介護医療院とは?医療と介護を長く続けられる施設と費用
たんの吸引や点滴が毎日必要で、老健にも特別養護老人ホームにも断られた。その行き先として2018年に作られたのが、介護医療院です。
介護医療院とは
医療の必要な人が長く暮らすための、介護保険の施設です。病院のような医療の体制と、生活の場としての住まいの機能を併せ持ちます。
2018年に作られ、2024年3月に廃止された介護療養型医療施設の受け皿になりました。病院の療養病床から転換した施設が多くあります。
対象になる状態
- 要介護1から5の認定を受けている
- 日常的に医療の管理が必要(たんの吸引、経管栄養、点滴、床ずれの手当てなど)
- 病状は安定していて、入院までは必要ない
- 長期にわたって療養が必要
老健で「薬が高額だから」「医療的ケアが重いから」と断られた場合の、現実的な相談先になります。
I型とII型がある
| I型 | II型 | |
|---|---|---|
| 対象 | 重い医療が必要な人 | 比較的落ち着いている人 |
| 医師・看護師 | 手厚い | I型より少ない |
| もとの形 | 介護療養病床に近い | 老健に近い |
| 費用 | 高い | やや安い |
費用の目安(1割負担・1か月・要介護3)
| 部屋の種類 | 食費・部屋代を含めた合計 |
|---|---|
| 従来型の相部屋 | おおむね10万円から14万円 |
| ユニット型の個室 | おおむね14万円から18万円 |
入居一時金はありません。所得が低い場合の軽減(負担限度額認定)も使えます。医療の体制が厚いぶん、老健よりやや高くなります。
介護保険の自己負担が1割の場合の目安です。これとは別に、食費・部屋代・日用品費がかかります。所得が低い場合は食費と部屋代が軽くなる仕組み(負担限度額認定)があり、市区町村の介護保険担当課で申請できます。正確な金額は施設にご確認ください。
ほかの施設との違い
| 医療の厚み | 期間 | 看取り | |
|---|---|---|---|
| 介護医療院 | 厚い(医師が常勤) | 期限なし | 行う |
| 介護老人保健施設 | 中くらい(医師が常勤) | 3か月ごとに判定 | 施設による |
| 特別養護老人ホーム | 薄い(医師は非常勤が多い) | 期限なし | 行う |
| 医療の病院(療養病床) | 最も厚い | 医療の必要による | 行う |
暮らしの場としての工夫
病院から転換した施設が多いため、「病室に見えないように」という工夫が求められています。ベッドのあいだに家具や仕切りを置く、談話の場所を設けるといった決まりがあります。
見学のときは、病室のままになっていないか、入居者が起きて過ごす時間があるかを見てください。
- 看取りまでしてもらえますか。
- 介護医療院は看取りを行うことが役割の一つです。実際にどれくらい行っているかを聞いてみてください。
- 数が少ないと聞きました。
- 特別養護老人ホームや老健に比べると数は少なくなります。地域にあるかどうかは、ケアマネジャーか病院の相談窓口(地域連携室)に確かめてください。
- 医療保険の療養病床とどちらがいいですか。
- 医療が重い時期は病院、状態が落ち着いて長く過ごすなら介護医療院、というのが基本の考え方です。費用も介護医療院のほうが抑えられます。