ケアプランは誰が作る?自分で作る道もある
認定が出たら、次はケアプランです。ここで決めたことがそのまま毎週の暮らしになるので、任せきりにせず、何が書かれているかは見ておく価値があります。
要介護か要支援かで、作る人が変わる
| 区分 | 作るところ | 計画の呼び名 |
|---|---|---|
| 要介護1から5 | 居宅介護支援事業所のケアマネジャー | 居宅サービス計画 |
| 要支援1・2 | 地域包括支援センター | 介護予防サービス計画 |
| 施設に入る場合 | 施設のケアマネジャー | 施設サービス計画 |
ケアプランを作る費用に、本人の自己負担はありません。 全額が介護保険から支払われます。相談だけして使わなかった場合も同じです。遠慮する理由はありません。
中身は「どう暮らしたいか」から始まる
ケアプランは、いきなりサービスの一覧から始まるものではありません。本人がどう暮らしたいか、家族が何に困っているかを聞き取り、そこから目標を立て、目標に届くための手段としてサービスを並べます。
だから、最初の面談でどれだけ本音を出せるかが、その後の暮らしを左右します。「また風呂に入りたい」「デイサービスには行きたくない」といった希望も、遠慮せず言葉にしたほうが、結果として続けやすい計画になります。
自分で作ることもできる
本人や家族が自分でケアプランを作ることもできます。セルフプランと呼ばれ、市区町村に届け出て、毎月の実績も自分で提出します。事業所との調整も自分で行うため手間は増えますが、ケアマネジャーを介さずに組み立てたい人が選ぶことがあります。
一度作って終わりではない
ケアプランは、状態が変われば作り直します。ケアマネジャーは原則として月に1回、自宅を訪ねて様子を確かめます。この訪問は形式ではなく、合わなくなった計画を直す機会です。困っていることがあれば、その場で伝えます。
手元に来る紙は、役割ごとに分かれている
ケアプランは1枚ではありません。本人と家族の希望と、支援の方針を書いた紙。目標と、そこへ届くためのサービスを並べた紙。1週間の予定を表にした紙。この三つが基本の組み合わせです。
いちばん見てほしいのは、1週間の表です。月曜の朝に誰が来るのか、木曜はどこへ行くのか、家族が付き添うのはどの時間かが、そのまま暮らしの形になっています。文章の部分が難しくても、この表だけは家族全員で見ておく価値があります。
これとは別に、毎月サービス提供票が届きます。その月に使う予定と単位数が並んだ紙で、上限に対してどれくらい使うかもここで分かります。
関わる人が全員そろう場がある
プランを決める前に、サービス担当者会議が開かれます。ケアマネジャーが招集し、訪問介護や通所介護など、実際に関わる事業所の担当者が集まります。本人と家族も参加します。自宅で行うことが多く、1時間ほどです。
この場は、家族が事情をまとめて話せる数少ない機会です。 同じ話を事業所ごとに繰り返さずに済みます。仕事の都合で日程が合わないときは、あらかじめケアマネジャーに伝えておけば、日時を調整してもらえます。
署名する前に見ておくところ
ケアプランは、本人か家族が同意して署名することで確定します。ここで一度立ち止まって、目標の欄が本人の言葉になっているかを見てください。「身体機能の維持」とだけ書かれた計画より、「近所の店まで自分で買い物に行く」と書かれた計画のほうが、続けやすく、見直すときの物差しにもなります。
もうひとつ、家族が担っている部分が書かれているかも確かめます。息子が毎晩様子を見に来ている、嫁が朝の薬を飲ませている。こうしたことが計画に書かれていないと、その家族が倒れたときに誰も気づけません。書いておけば、事情が変わったときの組み替えが早くなります。
目標の書き方で、中身が変わる
計画には目標を書きます。「元気に過ごす」では、何をするかが決まりません。
「自分でトイレに行けるようにする」「週に一度、外に出る」のように、できたかどうかが分かる形にしてください。 そうすると、必要なサービスがそこから決まります。 目標が先で、サービスは後です。
写しをもらって、家族全員が見る
計画は本人と家族に渡されます。引き出しにしまったままにせず、離れて暮らす家族にも見せてください。
何曜日に誰が来るのか、いくらかかるのか、何を目指しているのか。これが共有されていないと、たまに来る家族が的外れな口を出すことになります。 写しを送るだけで、その多くは防げます。
納得できないまま署名しない
説明を受けた場で、その日のうちに署名を求められます。分からないところがあるまま、書かないでください。
持ち帰って考えたいと言って構いません。 費用が増える変更や、通う先が変わる話はとくにそうです。署名は同意の印なので、後から「聞いていない」とは言えなくなります。
合わないと分かったら、途中で変える
始めてみて初めて分かることがあります。本人が行きたがらない、時間が合わない、疲れが残る。
計画は途中でも変えられます。 見直しの時期を待つ必要はありません。ケアマネジャーに伝えれば、組み替えの手続きに入ります。我慢して続けることに、何の値打ちもありません。
- 提案されたプランに納得できないときは。
- そのまま伝えてかまいません。ケアプランは本人と家族の同意があってはじめて決まります。署名する前に、なぜこのサービスが必要なのか、ほかの選び方はないのかを聞いてください。
- サービスを使わないプランもありますか。
- あります。しばらく様子を見る、家族の支えだけで暮らす、という選択もケアプランになり得ます。認定を受けたからといって、必ず何かを使う必要はありません。
居宅介護支援は全国に35,879件ある
この記事で触れている居宅介護支援は、当サイトに35,879件掲載しています。65歳以上1万人あたりにすると全国で10.0件です。定員が分かっている11,014件では、まんなかの定員が64人でした。運営しているのは27,534の法人です。
65歳以上1万人あたりで多い順に並べると、上位は和歌山県・沖縄県・大阪府です。この上位5県には、高齢化率で全国10位以内に入る都道府県が1つもありません。高齢者が多い地域ほど居宅介護支援が多い、という関係にはなっていません。少ないほうは鳥取県・新潟県・茨城県の順です。
掲載があるのは全国1,892市区町村のうち1,855市区町村で、37の市区町村には1件もありません。制度として使えることと、住んでいる場所で実際に選べることは別だ、ということです。お住まいの市区町村に何件あるかは、当サイトの市区町村ページで確かめられます。
この記事の出典
- 厚生労働省サービス利用までの流れ2026-08-22 確認
- デジタル庁 e-Gov法令検索介護保険法施行規則(平成十一年厚生省令第三十六号)2026-08-22 確認
- 福祉医療機構 WAM NET介護保険制度解説2026-08-22 確認
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