短期入所療養介護の選び方!受けられる医療の範囲を先に聞く

介護の窓口 編集部公開 2026-08-21

医療型のショートステイは、申し込んでから「うちでは対応できません」と断られることがあります。断られてから探し直すのは骨が折れるので、何から聞くかを決めてから電話してください。

全国で3,950件、65歳以上1万人あたり1.1件です。候補が少ないうえに、施設ごとに引き受けられる医療の範囲が違います。「近いから」で決めると、当日になって断られることがあります。できることではなく、できないことから聞いてください。

最初に、できないことを聞く

施設によって、受けられる医療的ケアの範囲がはっきり違います。「医療型だから何でも大丈夫」ということはありません。本人が今受けている処置の名前を挙げて、一つずつ聞いてください。

たんの吸引は一日に何回まで引き受けてもらえるのか。在宅酸素や人工呼吸器を使ったまま泊まれるのか。胃ろうや経鼻の管、中心静脈栄養に対応できるのか。インスリン注射や点滴はどうか。床ずれの手当ては深さによって扱いが変わります。尿の管や人工肛門、認知症で動き回る場合の受け入れも、施設ごとに答えが分かれるところです。

夜に看護職員が何人いるか

日中に看護職員がいる施設は多くあります。差が出るのは夜です。「夜勤の看護師は何人ですか」と数で聞いてください。答えが濁るなら、夜間はいない時間があると考えたほうが確かです。

いない時間があるなら、そのあいだに体調が変わったらどうするのかを聞きます。介護職員が判断するのか、呼び出せば看護職員が来るのか。ここが決まっていない施設に、医療の必要が重い人を預けることはできません。

医師がどこまで診るか

短期入所療養介護は、医師がいる施設で行う仕組みです。ただし、毎日いるのか、週に何日か来るだけなのかは施設によって違います。

聞くことなぜ大事か
医師は毎日いますか状態が変わったときにその場で判断できる
夜間・休日はどうしますか当直なのか、呼び出しなのか
急変したらどこへ運びますか搬送先が決まっているか
薬は施設のものになりますか普段の薬を続けられるか

最後の項目は見落とされがちです。施設によっては、泊まっているあいだの薬をこちらで用意する形になります。普段と違う薬に切り替わって帰ってきてから調子を崩す、ということが起こるので、事前に確かめておいてください。

リハビリを受けるつもりなら、回数を聞く

泊まっているあいだにリハビリを受けたいのなら、理学療法士や作業療法士が何人いて、一日に何分関わるのかを聞いてください。「リハビリをしています」だけでは、全員で行う体操のことかもしれません。

老健は在宅復帰を目的にした施設なので、リハビリの体制が整っているところが多くあります。数日の滞在でも、起き上がりや歩き方を見てもらえると、家に戻ってからの介助が楽になることがあります。

かかりつけ医との情報のやりとり

普段のかかりつけ医から施設の医師へ、情報がどう渡るのかを確かめてください。診療情報提供書がいつまでに必要なのか。早いところでは一か月前に求められます。急に泊まる必要が出たときに、ここで詰まることがあります。

帰るときに、施設からかかりつけ医へ報告が行くかどうかも聞いておいてください。泊まっているあいだに薬が変わったり、新しい症状が出たりしたことが伝わらないと、次の受診で医師が状況をつかめません。

持ち込めるもの、持ち込めないもの

吸引器や酸素の機器を持ち込めるかどうかは、施設によって扱いが違います。普段の薬をそのまま持って行っていいのか、栄養剤や飲み込みやすくした食品を持ち込めるのか。車いすやクッションを使い慣れたもので通せるのか。

体に合わせて調整した車いすやクッションは、替えが利きません。施設のものを使うことになると、数日で床ずれができることがあります。持ち込みを断られるなら、理由を聞いて、代わりに何を用意してもらえるのかまで確かめてください。

将来の入所を考えているなら、同じ施設を使う

老健への入所やリハビリでの利用を先々考えているなら、ショートステイでその施設を先に使っておいてください。食事の味、職員の関わり方、リハビリの雰囲気が、泊まれば分かります。

職員が本人を知っている状態で入所の相談を始められることも、思うより大きな助けになります。書類の上の要介護度だけでなく、実際にどういう人かを分かってもらったうえで話ができます。

