認定調査で聞かれること。立ち会うときに伝えたいこと
認定調査の日は、多くの家族が身構える一日です。ただ、身構えるべきなのは「よく見せること」ではなく、困っている場面を落とさず伝えることのほうです。
全国共通の項目で聞かれる
認定調査は、調査員が本人のいる場所を訪ねて行います。聞く項目は全国で共通しており、身体の動き、生活の動作、認知の状態、精神や行動の変化、社会生活への適応などに分かれています。ここで得た答えが、そのままコンピュータによる一次判定の材料になります。
| 分野 | 聞かれる例 |
|---|---|
| 身体機能・起居動作 | 寝返り、起き上がり、立ち上がり、片足で立つ、視力、聴力 |
| 生活機能 | 食事、排せつ、着替え、洗顔、外出の頻度 |
| 認知機能 | 生年月日が言えるか、短期記憶、場所の理解、意思の伝達 |
| 精神・行動障害 | 同じ話を繰り返す、昼夜が逆になる、外に出て戻れなくなる |
| 社会生活への適応 | 薬の管理、お金の管理、買い物、簡単な調理 |
本人は、できると答えがちだと知っておく
調査の場では、本人がふだんより気を張って受け答えをすることがよくあります。ふらつきながらも立ち上がって見せたり、できていないことを「できる」と答えたりします。悪気があるのではなく、他人の前で弱った姿を見せたくないという、ごく自然な反応です。
だからこそ、家族の立ち会いが要ります。 調査員は本人の答えだけでなく、家族から聞いた事実も記録に残します。伝え方は難しく考えず、いつ・どんな場面で・何に困ったかを具体的に言えば十分です。
書き留めておくと伝えやすいこと
- 転んだ回数と、そのときの状況(トイレへ行く途中、夜中など)
- 夜に何回起きるか、そのたびに誰が付き添っているか
- 同じことを1日に何度たずねるか
- 薬の飲み忘れ、飲み過ぎがどれくらいあるか
- 入浴や着替えに、実際どれだけ手を貸しているか
- 調子のよい日と悪い日で、どれくらい差があるか
本人の前では言いにくいことは、無理にその場で言わなくてかまいません。調査票とは別に文章で渡す、あとで電話で伝える、といった方法を調査員に相談できます。
調査で見るのは「している状態」
調査は、できるかどうかの能力を測る試験ではありません。ふだん実際にどうしているか、どれだけ手助けを受けているかを見ます。手を貸している家族の負担が、そのまま判定の材料になります。 遠慮して少なく言うと、実態より軽い結果につながります。
- 調査にはどれくらい時間がかかりますか。
- 1時間ほどが目安です。本人の状態や、聞き取ることの多さによって前後します。
- 入院中でも調査は受けられますか。
- 受けられます。調査員が病院を訪ねます。ただし入院中は生活の様子が普段と違うため、自宅での様子を家族から補って伝えることがより大切になります。
- 調査の内容は見せてもらえますか。
- 市区町村に情報公開を請求すれば、認定調査票や主治医意見書の写しを受け取れる制度があります。結果に納得できないときの検討材料になります。手続きは市区町村によって異なるため、窓口で確かめてください。
この記事の出典
- 厚生労働省要介護認定はどのように行われるか2026-08-22 確認
- 厚生労働省要介護認定に係る法令2026-08-22 確認
- 福祉医療機構 WAM NET介護保険制度解説2026-08-22 確認