ショートステイの選び方!予約の取り方と施設の見きわめ方
ショートステイは、空いているところで決めてしまいがちです。けれども預けるたびに施設が替わると、本人は行くたびに一から慣れ直すことになります。最初に一か所を決めて、そこを使い続けられる形にしてください。
全国に11,228件あるといっても、一つの施設で短期入所に充てている部屋は数室ということが珍しくありません。「事業所が近くにいくつあるか」より「その施設に部屋が空いているか」で決まるサービスです。選び方の話も、そこから始まります。
予約は、思っているより早く埋まる
ショートステイの予約は、多くの施設で一か月前や二か月前から受け付けます。連休や年末年始は、受付が始まったその日に埋まることもあります。「来月から使いたい」と思ったときには、もう空きがないという事態がよく起こります。
だから、何か月前から予約を受けるのか、キャンセル待ちの仕組みがあるのかを先に聞いてください。そのうえで、毎月決まった週の枠を確保してもらえるかを相談します。
急なときに受けてもらえるか
介護している人が倒れる、家族が急に入院する。それは起こります。そのときに預け先が見つからないと、介護そのものが止まります。
緊急の受け入れ枠があるかどうか、一度でも使ったことがあれば優先してもらえるかを聞いておいてください。初めての施設に急に電話しても、書類も本人の情報もない状態では受けようがありません。一度使っておくこと自体が、そのときの備えになります。
相部屋と個室、どちらが落ち着くか
費用だけで決めがちなところですが、認知症のある人にとっては落ち着きに関わります。
| 部屋の種類 | 特徴 | 費用 |
|---|---|---|
| 従来型の相部屋 | 四人部屋が多い。人の気配がある | 安い |
| 従来型の個室 | 一人で過ごせる | 中くらい |
| ユニット型の個室 | 十人ほどのまとまりで暮らす。個室 | 高い |
人の気配があるほうが安心する人もいれば、知らない人が同じ部屋にいることで夜眠れなくなる人もいます。どちらになるかは、普段の暮らしぶりからは読みきれません。一泊試して様子を見るのが確実です。
夜をどう過ごすことになるか
慣れない場所で迎える夜が、本人にとってはいちばんこたえます。夜間の職員が何人いるのか、看護職員は夜間いるのか、いないなら呼べるのかを聞いてください。
夜中にトイレへ行きたくなったときにどうするのか、眠れないときにどう対応するのかも確かめておきます。「ベッドから出ないでください」と言われて朝まで我慢することになるのか、付き添ってもらえるのか。ここの違いが、帰ってきたときの疲れ方に出ます。
食事と薬は、事前に伝えて紙に残す
刻み食やとろみ、減塩、アレルギーへの対応ができるかを確かめてください。飲み込む力が落ちている人は、食事の形が変わるだけでむせるようになります。
薬は、一回分ずつ分けて渡すのが確実です。飲み忘れや飲み間違いは、預けている数日のあいだにいちばん起きやすいことのひとつです。朝と昼で飲むものが違う人、食前の薬がある人は、袋に書いて渡してください。
帰ってきた本人を見る
施設が合っていたかどうかの答えは、帰ってきた本人に出ます。疲れきっていないか。皮膚に新しいあざや傷がないか。口が乾いていないか、尿の色が濃くなっていないか。水分が足りていたかは、この二つで見当がつきます。
そして、「また行きたい」と言うのか、「もう嫌だ」と言うのか。言葉が出にくい人でも、次に迎えの車が来たときの表情で分かります。気になることがあれば、遠慮せずケアマネジャーに伝えてください。施設へ直接言いにくいことを伝えるのが、ケアマネジャーの仕事です。
多少不便でも、一か所を使い続ける
場所が替わるたびに、本人は建物の造りも職員の顔も一から覚え直します。認知症があれば、そのたびに混乱が起きます。
職員の側も同じで、その人が何を好み、どういうときに落ち着かなくなるのかを一から覚え直します。多少の不便を我慢しても一か所を使い続けるほうが、結果として本人の負担は軽くなります。
急に頼めるかどうか
介護している人が倒れた、入院した。そのときに受けてもらえるかが、いちばん効きます。
「緊急のときに空けている部屋はありますか」と聞いてください。 市区町村が独自に緊急の枠を用意している地域があります。 担当課か地域包括支援センターに確かめてください。