対応できる医療を、一つずつ確かめる

同じ形でも、受け入れられる状態に幅があります。人工呼吸器、透析、感染症。

いま必要な手当てを挙げて、対応できるかを聞いてください。 当日に断られると、行き場がなくなります。 予約の段階で詰めておく。

主治医との、書類のやり取り

医療の情報が要るため、主治医からの書類が必要になることがあります。

用意に日数がかかります。 急に使いたいときに間に合わないことがあるので、先に一度使っておくと次が早い。書類の有効期間も確かめてください。

夜間の体制

夜に看護職がいるか、医師とどうつながっているか。急に容体が変わるのは夜です。

当直の形と人数を聞いてください。 併設の医療機関があるなら、そことどうつながっているかも同じです。ここが実質的な安心の中身です。

費用の見方

介護の費用に加えて、食費と部屋代がかかります。通常の泊まりより高めになることがあります。

所得に応じて、食費と部屋代の負担を軽くするしくみが使えます。 申請しなければ適用されません。市区町村の窓口で、対象になるかを確かめてください。

病院のショートステイと老健のショートステイはどちらがいいですか。
医療の重さで選んでください。医療的なケアが重いなら病院や介護医療院、リハビリと生活の立て直しが中心なら老健が向きます。
普通のショートステイに断られました。
医療型に切り替えて探し直すのが早道です。どのケアが対応できなかったのかを確かめて、ケアマネジャーにそのまま伝えてください。次の施設探しが速くなります。
長く泊まれますか。
続けて泊まれるのは原則三十日までです。それ以上必要なら、老健への入所に切り替える話になります。早めにケアマネジャーへ相談してください。

短期入所療養介護の定員は、まんなかが10人

当サイトに掲載している短期入所療養介護のうち、定員が分かっているのは750件です。その750件を小さい順に並べると、まんなかに来るのが10人でした。いちばん小さいところで1人、いちばん大きいところで271人と幅があります。

短期入所療養介護の定員の分かれ方(定員の分かっている750件)
定員件数割合
10人以下424件56.5%
11〜20人28件3.7%
21〜30人14件1.9%
31人以上284件37.9%

いちばん多いのは10人以下の56.5%です。定員は大きいほどよい、小さいほどよいというものではありません。人数が多ければ行事や設備の幅が出やすく、少なければ職員の目が届きやすい、という違いがあるだけです。見学のときは定員そのものより、「その日に実際に何人来ているか」を聞いてください。定員いっぱいで動いている日と、半分の日とでは、同じ定員でも過ごし方が変わります。

日曜に開いている短期入所療養介護は6.5%

3,950件のうち、日曜に開いているのは256件でした。土曜は2,574件(65.2%)、祝日は2,597件(65.7%)です。土曜まで開いているところは多い一方で、日曜まで開いているところはぐんと減ります。

平日に働いている家族が付き添える日、あるいは家族が休みで介護を代わりにくい日に使いたいのであれば、この条件で候補はかなり絞られます。曜日は後から変えにくい条件なので、見学の順番を決める前に確かめておくと無駄がありません。当サイトの一覧は市区町村ごとに絞り込めるので、住んでいる地域で何件残るかを先に見てください。

短期入所療養介護を運営しているのは2,897の法人

3,873件の運営者をたどると、2,897の法人にたどり着きます。1法人あたり1.3件という計算で、ほとんどが1か所だけを運営している法人です。系列で複数を持つ大きな法人は多くありません。

同じ法人が近くで複数を運営している場合、空きが出たときに融通が利いたり、別の種類のサービスを同じ法人でまとめられたりすることがあります。一方で、法人が大きいことと、その事業所が自分に合うかどうかは別の話です。運営法人は事業所ページに出しているので、気になったら同じ法人の他の事業所も見てみてください。

なお、公式サイトを届け出ているのは3,772件(95.5%)です。サイトが無い事業所が悪いということではありませんが、事前に様子を知りたいときは、まず電話で聞くことになります。

短期入所療養介護が1件も無い市区町村が547ある

全国1,892の市区町村のうち、短期入所療養介護の掲載があるのは1,345市区町村です。裏を返すと、547の市区町村には1件もありません。住んでいる市区町村の中だけで探すと候補が出てこないことがある、ということです。

地元に無いときは、隣の市区町村まで範囲を広げて探すことになります。送迎のあるサービスなら市区町村をまたいで通えることもあるので、まず市区町村の担当課か地域包括支援センターに、どこまで通えるかを聞いてみてください。当サイトの市区町村ページは、掲載が0件のときに近隣の同じサービスを並べます。

この節の数字は、当サイトが掲載している短期入所療養介護3,950件を数えたものです。もとになっているのは厚生労働省「介護サービス情報公表システム」のオープンデータで、定員・営業日は事業所が届け出た内容です。届け出の無い項目は数に入れていません。データが更新されるたびに、この数字も変わります。

ほかのサービスも見る

短期入所療養介護を探す

都道府県から選ぶ

北海道
東北
関東
中部
近畿
中国
四国
九州・沖縄
掲載情報は 2026-07-09 公開分のデータによるものです。指定の有効性・提供内容の詳細は、各事業所または指定権者へ直接ご確認ください。