介護保険料はいくら?納め方と、払えないときの相談先
毎月引かれている金額の意味を、あらためて確かめる機会はなかなかありません。65歳を境に納め方が変わることと、払えないときに何が起きるかは、知っておくと役に立ちます。
65歳を境に、納め方が変わる
| 区分 | 納め方 | 額の決まり方 |
|---|---|---|
| 40歳から64歳 | 加入している医療保険の保険料に上乗せ | 加入先の医療保険ごとの計算 |
| 65歳以上 | 原則として年金から天引き | 市区町村が3年ごとに決める基準額 × 所得段階 |
65歳以上の保険料は、住んでいる市区町村ごとに違います。 その市区町村で今後3年間にどれだけ介護サービスが使われる見込みかをもとに基準額を決め、所得に応じた段階を掛けて一人ひとりの額が決まります。
年金から引かれないこともある
65歳以上でも、年金の額が年18万円に満たない場合などは天引きにならず、納付書や口座振替で納めます。年度の途中で65歳になったとき、引っ越してきたときも、しばらくは納付書での納付になります。
払えないときに起きること
保険料を滞納したまま介護が必要になると、サービスを使うときの扱いが変わります。滞納の期間に応じて、いったん全額を自分で払って後から返してもらう形になったり、自己負担の割合が引き上げられたり、高額介護サービス費が受けられなくなったりします。
滞納は、介護が必要になった時点で効いてきます。 収入が減って払えないときは、放っておかず市区町村の窓口へ相談してください。所得の状況によって、減免や分割の相談に応じるしくみを持つ市区町村があります。
3年ごとに決め直される
65歳以上の保険料は、市区町村が3年を1期とする介護保険事業計画を立てるたびに決め直します。その地域でこれから3年間にどれだけサービスが使われる見込みかを推計し、必要な費用から基準額を出すしくみです。
高齢者が増えている地域や、施設の多い地域では、基準額も上がりやすくなります。同じ収入でも、住んでいる市区町村が違えば保険料が違うのはこのためです。金額そのものと、どういう段階になっているかは、市区町村のサイトか、毎年届く決定通知書で確かめられます。
所得によって段階が分かれる
65歳以上の保険料は全員が同じ額ではなく、所得に応じた段階に分かれています。段階を決めるときに見るのは、本人の課税状況と、同じ世帯の人の課税状況、そして年金を含む収入です。
同居している家族が課税されているかどうかで、本人の段階が変わることがあります。 世帯を分けるかどうかは、保険料だけでなく施設の食費や部屋代の軽減にも関わってくるため、思いつきで動かさず、市区町村の窓口で影響を確かめてから判断してください。
40歳から64歳の保険料は、加入先で決まる
この年代の保険料は、加入している医療保険の計算方法に従います。会社の健康保険なら、給与に応じた額を会社と本人が折半して納めます。給与明細の「介護保険料」という欄がそれです。
国民健康保険なら、世帯ごとにまとめて計算され、国民健康保険税として納めます。世帯の中に40歳から64歳の人が2人いれば、その2人分が入ります。40歳になった月から始まり、65歳になる月の前月までがこの形です。
引っ越したとき、亡くなったとき
65歳以上の人が引っ越すと、前の市区町村での保険料は月割りで精算され、新しい市区町村で改めて決まります。同じ収入でも額が変わることがあります。
亡くなったときも同じように精算され、納め過ぎがあれば相続人に還付され、不足があれば納付を求められます。手続きの案内は市区町村から届きますが、忙しい時期に届く郵便なので、見落とさないよう気をつけてください。
払い方が、途中で切り替わる
65歳になるまでは、医療保険の保険料と一緒に引かれています。65歳からは、年金からの天引きか、納付書での納付になります。
切り替わりの時期に、納付書が届いて驚く人がいます。 天引きが始まるまでの間、自分で納める期間があるためです。通知が来たら、その理由が書かれているところを読んでください。
所得によって段階が分かれる
同じ市区町村でも、全員が同じ額を払うわけではありません。所得や世帯の状況によって段階が決められています。
世帯の状況が変わると、段階も変わることがあります。 同居していた家族が転出した、収入が大きく減った。そうしたときは、市区町村の担当課に伝えてください。
払えないときに、黙って止めない
滞納が続くと、サービスを使うときの負担が重くなる扱いを受けることがあります。必要なときに使えなくなるのは、この部分です。
払えない事情があるなら、先に窓口へ相談してください。 分けて納める、減らしてもらう、猶予してもらうといった手当てが用意されている場合があります。申し出なければ、その手当ては始まりません。
亡くなったあとの精算
亡くなった月までの分で精算されます。納め過ぎていれば還付され、不足していれば納付を求められます。
還付の通知は、住民票のあった住所へ届きます。 誰が受け取るかを決めていないと、そのまま気づかれずに終わります。手続きをする人を、家族の間で決めておいてください。
- サービスを使わなくても払い続けるのですか。
- そうです。医療保険と同じで、必要になった人を全体で支えるしくみのため、使う・使わないにかかわらず納めます。
- 海外に住んでいる家族はどうなりますか。
- 日本の住民票を抜いて海外へ転出した場合、その間は被保険者ではなくなり、保険料も止まります。帰国して住民票を戻せば再び加入します。手続きは市区町村の窓口で行います。
この記事の出典
- 厚生労働省介護保険制度について(40歳になられた方へ)2026-08-22 確認
- 厚生労働省介護保険制度の概要2026-08-22 確認
- デジタル庁 e-Gov法令検索介護保険法(平成九年法律第百二十三号)2026-08-22 確認
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