ケアマネジャーの選び方!合う人を見つけるために

介護の窓口 編集部公開 2026-08-21

ケアマネジャーは、これから何年も付き合う相手です。介護のなかで、誰に当たるかでいちばん差が出るところだと言っていいと思います。最初に選ぶときも、途中で替えるときも、遠慮はいりません。

居宅介護支援事業所は全国に35,879件、65歳以上1万人あたり10件あります。数のうえでは選べるはずなのに、実際には地域包括支援センターで渡された一覧から選ぶことになり、違いが見えないまま決めてしまいがちです。見るところを絞れば判断できます。

連絡が取れる人かどうか

ここがいちばん大事です。介護では、急に困ることが起きます。転んだ、熱が出た、デイサービスに行きたがらない。そのときに連絡がつくかどうかで、家族の消耗はまるで変わります。

電話に出られなかったときの折り返しがどれくらいか、事業所が何時から何時まで開いているか、休みの日や夜間に当番がいるかを聞いてください。担当が休んでいるときにほかの職員が状況を分かっているかどうかも、大きな事業所ほど差が出ます。

メールやLINEでのやりとりに応じてくれるかも聞いておいてください。働きながら介護している人にとっては、日中に電話で話す時間を取ること自体が難しいことがあります。

自分の法人のサービスばかりを組んでいないか

居宅介護支援事業所の多くは、デイサービスや訪問介護を営む法人が併せて運営しています。そのため、同じ法人のサービスばかりでケアプランを組む人もいます。

同じ法人だから悪いということはありません。連絡が早く、融通が利くという良さもあります。問題は、比べる機会がないまま決まってしまうことです。

「ほかの事業所も含めて、いくつか候補を出していただけますか」と最初に伝えてください。比べたうえで選びたいという意思は、それで伝わります。

引き出しの多さは、返し方に出る

こちらが困りごとを口にしたときの返し方で、その人がどれだけ手立てを知っているかが分かります。

こちらの困りごと幅のある返し方
夜が不安定期巡回、見守り機器、ショートステイなど複数を出す
入浴させられない訪問入浴、デイサービス、福祉用具と改修を並べる
介護に疲れたショートステイ、家族の会、休むための手立てが出る
費用が心配限度額、軽減の仕組み、総合事業まで説明する

何を相談しても「デイサービスに行きましょう」しか出てこない場合、知っている手立てが少ないか、自分の法人のサービスへ寄せている可能性があります。

本人に話しかけるかどうかを見る

最初の訪問のとき、その人が誰に向かって話しているかを見てください。家族とばかり話して、本人には一度も話しかけない人がいます。

本人の意思を確かめないまま作られたケアプランは、結局うまくいきません。デイサービスに行きたくない人を週三回通う計画に入れても、一か月で行かなくなります。本人がどう思っているかを聞き出せる人かどうかは、長い目で見て効いてきます。

医療とのやりとりを引き受けてくれるか

主治医とやりとりしてくれるか、入院したときに病院へ情報を渡してくれるか、退院のときの調整に入ってくれるか。この三つは、医療の必要が出てきたときに家族の負担を大きく左右します。

看護師の資格を持つケアマネジャーなら、病状の見立てや医師との話が早く進みます。医療的ケアがある人には、そこが実際の差になります。

経歴によって、得意なところが違う

ケアマネジャーは、介護や医療の仕事を何年か経験してからなる資格です。その前に何をしていたかで、得意なところが変わります。

背景得意な傾向
看護師医療的ケア、退院の調整、病状の見立て
介護福祉士介護の現場感覚、暮らしの組み立て
社会福祉士制度、権利を守ること、家族のあいだの調整
主任介護支援専門員難しい事例、地域の資源に詳しい
資格で決まるわけではありません。ただ、医療的ケアが多い場合は看護職の背景があると話が早くなります。

事業所の場所

自宅から近い事業所を選んでください。月に一度の訪問だけを考えるなら距離は関係ありませんが、実際には、何かあったときにすぐ動ける距離かどうかが効いてきます。

同じ市区町村の中から選ぶのが基本です。地域の事業所や担当課の様子をよく知っていることも、近いところの強みになります。

ケアプランは、家族も読むもの

出来上がったケアプランを、受け取ったまま署名していませんか。これは家族が読んで確かめるための書類です。

「本人らしい暮らしの実現」といった言葉だけが並んでいたら、具体的に書き直してもらってください。何に困っていて、どうなりたいのか。サービスの回数と時間はどれだけか。家族がすることは何か。限度額のどれくらいを使い、毎月いくら払うことになるのか。この五つが読み取れないケアプランは、書き直す価値があります。

替えたいときは、直接言わなくていい

合わないと感じたときに、今の担当者へ面と向かって伝える必要はありません。新しい居宅介護支援事業所を探して受けてもらえるか聞き、そこと契約すれば替わります。市区町村への届け出は、多くの場合そこが代行してくれます。引き継ぎも事業所どうしで行われます。

それも気が進まなければ、地域包括支援センターか市区町村の介護保険担当課に「担当を替えたい」と伝えてください。間に入ってくれます。何年も続く関係なので、話しにくい相手のままにしないでください。

