デイサービス(通所介護)とは?1日の流れ・費用と使い方

介護の窓口 編集部公開 2026-08-21

在宅の介護で最初に入れることが多いのが、デイサービスです。本人は人と話し、風呂に入り、体を動かして帰ってくる。家族はその時間、仕事にも自分の用にも向かえます。

デイサービスとは

正式には「通所介護」といいます。朝に送迎の車が迎えに来て、日中を施設で過ごし、夕方に送ってもらう形が基本です。週に1回から、多い人は週5回通います。

目的は2つあります。1つは本人が入浴・食事・運動・人との関わりを持つこと。もう1つは、介護している家族がその時間だけ手を離せることです。後者は制度上もはっきり認められた目的です。遠慮する必要はありません。

全国では24,473件が指定を受けています。65歳以上約3590万人に対して1万人あたり6.8件という数で、訪問介護に次いで数の多いサービスです。定員18人以下の地域密着型通所介護を別に数えているので、「デイサービス」と呼ばれる場所は実際にはこれよりさらに多くあります。

1日の流れ

  1. 9時ごろ 送迎の車で到着。体温・血圧を測る
  2. 午前 入浴(希望者)、体操やレクリエーション
  3. 12時ごろ 昼食。刻み食・とろみ付きなど、飲み込みに合わせた形にできる
  4. 午後 休憩、機能訓練、書道・手芸などの活動、おやつ
  5. 16時ごろ 送迎の車で帰宅

半日(3時間から4時間)だけ通う形もあります。「1日は長すぎて疲れる」「入浴だけしたい」という場合に選ばれます。

費用の目安(1割負担・7時間以上8時間未満)

要介護度1回あたりの目安
要介護1約660円
要介護2約780円
要介護3約900円
要介護4約1,020円
要介護5約1,150円

これに食事代(おおむね600円から900円)が加わります。入浴やリハビリの体制に応じた加算が付くこともあるため、実際には1回あたり1,500円から2,000円ほどになることが多くあります。

1単位を10円として計算した目安です。事業所の規模・体制、お住まいの地域によって変わります。食事代とおむつ代は介護保険の対象外で、この金額とは別にかかります。正確な金額は事業所にご確認ください。

似ているサービスとの違い

主な目的来る人・いる人
通所介護(デイサービス)入浴・食事・交流・体を動かすこと介護職員、機能訓練指導員
通所リハビリ(デイケア)医師の指示にもとづく機能の回復・維持医師、理学療法士など
認知症対応型通所介護認知症のある人に合わせた少人数の通い認知症の対応に慣れた職員
地域密着型通所介護定員18人以下の小規模な通い介護職員
小規模多機能型居宅介護通い・泊まり・訪問を同じ職員が担う同じ事業所の職員

迷ったときの目安は、リハビリが目的の中心かどうかです。医師の指示のもとで機能の回復に取り組みたいならデイケア、暮らしの張りと入浴・食事が中心ならデイサービスになります。両方に通うこともできます。

「行きたくない」と言われたとき

デイサービスで最も多い困りごとです。断られる理由はだいたい決まっています。

  • 知らない人ばかりの場所に行くのが不安
  • 「年寄り扱いされる」と感じている
  • 歌やレクリエーションが好みに合わない
  • 入浴を人に見られたくない
  • 送迎の車に乗るのが億劫

いずれも施設を替えれば解決することがあります。男性が多い施設、機能訓練に重きを置く施設、個浴(一人ずつ入る風呂)のある施設、囲碁や麻雀を置いている施設。同じ「デイサービス」でも中身は相当違います。

まずは体験利用(多くの事業所が受け入れています)を1日だけ試してください。「合わなければやめていい」と伝えたほうが、かえって続くことがあります。

使い始めるまで

  1. 要介護認定を受ける(申請から結果までおよそ1か月)
  2. ケアマネジャーに「通いを入れたい」と伝える
  3. 候補の施設を見学・体験する
  4. 契約し、週何回・何曜日に通うかを決める
  5. 数か月に一度、続けるか内容を変えるかを見直す

