介護療養型医療施設とは?廃止された施設と今の相談先

介護の窓口 編集部公開 2026-08-21

古い資料やインターネットの記事に、まだこの名前が残っていることがあります。介護療養型医療施設は、すでに新しい仕組みへ引き継がれています。

介護療養型医療施設とは何だったのか

医療の必要な人が長く入院しながら介護を受ける、介護保険の施設でした。「介護療養病床」とも呼ばれ、病院の中に置かれることがほとんどでした。

2024年3月末で廃止されました。同じ役割は、2018年に作られた介護医療院が引き継いでいます。

この類型は2024年3月末で廃止されました。いま公表データに残っている指定は全国で56件で、介護医療院などへの移り変わりを進めている途中のものです。これから入所先として探す相手ではありません。

なぜ廃止されたのか

  • 医療の必要が高くない人も長く入院している状態が続いていた
  • 入院の場としては医療費がかかり、暮らしの場としては住まいの環境が整っていなかった
  • 「治療する場」と「暮らす場」を分けて考え直す必要があった

そこで、暮らしの場としての機能を備えた介護医療院が新しく作られ、順次そちらへ移行しました。入っていた人が追い出されたわけではなく、多くは同じ建物のまま看板が変わっています。

今、どこへ相談すればよいか

困っていること相談先
日常的に医療が必要で、長く過ごせる場所を探している介護医療院
リハビリをして自宅へ戻りたい介護老人保健施設(老健)
医療は落ち着いていて、生活の場を探している特別養護老人ホーム
治療が必要医療保険の療養病床(病院)
どこへ相談すればよいか分からない地域包括支援センター、病院の相談窓口
「介護療養型医療施設を探しています」と言うと話が止まってしまいます。「たんの吸引が毎日必要で、長く過ごせる場所を探しています」のように、状態と望みを伝えてください。相談先が正しく案内してくれます。

このサイトに掲載が残っている理由

もとにしている厚生労働省のデータには、過去に指定を受けた事業所の情報が残っていることがあります。このサイトはその内容をそのまま掲載しているため、独自に消したり書き換えたりしていません。

掲載されている施設を実際に使えるかどうかは、各施設または市区町村の介護保険担当課へ直接ご確認ください。

転換が進んでいる区分

この形は、別の形の施設へ移り変わることが決まっている区分です。新しく探すときは、転換した先の施設が候補になります。

いま入っている人がすぐ出されるわけではありません。 ただし、これから探す人は、転換後の形を前提に考えてください。 名称が変わっていることがあります。

医療の必要度が高い人が対象

日常的に医療の手当てが要り、かつ介護も要る。その両方が重なっている状態が対象です。

痰の吸引、経管栄養、酸素。 在宅や他の施設で見きれない状態のときの受け皿になります。医師と看護職が常時いる形です。

探すときの窓口

家族だけで探すのは難しい形です。医療との兼ね合いで判断が要ります。

入院中なら病院の相談員、在宅ならケアマネジャーとかかりつけ医。 両方に相談してください。このサイトの市区町村ページで、地域に何があるかを先に見ておくと話が早くなります。

費用と、負担を軽くするしくみ

介護の費用に加えて、食費と部屋代がかかります。医療の部分の扱いは、施設の形によって変わります。

所得に応じて負担を軽くするしくみと、医療と介護を合算するしくみがあります。 どちらも申請が要ります。市区町村の窓口でまとめて確かめてください。

介護医療院と何が違うのですか。
介護医療院は、医療の体制を保ったうえで「暮らしの場」としての決まりが加わりました。ベッドのあいだの仕切り、談話の場所、私物を置ける環境などです。受けられる医療の中身は大きくは変わりません。
入っていた家族はどうなりましたか。
多くは同じ建物のまま介護医療院へ移行しました。転換しなかった施設では、老健や特別養護老人ホームへの移行が進められました。
医療保険の療養病床は残っていますか。
残っています。治療が必要な段階なら、医療保険の療養病床が相談先になります。判断は主治医と病院の相談窓口が行います。

介護療養型医療施設は、掲載の無い都道府県がある

全国の介護療養型医療施設は56件です。ただし件数をそのまま並べても、人口の多い都道府県が上に来るだけで、その地域が手厚いのかどうかは分かりません。65歳以上の人数で割ると比べられるようになります。全国では65歳以上1万人あたり0.0件です。

いちばん多いのは富山県(0.3件)です。一方で鹿児島県には掲載がありません。全国どこにでもあるサービスではない、ということになります。

介護療養型医療施設が多い都道府県と少ない都道府県(65歳以上1万人あたり・全47都道府県中)
順位都道府県件数65歳以上1万人あたり
1位富山県10件0.3件
2位徳島県8件0.3件
3位宮崎県8件0.2件
4位福岡県9件0.1件
5位福島県3件0.1件
47位鹿児島県0件0.0件
46位大分県0件0.0件
45位熊本県0件0.0件
44位長崎県0件0.0件
43位佐賀県0件0.0件

この上位5県のうち、高齢化率でも全国10位以内に入るのは1県です。高齢者が多い地域ほど介護療養型医療施設が多い、という単純な関係にはなっていません。

数が少ない地域が、そのまま「足りない」という意味になるとは限りません。1か所あたりの規模が大きい、近隣の市区町村から通っている、別の種類のサービスで代えている、といった事情は件数からは読み取れないためです。実際に使えるかどうかは、お住まいの市区町村の一覧で確かめてください。

件数は当サイトの掲載データ(厚生労働省「介護サービス情報公表システム」のオープンデータ、12都道府県に掲載あり)、人口は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」(2026年1月1日現在)によるものです。どちらも更新のたびにこの数字も変わります。

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