短期入所療養介護とは?医療型ショートステイの内容と費用
ショートステイを頼みたいが、たんの吸引や点滴があるので受けてもらえない。そういうときの行き先が、医師と看護師のいる医療型のショートステイです。
短期入所療養介護とは
介護老人保健施設(老健)、介護医療院、療養病床のある病院などに短期間泊まるサービスです。「医療型ショートステイ」と呼ばれることもあります。
医師と看護師がいるので、医療的なケアを受けながら泊まれます。リハビリの専門職がいる施設では、泊まっているあいだにリハビリを受けることもできます。
全国での指定は3,950件、65歳以上1万人あたり1.1件です。生活介護型のショートステイと比べると3分の1ほどで、老人保健施設や病院に併設されている形がほとんどです。医療の手当てが要る人はこちらが候補になります。
生活介護型(普通のショートステイ)との違い
| 短期入所療養介護 | 短期入所生活介護 | |
|---|---|---|
| 泊まる場所 | 老健・介護医療院・病院 | 特別養護老人ホームなど |
| 医師 | いる | いないことが多い |
| たんの吸引・点滴 | できる | 限られる |
| リハビリ | 専門職が付く施設が多い | 機能訓練が中心 |
| 費用 | やや高い | やや安い |
| 向いている時期 | 退院直後、状態が不安定 | 状態が落ち着いている |
費用の目安(1割負担・1日あたり・老健の場合)
これに食費と部屋代が加わります。1泊あたりの合計は、おおむね4,000円から6,000円が目安です。所得が低い場合の軽減(負担限度額認定)は、こちらでも使えます。
よく使われる場面
- 退院したばかりで、家での様子がまだ読めない
- たんの吸引、在宅酸素、点滴が必要
- 床ずれの手当てを続けている
- 介護している家族が入院・手術する
- 泊まっているあいだにリハビリを受けたい
使うための手続き
- ケアマネジャーに希望を伝える
- 主治医の情報(診療情報提供書)を用意する
- 施設の医師・看護師が受け入れられるかを判断する
- 契約し、日程を決める
- 当日、薬と医療の器具を持って行く
生活介護型より受け入れの判断に時間がかかります。医療的なケアの内容によっては断られることもあるため、早めに動いてください。
医療の手当てが要る人の、泊まり
医師と看護職がいる施設で、医療の手当てを受けながら泊まる形です。
痰の吸引、経管栄養、酸素、点滴。 これらが続いている人が、通常の泊まりでは受けてもらえないときの受け皿になります。 対応の幅が違います。
退院した後の、間をつなぐ
病院を出た直後、いきなり家へ戻るのが不安なとき。この形で数日から数週間を過ごす使い方があります。
その間に、家の準備や介護の体制を整えられます。 病院の相談員に相談してください。入院中から段取りを始めるのが早いです。
数が少ない
通常の泊まりに比べて、数が限られます。近くに無い地域があります。
このサイトの市区町村ページで、地域にあるかを確かめられます。 無ければ、医療に対応できる通常の泊まりを探すことになります。ケアマネジャーに、対応できる施設を挙げてもらってください。
リハビリを受けられる場合がある
介護老人保健施設などに併設されている形では、泊まっている間に訓練を受けられることがあります。
退院した後に体の力が落ちている時期には、この点が効きます。 何を受けられるかを、先に確かめてください。施設によって違います。
- 老健に入所するのとは違うのですか。
- 違います。ショートステイは数日から数週間の泊まりで、家に戻ることが前提です。老健への入所は、在宅復帰を目指して数か月そこで暮らす形になります。
- 認知症でも受けてもらえますか。
- 受けてもらえます。ただし、医療的なケアが必要なうえに動き回る場合は、施設によって受け入れの可否が分かれます。事前の相談が大切です。
- 費用の差はどれくらいですか。
- 1泊あたり1,000円前後、生活介護型より高くなるのが目安です。医療的なケアが要らないなら、生活介護型のほうが費用を抑えられます。
短期入所療養介護の数は、都道府県で4.8倍ひらいている
全国の短期入所療養介護は3,950件です。ただし件数をそのまま並べても、人口の多い都道府県が上に来るだけで、その地域が手厚いのかどうかは分かりません。65歳以上の人数で割ると比べられるようになります。全国では65歳以上1万人あたり1.1件です。
いちばん多いのは鳥取県(2.9件)、いちばん少ないのは東京都(0.6件)で、同じ国の中で4.8倍のひらきがあります。住んでいる場所によって、選べる事業所の数がこれだけ変わるということです。
| 順位 | 都道府県 | 件数 | 65歳以上1万人あたり |
|---|---|---|---|
| 1位 | 鳥取県 | 51件 | 2.9件 |
| 2位 | 徳島県 | 67件 | 2.8件 |
| 3位 | 熊本県 | 115件 | 2.1件 |
| 4位 | 福井県 | 41件 | 1.8件 |
| 5位 | 島根県 | 40件 | 1.8件 |
| 47位 | 東京都 | 185件 | 0.6件 |
| 46位 | 栃木県 | 39件 | 0.7件 |
| 45位 | 新潟県 | 52件 | 0.7件 |
| 44位 | 埼玉県 | 143件 | 0.7件 |
| 43位 | 滋賀県 | 32件 | 0.8件 |
この上位5県のうち、高齢化率でも全国10位以内に入るのは2県です。高齢者が多い地域ほど短期入所療養介護が多い、という単純な関係にはなっていません。
数が少ない地域が、そのまま「足りない」という意味になるとは限りません。1か所あたりの規模が大きい、近隣の市区町村から通っている、別の種類のサービスで代えている、といった事情は件数からは読み取れないためです。実際に使えるかどうかは、お住まいの市区町村の一覧で確かめてください。
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