要介護認定とは?申請から結果が届くまでの流れ

介護の窓口 編集部公開 2026-08-22最終更新 2026-08-25

介護保険のサービスは、要介護認定を受けなければ使いはじめられません。順番と、それぞれにかかる日数を知っておくと、いま何を待っている時間なのかが分かります。

判定するのは市区町村で、申請しなければ始まらない

要介護認定は、介護がどれくらい必要な状態かを市区町村が判定するしくみです。病院で診断されるものでも、ケアマネジャーが決めるものでもありません。本人か家族が市区町村に申請しない限り、手続きは始まりません。

四つの段階を踏む

申請してから結果が届くまでには、決まった順番があります。どこかを飛ばすことはできず、それぞれに日数がかかります。

申請から結果までの段階
段階誰が行うか内容
1. 申請本人・家族・代行できる人市区町村の窓口に申請書と保険証を出す
2. 認定調査市区町村の職員または委託された調査員自宅や入院先を訪ね、決まった項目で聞き取る
3. 主治医意見書かかりつけの医師病気の状態や見通しを市区町村の依頼で書く
4. 審査・判定介護認定審査会調査結果と意見書をもとに、要介護度を決める

結果は原則30日以内に届く

介護保険法では、申請から30日以内に結果を通知することが原則とされています。ただし主治医意見書が届かない、調査の日程が合わないなどの理由で延びることがあり、その場合は延期の通知が届きます。

サービスを使いはじめられるのは、結果を待ってからではありません。 申請した日にさかのぼって介護保険が適用されるため、急ぐときはケアマネジャーと相談して、結果が出る前から使いはじめることができます。ただし、思ったより軽い要介護度が出た場合、上限を超えた分は自己負担になります。

結果は3種類に分かれる

  • 要支援1・2 … 介護予防のサービスと、市区町村の総合事業が使える
  • 要介護1から5 … 介護保険のサービス全般が使える
  • 非該当(自立)… 介護保険のサービスは使えないが、総合事業が使えることがある
認定には有効期間があります。はじめての認定は原則6か月、更新後は原則12か月です(状態によって延びることも短くなることもあります)。期間が切れる前に更新の案内が届くので、放置せず手続きします。

調査と意見書は、同時に進んでいる

表にすると1から4へ順番に進むように見えますが、認定調査と主治医意見書は同時に走っています。市区町村は申請を受けた時点で、調査の手配と医師への依頼を両方出します。

そのため、全体が終わる時期は遅いほうに引っ張られます。 調査が1週間で済んでも、意見書が3週間かかれば審査会に回るのは3週間後です。待たされていると感じたとき、どちらが止まっているのかを市区町村に聞けば、こちらから医療機関に一声かけて動くこともできます。

コンピュータが出した結果を、人が見直す

判定は二段構えです。まず認定調査の答えを全国共通の方式で計算し、要介護度の目安を出します。これが一次判定です。次に、介護認定審査会がその目安と、調査員が書いた特記事項、主治医意見書を突き合わせて、最終的な要介護度を決めます。これが二次判定です。

一次判定の結果が、審査会で変わることはあります。計算に乗りにくいものがあるためで、たとえば認知症で目が離せない、日によって状態の差が大きい、といった事情です。数字だけでは表しきれない部分を人が見るために、この二段構えになっています。

結果が届いたら、その日に動きはじめる

結果は郵送で届きます。同封されるのは、認定結果の通知と、要介護度が記載された介護保険被保険者証です。ここに書かれた有効期間と要介護度が、これから使えるサービスの範囲を決めます。

要介護1から5と出たら、居宅介護支援事業所を選んでケアマネジャーに担当してもらいます。要支援1・2なら、窓口は地域包括支援センターです。どちらの場合も、市区町村へ届け出をしてはじめて、ケアプランの作成費用が保険でまかなわれます。この届け出を忘れると、あとから自己負担になることがあります。