要支援1・2の場合は、市区町村の「総合事業」の通所型サービスになります。通う先も内容も似ていますが、費用は月ごとの定額になることが多くあります。

行きたがらないときに、何を疑うか

「行きたくない」の中身は一つではありません。知らない場所が不安、風呂を人に見られたくない、話が合わない人がいる、送迎の車に長く乗るのがつらい。

理由が分かれば、たいてい手が打てます。 入浴だけ別の日にする、席を替えてもらう、送迎の順番を変える、日数を減らして様子を見る。 「本人が嫌がるから」で止めずに、事業所とケアマネジャーに具体的に伝えてください。

一日の中で、何をしているか

到着して体温と血圧を測り、入浴、昼食、休憩、体操やレクリエーション、おやつ、そして送り。この流れが基本です。

中身は事業所によってまったく違います。 機能訓練に時間を割くところ、趣味の活動を中心にするところ、静かに過ごせるところ。見学のときに、その日の予定表を見せてもらってください。

家族が手を離せる時間、という目的

本人のためだけのサービスではありません。介護している家族が働く、眠る、自分の用を済ませる。 その時間を作ることも目的に含まれています。

「自分が楽をするために使う」と後ろめたく感じる必要はありません。 支える側が続かなければ、在宅そのものが終わります。回数を増やしたいときは、率直にケアマネジャーへ伝えてください。

費用に、保険の外のものが乗る

介護保険で見てもらえるのは、サービスの本体部分です。食事代、おやつ代、おむつ代、行事の材料費、理美容。 これらは別にかかります。

月にいくらになるかは、事業所に実際の例を聞くのが早いです。 所得によっては食費の負担を軽くするしくみが使えます。市区町村の窓口で対象になるかを確かめてください。

週に何回まで通えますか。
制度上の上限はありませんが、要介護度ごとの月の上限額の範囲で組みます。要介護1で週2回、要介護3で週3回から4回くらいが目安になります。
入浴だけ頼めますか。
半日型で入浴を中心にしている事業所があります。自宅の浴室が使いにくい場合の選択肢になります。
医療的なケアが必要でも通えますか。
たんの吸引やインスリン注射が必要な場合は、看護職員のいる事業所を選びます。重い医療的ケアが要る人向けには「療養通所介護」という枠もあります。
休んだ日の費用はかかりますか。
原則としてかかりませんが、直前の取りやめにキャンセル料を定めている事業所があります。契約前に確かめてください。

通所介護の数は、都道府県で3.9倍ひらいている

全国の通所介護は24,473件です。ただし件数をそのまま並べても、人口の多い都道府県が上に来るだけで、その地域が手厚いのかどうかは分かりません。65歳以上の人数で割ると比べられるようになります。全国では65歳以上1万人あたり6.8件です。

いちばん多いのは沖縄県(16.7件)、いちばん少ないのは北海道(4.3件)で、同じ国の中で3.9倍のひらきがあります。住んでいる場所によって、選べる事業所の数がこれだけ変わるということです。

通所介護が多い都道府県と少ない都道府県(65歳以上1万人あたり・全47都道府県中)
順位都道府県件数65歳以上1万人あたり
1位沖縄県599件16.7件
2位群馬県704件12.1件
3位宮崎県400件11.4件
4位佐賀県285件11.4件
5位大分県415件11.1件
47位北海道709件4.3件
46位神奈川県1,104件4.7件
45位秋田県169件4.8件
44位東京都1,512件4.8件
43位千葉県949件5.4件

この上位5県のうち、高齢化率でも全国10位以内に入る都道府県はありません。高齢者が多い地域ほど通所介護が多い、という関係にはなっていません。事業所の数は、高齢者の数だけで決まるものではないようです。

数が少ない地域が、そのまま「足りない」という意味になるとは限りません。1か所あたりの規模が大きい、近隣の市区町村から通っている、別の種類のサービスで代えている、といった事情は件数からは読み取れないためです。実際に使えるかどうかは、お住まいの市区町村の一覧で確かめてください。

件数は当サイトの掲載データ(厚生労働省「介護サービス情報公表システム」のオープンデータ、47都道府県に掲載あり)、人口は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」(2026年1月1日現在)によるものです。どちらも更新のたびにこの数字も変わります。

食事のことをもっと詳しく

高齢者の食事だけを扱う姉妹サイト「配食のふれ愛 太子店」の記事です。 どちらも株式会社京谷商会が運営しています。

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