介護保険の自己負担は1割?2割・3割になる人の条件

介護の窓口 編集部公開 2026-08-22

毎年夏に届く小さな紙に、その年の負担割合が書かれています。見落とすと、請求書を見てから気づくことになります。

前の年の所得で、毎年決まり直す

自己負担の割合は、前の年の所得をもとに毎年8月から翌年7月までの分が決まります。所得が変われば割合も変わるため、去年2割だった人が今年は1割になることも、その逆もあります。

判定には本人の所得だけでなく、同じ世帯にいる65歳以上の人の年金収入なども関わります。そのため、世帯の構成が変わったときは割合が動くことがあります。

負担割合証で確かめる

要介護・要支援の認定を受けている人には、毎年7月ごろに介護保険負担割合証が届きます。1割か2割か3割かが書かれていて、有効期間も記されています。サービスを使うとき、事業所はこの証を見て請求額を決めます。

新しい証が届いたら、ケアマネジャーとサービスを使っている事業所に見せます。古いままだと請求が食い違い、あとで差額の精算になります。

割合が上がっても、上限がある

2割や3割になると負担は重くなりますが、1か月の自己負担には上限があり、超えた分は高額介護サービス費として戻ります。上限の額も所得によって段階が分かれています。

また、医療費と介護費の1年分を合わせて重いときには、高額医療・高額介護合算療養費という別のしくみもあります。どちらも申請が要るので、心当たりがあるときは市区町村に確かめてください。

切り替わるのは8月1日

割合が変わるのは8月1日です。7月31日まで1割だった人が、8月1日から2割になることがあります。同じ月の中でも、7月分と8月分で請求額が変わるということです。

毎月の請求が急に増えたように見えたときは、まず負担割合証の有効期間の欄を見てください。サービスを増やした覚えがないのに増えているなら、割合が変わった可能性が高くなります。

割合が上がるきっかけになりやすいこと

判定に使うのは前の年の所得です。年金の額が変わらなくても、割合が上がることがあります。土地や家を売った年、株を売って利益が出た年、退職金以外の一時的な収入があった年などです。

一方、遺族年金と障害年金は非課税のため、この判定の所得には入りません。年金の総額だけを見て「うちは2割のはずだ」と思い込まず、届いた証で確かめてください。

同じ世帯に65歳以上の人が何人いるかによっても基準が変わります。配偶者が亡くなった、子どもと同居を始めた、といった世帯の変化があった年は、割合が動くことを見込んでおいてください。

請求額は、割合だけでは決まらない

実際に払う額は、サービスの単位数に地域ごとの単価を掛け、そこへ負担割合を掛けて出します。さらに、事業所の体制や提供した内容によって加算が付くことがあります。同じデイサービスに同じ回数通っても、事業所が違えば額が違うのはこのためです。

内訳は毎月の明細に出ています。分からない行があれば、事業所かケアマネジャーに聞いてください。聞かれて困る請求は、そもそも出していないはずです。

毎年、見直される

割合は一度決まったら固定ではありません。前の年の所得をもとに、年に一度見直されます。

退職した翌年に軽くなる人がいます。 逆に、一時的に所得があった年の翌年に重くなることもあります。負担割合証が届いたら、去年と同じだと思わずに数字を見てください。

世帯の中の人数で変わる

本人の所得だけで決まるわけではありません。同じ世帯にいる65歳以上の人の収入も見られます。

世帯の構成が変わると、割合も変わることがあります。 配偶者が亡くなった、子と同居を始めた。そうした変化があった年は、通知の内容を確かめてください。

割合が変わると、月の請求が変わる

同じサービスを同じだけ使っていても、割合が上がれば払う額は増えます。使い方を変えていないのに請求が変わったときは、まずここを疑ってください。

負担割合証は、事業所へも見せる書類です。 新しいものが届いたら、契約している事業所とケアマネジャーに渡してください。渡し忘れると、古い割合のまま請求されることがあります。

重くなっても、上限のしくみがある

割合が上がっても、払う額が青天井になるわけではありません。月に払う自己負担には上限が設けられています。

この上限も、所得によって段階が分かれています。 医療費と合わせて考えるしくみもあります。割合の通知が届いたら、そちらの条件も一緒に確かめてください。

負担割合証が届きません。
要介護・要支援の認定を受けている人に届きます。認定を受けていない場合は交付されません。認定を受けているのに届かないときは、市区町村の介護保険担当へ問い合わせてください。
施設の食費や部屋代も、この割合で計算されますか。
いいえ。食費と部屋代は介護保険の対象外で、全額が自己負担です。ただし所得が低い場合は、負担限度額認定を受けることで軽くなるしくみがあります。

この記事の出典

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