状態が変わったら、期間の途中でも申し出られる

有効期間の途中で状態が重くなったときは、更新を待たずに区分変更の申請ができます。退院して介護の量が明らかに増えた、転倒して歩けなくなった、といった場面です。手続きは最初の申請と同じで、調査と意見書をやり直します。

逆に、更新のたびに要介護度が軽くなることもあります。リハビリで改善した場合もあれば、調査の日にたまたま調子がよかった場合もあります。軽くなると使える量の上限も下がるので、実態と合わないと感じたときは、あきらめずに市区町村へ相談してください。

結果が出るまでの間も、使い始められる

申請してから結果が届くまで、原則として30日ほどかかります。その間、待っている必要はありません。

暫定のケアプランを作れば、認定が出る前からサービスを使えます。 結果は申請した日にさかのぼって適用されるためです。ただし想定より軽い結果が出ると、超えた分が自己負担になります。 どこまで見込むかをケアマネジャーと決めてから進めてください。

非該当と出ることがある

調べた結果、要支援にも要介護にもあてはまらないと判定されることがあります。この場合でも、何も使えなくなるわけではありません。

市区町村が行う総合事業には、認定を受けていない人でも使えるものがあります。地域包括支援センターに、非該当と出たことを伝えて相談してください。 通いの場や、体操の教室につながることがあります。

申請する人と、動く人が違ってよい

本人が窓口へ行けない状態でも申請できます。家族が代わりに出せますし、地域包括支援センターや居宅介護支援事業所が代行できます。

入院中でも申請できます。 認定調査は病院でも受けられるので、退院してから始めるより早く整います。退院後の生活が見通せないときこそ、入院中に動いておいてください。

認定は、暮らしの入口にすぎない

認定が出ても、それだけではサービスは始まりません。ケアマネジャーを決め、計画を作り、事業所と契約するという段取りが続きます。

認定が出た日に、次に何をするかを聞いておいてください。 結果の通知に手順が書かれていないことがあります。地域包括支援センターか市区町村の担当課が、次の一歩を案内します。

入院中でも申請できますか。
できます。ただし、退院の見通しが立たないほど状態が動いている時期は、調査をしても実際の姿と離れた結果になりがちです。退院がおおよそ見えてきた時期に、病院の相談員(医療ソーシャルワーカー)と相談しながら申請するのが現実的です。
費用はかかりますか。
申請にも、認定調査にも、主治医意見書にも、本人の費用負担はありません。意見書の費用は市区町村が医療機関に支払います。
結果が出るまで、何もできませんか。
地域包括支援センターに相談すれば、認定を待つあいだの過ごし方や、使える見込みのサービスについて助言が受けられます。福祉用具の手配など、先に動かせることもあります。

数えてみると、居宅介護支援の多い地域と少ない地域

居宅介護支援は、当サイトの掲載で35,879件あります。65歳以上1万人あたりにすると全国で10.0件です。定員が分かっている11,014件では、まんなかの定員が64人でした。運営しているのは27,534の法人です。

65歳以上1万人あたりで多い順に並べると、上位は和歌山県・沖縄県・大阪府です。この上位5県には、高齢化率で全国10位以内に入る都道府県が1つもありません。高齢者が多い地域ほど居宅介護支援が多い、という関係にはなっていません。少ないほうは鳥取県・新潟県・茨城県の順です。

掲載があるのは全国1,892市区町村のうち1,855市区町村で、37の市区町村には1件もありません。制度として使えることと、住んでいる場所で実際に選べることは別だ、ということです。お住まいの市区町村に何件あるかは、当サイトの市区町村ページで確かめられます。

この節の数字は、当サイトが掲載している居宅介護支援を数えたものです。もとになっているのは厚生労働省「介護サービス情報公表システム」のオープンデータと、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」の年齢階級別人口です。どちらも更新のたびに、この数字も変わります。

この記事の出典

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