連絡が取れるかどうかが、いちばん効く

経験や資格より、必要なときに連絡が付くかどうかが、日々の暮らしに効きます。

電話がつながらない、折り返しが来ない。 これが続くと、何も進みません。 契約の前に、どういう連絡の取り方になるかを確かめてください。

事業所の規模と、担当の人数

一人が受け持てる人数には上限があります。目一杯抱えている担当者は、動きが鈍くなります。

何人を担当しているかを聞いて構いません。 一人で運営している事業所は、その人が休むと止まります。複数いる事業所なら、代わりが立ちます。

特定の事業所に、偏っていないか

同じ法人のサービスばかりが並ぶ計画になっていないか。そこを見てください。

同じ法人が悪いわけではありません。 ただ、他の選択肢も示されているかどうかは、確かめる価値があります。「他にどんな事業所がありますか」と聞いてみる。

医療との、つながり

医療の手当てが要る人では、医師や訪問看護とやり取りできるかが効きます。そこが弱いと、判断が遅れます。

主治医と話ができるか、退院のときに動いてくれるかを聞いてください。 看護の資格を持つ担当者もいます。状態によっては、そこを条件にしてよい。

何か所か会ってから決められますか。
会えます。契約の前に面談を申し込んで構いません。二か所か三か所と話すと、違いがはっきり分かります。
断られることはありますか。
一人が担当できる人数に上限があるため、「今はいっぱいです」と断られることがあります。こちらを拒んだわけではなく空きの問題なので、ほかを当たってください。
相性が悪いだけで替えるのは申し訳ないです。
相性は大事な要素です。担当を替えるのは日常的に行われていることで、角が立つようなものではありません。相談しにくいまま続けるほうが、結局は本人のためになりません。

居宅介護支援の定員は、まんなかが64人

当サイトに掲載している居宅介護支援のうち、定員が分かっているのは11,014件です。その11,014件を小さい順に並べると、まんなかに来るのが64人でした。いちばん小さいところで1人、いちばん大きいところで20,251,215人と幅があります。

居宅介護支援の定員の分かれ方(定員の分かっている11,014件)
定員件数割合
10人以下1,711件15.5%
11〜20人524件4.8%
21〜30人403件3.7%
31人以上8,376件76%

いちばん多いのは31人以上の76%です。定員は大きいほどよい、小さいほどよいというものではありません。人数が多ければ行事や設備の幅が出やすく、少なければ職員の目が届きやすい、という違いがあるだけです。見学のときは定員そのものより、「その日に実際に何人来ているか」を聞いてください。定員いっぱいで動いている日と、半分の日とでは、同じ定員でも過ごし方が変わります。

日曜に開いている居宅介護支援は10.9%

35,879件のうち、日曜に開いているのは3,916件でした。土曜は12,869件(35.9%)、祝日は12,483件(34.8%)です。土曜まで開いているところは多い一方で、日曜まで開いているところはぐんと減ります。

平日に働いている家族が付き添える日、あるいは家族が休みで介護を代わりにくい日に使いたいのであれば、この条件で候補はかなり絞られます。曜日は後から変えにくい条件なので、見学の順番を決める前に確かめておくと無駄がありません。当サイトの一覧は市区町村ごとに絞り込めるので、住んでいる地域で何件残るかを先に見てください。

居宅介護支援を運営しているのは27,536の法人

35,093件の運営者をたどると、27,536の法人にたどり着きます。1法人あたり1.3件という計算で、ほとんどが1か所だけを運営している法人です。系列で複数を持つ大きな法人は多くありません。

同じ法人が近くで複数を運営している場合、空きが出たときに融通が利いたり、別の種類のサービスを同じ法人でまとめられたりすることがあります。一方で、法人が大きいことと、その事業所が自分に合うかどうかは別の話です。運営法人は事業所ページに出しているので、気になったら同じ法人の他の事業所も見てみてください。

なお、公式サイトを届け出ているのは23,829件(66.4%)です。サイトが無い事業所が悪いということではありませんが、事前に様子を知りたいときは、まず電話で聞くことになります。

居宅介護支援が1件も無い市区町村が37ある

全国1,892の市区町村のうち、居宅介護支援の掲載があるのは1,855市区町村です。裏を返すと、37の市区町村には1件もありません。住んでいる市区町村の中だけで探すと候補が出てこないことがある、ということです。

地元に無いときは、隣の市区町村まで範囲を広げて探すことになります。送迎のあるサービスなら市区町村をまたいで通えることもあるので、まず市区町村の担当課か地域包括支援センターに、どこまで通えるかを聞いてみてください。当サイトの市区町村ページは、掲載が0件のときに近隣の同じサービスを並べます。

この節の数字は、当サイトが掲載している居宅介護支援35,879件を数えたものです。もとになっているのは厚生労働省「介護サービス情報公表システム」のオープンデータで、定員・営業日は事業所が届け出た内容です。届け出の無い項目は数に入れていません。データが更新されるたびに、この数字も変わります。

福祉用具のことをもっと詳しく

福祉用具だけを扱う姉妹サイト「福祉用具ブラリー」の記事です。 どちらも株式会社京谷商会が運営しています。

食事のことをもっと詳しく

高齢者の食事だけを扱う姉妹サイト「配食のふれ愛 太子店」の記事です。 どちらも株式会社京谷商会が運営しています。

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