ショートステイとは?泊まれる日数・費用と申し込みの流れ
冠婚葬祭で家を空ける。自分が入院することになった。あるいは、ただ数日休みたい。ショートステイは、そういうときに本人を預かってもらう仕組みです。
ショートステイとは
正式には「短期入所生活介護」といいます。特別養護老人ホームなどに短期間泊まり、食事・入浴・排せつの介助や機能訓練を受けます。1泊から使え、長ければ数週間続けて泊まることもできます。
目的は本人の生活の支えと、介護している家族が休むことの両方です。後者は制度上はっきり認められた目的なので、「理由がないと使えない」ということはありません。
全国では11,228件が指定を受けています。65歳以上1万人あたり3.1件で、特別養護老人ホームなどに併設されている形が多くを占めます。数はあるものの、部屋の数はどこも限られています。
泊まれる日数の目安
- 連続して泊まれるのは原則30日まで
- 要介護認定の有効期間のうち、おおむね半分を超えない範囲
- 月ごとの上限額の範囲で組む(実際にはここが効きます)
「半分」というのは、たとえば認定期間が1年なら合計でおよそ180日までという考え方です。実際には費用の上限のほうが先に来るので、月に数日から1週間程度で組む人が多くなります。
費用の目安(1割負担・1日あたり)
これに食費(1日およそ1,400円から1,500円)と部屋代(相部屋で1日およそ900円、個室で2,000円前後)が加わります。1泊あたりの合計は、おおむね3,000円から5,000円が目安です。
短期入所療養介護(医療型)との違い
| 短期入所生活介護 | 短期入所療養介護 | |
|---|---|---|
| 泊まる場所 | 特別養護老人ホームなど | 介護老人保健施設、介護医療院、病院など |
| 医師 | いないことが多い | いる |
| 医療的なケア | 限られる | できる |
| リハビリ | 機能訓練 | 専門職によるリハビリ |
| 費用 | やや安い | やや高い |
たんの吸引や点滴が必要、退院直後で体調が読めない、といった場合は医療型を選びます。日常の介護が中心なら生活介護型で足ります。
申し込みの流れ
- ケアマネジャーに「この日に預けたい」と伝える
- ケアマネジャーが施設に空きを確かめ、予約する
- 初めての施設なら見学と面談を行う
- 契約し、必要な書類(診療情報提供書など)を用意する
- 当日、荷物と薬を持って行く(送迎を頼めることもあります)
持って行くもの
- 介護保険証、負担割合証、健康保険証
- 薬(お薬手帳も。1回分ずつに分けておくと確実です)
- 着替え、下着、パジャマ(すべてに名前を書きます)
- おむつ(施設が用意する場合と持参の場合があります)
- 歯ブラシ、入れ歯の入れ物、洗面用具
- 普段使っている物(眼鏡、補聴器、杖、写真など)
家族を休ませることが、正当な目的
本人のためだけに使うものではありません。介護している家族が休む、旅行に行く、入院する。 それも認められた使い方です。
後ろめたく感じる必要はありません。 支える側が続かなければ、在宅そのものが終わります。 定期的に予定として入れておくほうが、長く続きます。
予約は、早く押さえる
年末年始、お盆、連休。混み合う時期は、数か月前から埋まります。
使いたい時期が分かっているなら、早めにケアマネジャーへ伝えてください。 急に必要になったときのために、複数の施設と関係を作っておく方法もあります。一か所に頼らない。
初めては、短く試す
いきなり長く泊まると、本人が混乱することがあります。帰ってきてから落ち着かない日が続くことがあります。
まず1泊から試してください。 慣れれば延ばせます。同じ施設を繰り返し使うほうが、本人の負担が軽くなります。
持ち物と、伝えること
薬、着替え、日用品。加えて、本人のことを伝える紙を用意してください。
呼ばれ慣れた名前、苦手なこと、眠れないときの様子、好きな話題。 職員が知っていれば、対応がまったく変わります。一度作れば、次から使い回せます。
- 急に必要になったときも使えますか。
- 空きがあれば使えます。緊急のときの受け入れ枠を持っている施設もあります。家族が入院する可能性がある場合は、先に1度使って登録しておくと、いざというときに動きやすくなります。
- 本人が嫌がります。
- いきなり1週間ではなく、まず1泊から試してください。「家族が留守にするあいだ、ここで待っていてほしい」という伝え方のほうが受け入れられることがあります。
- 認知症でも預かってもらえますか。
- 預かってもらえます。ただし場所が変わると混乱が強く出る人もいるため、同じ施設を続けて使い、なじみを作るほうがうまくいきます。
- 要支援でも使えますか。
- 使えます。「介護予防短期入所生活介護」となります。
短期入所生活介護の数は、都道府県で4.4倍ひらいている
全国の短期入所生活介護は11,228件です。ただし件数をそのまま並べても、人口の多い都道府県が上に来るだけで、その地域が手厚いのかどうかは分かりません。65歳以上の人数で割ると比べられるようになります。全国では65歳以上1万人あたり3.1件です。
いちばん多いのは秋田県(8.4件)、いちばん少ないのは東京都(1.9件)で、同じ国の中で4.4倍のひらきがあります。住んでいる場所によって、選べる事業所の数がこれだけ変わるということです。
| 順位 | 都道府県 | 件数 | 65歳以上1万人あたり |
|---|---|---|---|
| 1位 | 秋田県 | 299件 | 8.4件 |
| 2位 | 広島県 | 468件 | 5.7件 |
| 3位 | 岩手県 | 204件 | 5.1件 |
| 4位 | 山梨県 | 123件 | 4.8件 |
| 5位 | 福井県 | 112件 | 4.8件 |
| 47位 | 東京都 | 606件 | 1.9件 |
| 46位 | 沖縄県 | 78件 | 2.2件 |
| 45位 | 神奈川県 | 517件 | 2.2件 |
| 44位 | 大阪府 | 543件 | 2.3件 |
| 43位 | 愛知県 | 480件 | 2.5件 |
この上位5県のうち、高齢化率でも全国10位以内に入るのは2県です。高齢者が多い地域ほど短期入所生活介護が多い、という単純な関係にはなっていません。
数が少ない地域が、そのまま「足りない」という意味になるとは限りません。1か所あたりの規模が大きい、近隣の市区町村から通っている、別の種類のサービスで代えている、といった事情は件数からは読み取れないためです。実際に使えるかどうかは、お住まいの市区町村の一覧で確かめてください。
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