居宅介護支援とは?ケアマネジャーの役割と自己負担0円の理由
介護保険のサービスは、窓口がばらばらで、名前も分かりにくく、家族だけで組み立てるのは無理があります。その組み立てを引き受けるのが、ケアマネジャーです。
居宅介護支援とは
自宅で暮らす要介護1から5の人に対して、ケアマネジャー(介護支援専門員)がケアプラン(居宅サービス計画)を作り、事業所との調整と、その後の見直しを続ける仕組みです。
ケアマネジャーが所属する事業所を「居宅介護支援事業所」といいます。このサイトでも、この名前で掲載しています。
自己負担は0円
居宅介護支援だけは、利用者の自己負担がありません。全額が介護保険から支払われます。お金の話でためらう必要はありません。
「無料だと遠慮してしまう」という声をよく聞きますが、相談されることが仕事です。困っていることは、そのまま伝えてください。
ケアマネジャーがすること
- 本人と家族の話を聞き、困りごとを整理する
- ケアプラン(どのサービスを週に何回使うか)を作る
- サービス事業所を探し、日程を調整する
- 月に1回以上、自宅を訪問して様子を見る
- 状態が変わったらプランを作り直す
- 限度額の枠に収まるよう費用を管理する
- 介護保険の更新・区分変更の手続きを代わりに行う
- 主治医や病院、地域包括支援センターとつなぐ
要支援の人はどこへ行くのか
| 認定 | プランを作るところ | 名前 |
|---|---|---|
| 要支援1・2 | 地域包括支援センター | 介護予防支援 |
| 要介護1から5 | 居宅介護支援事業所 | 居宅介護支援 |
| 施設に入所 | その施設のケアマネジャー | 施設サービス計画 |
| 認定なし(総合事業) | 地域包括支援センター | 介護予防ケアマネジメント |
要支援から要介護に上がったときは、地域包括支援センターから居宅介護支援事業所へ移ります。そのまま同じ人が担当することもあれば、替わることもあります。
1人のケアマネジャーが担当する人数
おおむね1人あたり44人までという目安があります。抱えている人数が多いほど、1人あたりに割ける時間は減ります。契約前に「今、何人くらいご担当ですか」と聞いてみてください。
利用開始までの流れ
- 市区町村の窓口で要介護認定を申請する(地域包括支援センターでも受け付けます)
- 訪問調査と主治医意見書を経て、30日ほどで結果が届く
- 要介護1から5なら、居宅介護支援事業所を選ぶ
- 契約し、ケアマネジャーが自宅へ来て困りごとを聞く
- ケアプランの案が出るので、内容を確かめて同意する
- サービス担当者会議(本人・家族・事業所が集まる)
- サービスの利用が始まる
認定の結果が出る前でも、「暫定ケアプラン」で先にサービスを使い始められます。退院日が迫っているときなどに使う方法です。認定が想定より軽く出ると自己負担が増える可能性があるので、ケアマネジャーによく確かめてください。
よく混同されるところとの違い
| 居宅介護支援事業所 | 地域包括支援センター | |
|---|---|---|
| 運営 | 民間の事業者が多い | 市区町村(委託を含む) |
| 対象 | 要介護1から5 | 要支援・認定前・地域の高齢者全般 |
| 選べるか | 自由に選べる | 住まいの地区で決まる |
| 費用 | 0円 | 0円 |
| 主な役割 | ケアプランを作り、続ける | 最初の相談窓口、権利を守る、地域の調整 |
どちらへ相談すればよいか分からないときは、地域包括支援センターへ行ってください。必要なら居宅介護支援事業所へつないでくれます。
- ケアマネジャーは自分で選べますか。
- 選べます。市区町村の窓口や地域包括支援センターで一覧をもらえます。このサイトの市区町村ページからも探せます。
- 合わなかったら替えられますか。
- 替えられます。理由を言う必要もありません。新しい事業所と契約すれば、引き継ぎは事業所どうしで行われます。言い出しにくければ、地域包括支援センターか市区町村の担当課に相談してください。
- ケアプランは自分で作れますか。
- 作れます(セルフケアプラン)。ただし、事業所との調整、給付管理の書類、毎月の実績の突き合わせをすべて自分で行うことになります。負担は小さくありません。
- 家族が遠方に住んでいます。
- ケアマネジャーは、離れて暮らす家族との連絡も引き受けます。電話・メール・記録の共有など、希望する連絡の取り方を最初に伝えておいてください。