かかりつけ医を決めておく。介護の場面で効いてくる

介護の窓口 編集部公開 2026-08-22最終更新 2026-08-25

介護が始まってから探すことになりがちですが、決めておくと手続きの速さがまるで違います。

介護の手続きに直結する

要介護認定を申請すると、市区町村が主治医に意見書を求めます。かかりつけ医が決まっていないと、この時点で止まります。 市区町村が医師を指定することもありますが、ふだんの様子を知らない医師の意見書になります。

ふだんの状態を知っている医師が書いた意見書は、実態に近くなります。 診察室では気丈にふるまう人ほど、初めて会う医師の前では実際より軽く見えます。

選ぶときに見るところ

  • 通える距離にあるか。付き添う家族の負担も含めて考える
  • 複数の持病をまとめて診てくれるか
  • 必要なときに専門の医療機関へ紹介してくれるか
  • 訪問診療をしているか、あるいはしている医師を知っているか
  • 飲んでいる薬の全体を見てくれるか
専門ごとに別の医院にかかっていると、薬が重なります。 内科、整形外科、眼科、皮膚科と分かれているのは自然なことですが、全体を見る医師が一人は要ります。お薬手帳を1冊にまとめ、かかりつけ薬局も1つにしておくと点検が効きます。

通えなくなったときのことも聞いておく

足腰が弱って通院が難しくなったとき、そのままかかりつけ医に訪問診療へ切り替えてもらえるかを、元気なうちに聞いておいてください。していない場合は、その医師から在宅医療をしている医師を紹介してもらえます。

家族も診察室に入る

本人だけで受診していると、医師には実際より軽く見えます。「調子はどうですか」と聞かれて「変わりありません」と答えてしまうためです。

家族が一度、一緒に入って顔を見せておいてください。そのとき、何かあったときの連絡先を伝えておくと、あとの話が早くなります。 本人の前で言いにくいことは、紙に書いて受付で渡す方法があります。

短い診察で、伝えるものを用意する

診察の時間は限られています。話したいことを思い出しているうちに終わってしまい、聞きたかったことを聞けないまま帰ることになります。

前回からの変化を三つに絞って、紙に書いていってください。 転んだ回数、食べる量の変化、眠れているか、新しく始まった症状。日付が入っていると、医師の受け取り方が変わります。

夜と休日の動き方を、聞いておく

具合が悪くなるのは、たいてい診療時間の外です。そのときにどうするかを決めていないと、いつも救急車を呼ぶことになります。

休診日はいつか、時間外は電話がつながるのか、つながらないときはどこへかかればよいのか。この三つを聞いて、答えを冷蔵庫に貼っておいてください。 迷ったときの相談先として、♯7119が使える地域もあります。

介護の担当者と、つないでおく

医師とケアマネジャーが互いを知らないまま進むと、家族が両方に同じ話を運ぶことになります。いちばん疲れる形です。

ケアマネジャーの名前と連絡先を、医師に伝えておいてください。 逆も同じです。担当者会議に医師の意見をもらう場面もあります。居宅療養管理指導として、医師や薬剤師が家に来て助言する形もあります。

介護の場面で、役割が増える

病気を診るだけの相手ではなくなります。認定に必要な意見書を書く、サービスの担当者と情報をやり取りする、施設に入るときの書類を書く。

介護が始まると、医療と介護の間をつなぐ位置に来ます。 だから、介護のことも伝えておいてください。 誰がケアマネジャーか、どのサービスを使っているか。

複数の医療機関にかかっているとき

内科、整形、眼科、皮膚科。それぞれが別々に薬を出すと、重なります。

どこか一つを、全体を見る立場と決めてください。 他でもらった薬を必ず見せる。薬局を一か所にまとめると、薬剤師が重なりに気づきます。

通えなくなったときのことを、先に聞く

足腰が弱って通院が難しくなる日が来ます。そのときに慌てて探すと、経過を知らない医師にかかることになります。

「通えなくなったら、家に来てもらえますか」と、元気なうちに聞いてください。 対応していなければ、紹介してもらえます。このサイトの市区町村ページで、地域の訪問看護の事業所も確かめられます。

家族も、同じ医師にかかっておく

介護している家族の体調も、同時に崩れます。別々の医療機関にかかっていると、家の事情が伝わりません。

同じ医師にかかっていれば、家の状況を分かったうえで診てもらえます。 介護する側の疲れを早く見つけてもらえます。これは実際に効きます。

病院と診療所、どちらがよいですか。
日常の診療は、通いやすい診療所のほうが続きます。大きな病院は紹介状が無いと追加の費用がかかることがあり、待ち時間も長くなります。専門的な検査や入院が必要なときに紹介してもらう形が現実的です。
医師と合わないと感じます。
替えて構いません。ただし紹介状(診療情報提供書)をもらって移ると、それまでの経過が引き継がれます。黙って別の医院にかかると、検査をやり直すことになります。

この記事の出典

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