医療の対応と、薬の扱い
持病がある人、薬が多い人は、受け入れられるかを先に確かめてください。
看護職がいる時間帯、痰の吸引や経管栄養に対応できるか。 対応できないと、当日に断られることがあります。「たいてい大丈夫」で済ませない。
同じ施設を、繰り返し使う
毎回違う施設に泊まると、本人は毎回はじめての場所に置かれます。混乱が強く出ます。
慣れた施設を1つか2つ決めて、繰り返し使うほうがよい。 職員も本人のことを覚えます。特別養護老人ホームに併設されている場合、将来の入所にもつながります。
帰ってきた後の様子を見る
泊まった後に、落ち着かない、眠れない、食べない。そういう反応が出ることがあります。
施設に、その日の様子を聞いてください。 何かあったのか、単に慣れていないだけなのか。続くようなら、施設を替えるか、期間を短くする。 このサイトの市区町村ページで、他の施設を確かめられます。
- 特別養護老人ホームへの入所を考えています。関係ありますか。
- 同じ施設のショートステイを使っておくと、職員が本人を知っている状態で入所の話ができます。順番が有利になるわけではありませんが、施設の様子を先に知れる点は大きな利点です。
- 複数の施設を登録しておくべきですか。
- 第一希望を一か所決めたうえで、埋まっていたときのために二か所目を登録しておくのが現実的です。三か所以上を使い分けると、本人が落ち着きません。
- 見学のときに何を見ればいいですか。
- 泊まる部屋、トイレ、風呂、そして夕方の様子です。夕方は職員がいちばん忙しい時間帯なので、そのときの落ち着き方に施設の余力が出ます。
短期入所生活介護の定員は、まんなかが13人
当サイトに掲載している短期入所生活介護のうち、定員が分かっているのは3,529件です。その3,529件を小さい順に並べると、まんなかに来るのが13人でした。いちばん小さいところで1人、いちばん大きいところで620人と幅があります。
| 定員 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
| 10人以下 | 1,623件 | 46% |
| 11〜20人 | 1,247件 | 35.3% |
| 21〜30人 | 340件 | 9.6% |
| 31人以上 | 319件 | 9% |
いちばん多いのは10人以下の46%です。定員は大きいほどよい、小さいほどよいというものではありません。人数が多ければ行事や設備の幅が出やすく、少なければ職員の目が届きやすい、という違いがあるだけです。見学のときは定員そのものより、「その日に実際に何人来ているか」を聞いてください。定員いっぱいで動いている日と、半分の日とでは、同じ定員でも過ごし方が変わります。
短期入所生活介護を運営しているのは6,456の法人
11,085件の運営者をたどると、6,456の法人にたどり着きます。1法人あたり1.7件という計算で、複数の事業所を持つ法人が珍しくないということになります。
同じ法人が近くで複数を運営している場合、空きが出たときに融通が利いたり、別の種類のサービスを同じ法人でまとめられたりすることがあります。一方で、法人が大きいことと、その事業所が自分に合うかどうかは別の話です。運営法人は事業所ページに出しているので、気になったら同じ法人の他の事業所も見てみてください。
なお、公式サイトを届け出ているのは10,592件(94.3%)です。サイトが無い事業所が悪いということではありませんが、事前に様子を知りたいときは、まず電話で聞くことになります。
短期入所生活介護が1件も無い市区町村が108ある
全国1,892の市区町村のうち、短期入所生活介護の掲載があるのは1,784市区町村です。裏を返すと、108の市区町村には1件もありません。住んでいる市区町村の中だけで探すと候補が出てこないことがある、ということです。
地元に無いときは、隣の市区町村まで範囲を広げて探すことになります。送迎のあるサービスなら市区町村をまたいで通えることもあるので、まず市区町村の担当課か地域包括支援センターに、どこまで通えるかを聞いてみてください。当サイトの市区町村ページは、掲載が0件のときに近隣の同じサービスを並べます。
食事のことをもっと詳しく
高齢者の食事だけを扱う姉妹サイト「配食のふれ愛 太子店」の記事です。 どちらも株式会社京谷商会が運営しています。