当課に確かめてください。

運営に、地域の人が関わる

定期的に、利用者や家族、地域の人が参加する会議が開かれる形になっています。外の目が入るしくみです。

家族はここで意見を言えます。 どんな会議が行われているか、記録を見せてもらえるかを聞いてください。開かれている事業所ほど、風通しがよいです。

近くにあるとは限らない

数が限られており、地域によっては市内に数か所しかありません。選べるほどの数が無いこともあります。

このサイトの市区町村ページで、地域に何があるかを確かめられます。 無ければ、通常のデイサービスや小規模多機能で代えられないかを、ケアマネジャーと考えてください。形にこだわらず、中身で選ぶ。

引っ越したら通えなくなりますか。
市区町村が変わると原則として使えなくなります。ただし、引っ越し先の市区町村が認めれば続けられることがあります。ケアマネジャーに相談してください。
隣の市の事業所には通えませんか。
原則として通えません。住んでいる市区町村に事業所が無い場合は、普通の通所介護(一般)から探すことになります。
普通のデイサービスと質は違いますか。
基準は同じです。違うのは規模と雰囲気なので、質そのものは事業所ごとに見てください。

地域密着型通所介護の数は、都道府県で4.2倍ひらいている

全国の地域密着型通所介護は17,819件です。ただし件数をそのまま並べても、人口の多い都道府県が上に来るだけで、その地域が手厚いのかどうかは分かりません。65歳以上の人数で割ると比べられるようになります。全国では65歳以上1万人あたり5.0件です。

いちばん多いのは和歌山県(8.3件)、いちばん少ないのは山形県(2.0件)で、同じ国の中で4.2倍のひらきがあります。住んでいる場所によって、選べる事業所の数がこれだけ変わるということです。

地域密着型通所介護が多い都道府県と少ない都道府県(65歳以上1万人あたり・全47都道府県中)
順位都道府県件数65歳以上1万人あたり
1位和歌山県251件8.3件
2位島根県173件7.7件
3位宮崎県267件7.6件
4位佐賀県182件7.3件
5位富山県231件7.0件
47位山形県70件2.0件
46位新潟県185件2.6件
45位青森県117件2.8件
44位京都府232件3.2件
43位埼玉県628件3.2件

この上位5県のうち、高齢化率でも全国10位以内に入るのは1県です。高齢者が多い地域ほど地域密着型通所介護が多い、という単純な関係にはなっていません。

数が少ない地域が、そのまま「足りない」という意味になるとは限りません。1か所あたりの規模が大きい、近隣の市区町村から通っている、別の種類のサービスで代えている、といった事情は件数からは読み取れないためです。実際に使えるかどうかは、お住まいの市区町村の一覧で確かめてください。

件数は当サイトの掲載データ(厚生労働省「介護サービス情報公表システム」のオープンデータ、47都道府県に掲載あり)、人口は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」(2026年1月1日現在)によるものです。どちらも更新のたびにこの数字も変わります。

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