ケアプランは誰が作る?自分で作る道もある

介護の窓口 編集部公開 2026-08-22最終更新 2026-08-25

認定が出たら、次はケアプランです。ここで決めたことがそのまま毎週の暮らしになるので、任せきりにせず、何が書かれているかは見ておく価値があります。

要介護か要支援かで、作る人が変わる

誰が作るか
区分作るところ計画の呼び名
要介護1から5居宅介護支援事業所のケアマネジャー居宅サービス計画
要支援1・2地域包括支援センター介護予防サービス計画
施設に入る場合施設のケアマネジャー施設サービス計画

ケアプランを作る費用に、本人の自己負担はありません。 全額が介護保険から支払われます。相談だけして使わなかった場合も同じです。遠慮する理由はありません。

中身は「どう暮らしたいか」から始まる

ケアプランは、いきなりサービスの一覧から始まるものではありません。本人がどう暮らしたいか、家族が何に困っているかを聞き取り、そこから目標を立て、目標に届くための手段としてサービスを並べます。

だから、最初の面談でどれだけ本音を出せるかが、その後の暮らしを左右します。「また風呂に入りたい」「デイサービスには行きたくない」といった希望も、遠慮せず言葉にしたほうが、結果として続けやすい計画になります。

自分で作ることもできる

本人や家族が自分でケアプランを作ることもできます。セルフプランと呼ばれ、市区町村に届け出て、毎月の実績も自分で提出します。事業所との調整も自分で行うため手間は増えますが、ケアマネジャーを介さずに組み立てたい人が選ぶことがあります。

手間の大きさは見込んでおいてください。サービスの単位数を自分で計算し、上限を超えないよう管理し、毎月の書類を市区町村へ出し続けることになります。はじめての介護でいきなり選ぶ道ではありません。

一度作って終わりではない

ケアプランは、状態が変われば作り直します。ケアマネジャーは原則として月に1回、自宅を訪ねて様子を確かめます。この訪問は形式ではなく、合わなくなった計画を直す機会です。困っていることがあれば、その場で伝えます。

手元に来る紙は、役割ごとに分かれている

ケアプランは1枚ではありません。本人と家族の希望と、支援の方針を書いた紙。目標と、そこへ届くためのサービスを並べた紙。1週間の予定を表にした紙。この三つが基本の組み合わせです。

いちばん見てほしいのは、1週間の表です。月曜の朝に誰が来るのか、木曜はどこへ行くのか、家族が付き添うのはどの時間かが、そのまま暮らしの形になっています。文章の部分が難しくても、この表だけは家族全員で見ておく価値があります。

これとは別に、毎月サービス提供票が届きます。その月に使う予定と単位数が並んだ紙で、上限に対してどれくらい使うかもここで分かります。

関わる人が全員そろう場がある

プランを決める前に、サービス担当者会議が開かれます。ケアマネジャーが招集し、訪問介護や通所介護など、実際に関わる事業所の担当者が集まります。本人と家族も参加します。自宅で行うことが多く、1時間ほどです。

この場は、家族が事情をまとめて話せる数少ない機会です。 同じ話を事業所ごとに繰り返さずに済みます。仕事の都合で日程が合わないときは、あらかじめケアマネジャーに伝えておけば、日時を調整してもらえます。

署名する前に見ておくところ

ケアプランは、本人か家族が同意して署名することで確定します。ここで一度立ち止まって、目標の欄が本人の言葉になっているかを見てください。「身体機能の維持」とだけ書かれた計画より、「近所の店まで自分で買い物に行く」と書かれた計画のほうが、続けやすく、見直すときの物差しにもなります。

もうひとつ、家族が担っている部分が書かれているかも確かめます。息子が毎晩様子を見に来ている、嫁が朝の薬を飲ませている。こうしたことが計画に書かれていないと、その家族が倒れたときに誰も気づけません。書いておけば、事情が変わったときの組み替えが早くなります。

目標の書き方で、中身が変わる

計画には目標を書きます。「元気に過ごす」では、何をするかが決まりません。

「自分でトイレに行けるようにする」「週に一度、外に出る」のように、できたかどうかが分かる形にしてください。 そうすると、必要なサービスがそこから決まります。 目標が先で、サービスは後です。

写しをもらって、家族全員が見る

計画は本人と家族に渡されます。引き出しにしまったままにせず、離れて暮らす家族にも見せてください。

何曜日に誰が来るのか、いくらかかるのか、何を目指しているのか。これが共有されていないと、たまに来る家族が的外れな口を出すことになります。 写しを送るだけで、その多くは防げます。

納得できないまま署名しない

説明を受けた場で、その日のうちに署名を求められます。分からないところがあるまま、書かないでください。

持ち帰って考えたいと言って構いません。 費用が増える変更や、通う先が変わる話はとくにそうです。署名は同意の印なので、後から「聞いていない」とは言えなくなります。

合わないと分かったら、途中で変える

始めてみて初めて分かることがあります。本人が行きたがらない、時間が合わない、疲れが残る。

計画は途中でも変えられます。 見直しの時期を待つ必要はありません。ケアマネジャーに伝えれば、組み替えの手続きに入ります。我慢して続けることに、何の値打ちもありません。

提案されたプランに納得できないときは。
そのまま伝えてかまいません。ケアプランは本人と家族の同意があってはじめて決まります。署名する前に、なぜこのサービスが必要なのか、ほかの選び方はないのかを聞いてください。
サービスを使わないプランもありますか。
あります。しばらく様子を見る、家族の支えだけで暮らす、という選択もケアプランになり得ます。認定を受けたからといって、必ず何かを使う必要はありません。

居宅介護支援は全国に35,879件ある

この記事で触れている居宅介護支援は、当サイトに35,879件掲載しています。65歳以上1万人あたりにすると全国で10.0件です。定員が分かっている11,014件では、まんなかの定員が64人でした。運営しているのは27,534の法人です。

65歳以上1万人あたりで多い順に並べると、上位は和歌山県・沖縄県・大阪府です。この上位5県には、高齢化率で全国10位以内に入る都道府県が1つもありません。高齢者が多い地域ほど居宅介護支援が多い、という関係にはなっていません。少ないほうは鳥取県・新潟県・茨城県の順です。

掲載があるのは全国1,892市区町村のうち1,855市区町村で、37の市区町村には1件もありません。制度として使えることと、住んでいる場所で実際に選べることは別だ、ということです。お住まいの市区町村に何件あるかは、当サイトの市区町村ページで確かめられます。

この節の数字は、当サイトが掲載している居宅介護支援を数えたものです。もとになっているのは厚生労働省「介護サービス情報公表システム」のオープンデータと、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」の年齢階級別人口です。どちらも更新のたびに、この数字も変わります。

この記事の出典

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