65歳になると介護保険が優先する。ただし一律ではない

介護の窓口 編集部公開 2026-08-22

「65歳になったから使えなくなった」と言われて困る人がいます。一律に切り替わるものではありません。

原則と、その例外

65歳になると、介護保険に相当するサービスがあるものは介護保険から使うのが原則です。訪問介護、通所介護、短期入所、福祉用具などが当たります。

ただし、一律に打ち切られるものではありません。 介護保険に相当するサービスがない場合や、介護保険だけでは必要な量が足りない場合は、障害福祉サービスを併せて使えます。

介護保険に無いもの

  • 同行援護、行動援護(視覚障害や行動面の支援)
  • 就労に関する支援
  • 重度訪問介護のうち、介護保険で足りない部分
  • 意思疎通の支援
「介護保険が優先だから」の一言で終わらせないでください。 必要な量が確保できるかを個別に判断することとされています。障害福祉の窓口と介護保険の窓口の両方に、いまの状況を伝えてください。

手続き

65歳になる前に、市区町村の障害福祉の窓口へ相談してください。 要介護認定の申請、相談支援専門員とケアマネジャーの引き継ぎ、サービスの組み替えに時間がかかります。

担当者が2人になることがあります。 障害福祉の相談支援専門員と、介護保険のケアマネジャー。両者が話し合える形を作ってもらってください。

費用の負担

障害福祉サービスと介護保険では、負担の考え方が違います。長く障害福祉サービスを使ってきた人については、介護保険に移った際の負担を軽くするしくみがあります。 対象になるかを市区町村で確かめてください。

慣れた事業所から離れることになる

制度が変わると、通う先も来る人も変わることがあります。何年も同じ人に来てもらっていた家庭では、ここがいちばん重い変化になります。

同じ事業所が介護保険の指定も受けていれば、続けられることがあります。切り替えの相談をするときに、いまの事業所の名前を必ず出してください。 担当者が知らないまま組み替えると、続けられたはずの関係が切れます。

準備は、誕生日の半年前から

要介護認定の申請から結果が出るまでに日数がかかります。65歳の誕生日を迎えてから動き始めると、その間に使えるサービスが宙に浮きます。

半年前には、障害福祉の窓口に「これからどうなるか」を聞いておいてください。 何を申請するか、誰が担当になるか、いまのサービスがどう扱われるか。先に道筋が見えていれば、慌てずに済みます。

2人の担当者を、つないでもらう

相談支援専門員とケアマネジャーが、それぞれ別に計画を作ると、噛み合わないものが出ます。時間帯が重なる、必要なところが抜ける。

両者が同じ場で話す機会を作ってもらってください。 サービス担当者会議に相談支援専門員が入ることもできます。引き継ぎの場が一度あるかどうかで、その後の1年が変わります。

納得できないときの伝え先

「65歳になったのでこれは終わりです」とだけ言われることがあります。個別に判断することとされているので、その一言で決まるものではありません。

なぜ足りると判断したのかを、記録に残る形で聞いてください。 それでも収まらないときは、市区町村の障害福祉と介護保険の両方の担当課へ、同じ話を伝えてください。片方だけに言うと、もう片方に伝わらないままになります。

65歳になったときに、変わる

それまで障害福祉のサービスを使ってきた人が、介護保険の側へ移ることになる場合があります。

同じ内容のサービスがあるものは、介護保険が先に立ちます。 使い慣れた事業所や担当者が変わることがあります。 誕生日の前から準備してください。

全部が入れ替わるわけではない

介護保険に無いサービスは、障害福祉の側で続けられます。両方を併せて使う形になる人がいます。

どれがどちらになるかは、一人ずつ違います。 市区町村の障害福祉の担当課と、介護保険の担当課の両方に確かめてください。片方だけに聞くと、抜けます。

費用の負担が変わることがある

障害福祉の側と介護保険では、負担の考え方が違います。移った途端に負担が増える人がいます。

負担を軽くするしくみが用意されている場合があります。 対象になるかを、市区町村の窓口で確かめてください。申請しなければ適用されません。

相談先が二つある

障害福祉の相談支援と、介護保険のケアマネジャー。移行の時期は、両方が関わります。

引き継ぎの場を持ってもらってください。 これまでの経過を知っている人から、新しい担当へ伝わる形にする。本人が一から説明し直さずに済みます。

40歳から64歳の場合はどうなりますか。
特定疾病に当たる場合は介護保険の対象になり、同じ考え方で調整されます。当たらない場合は障害福祉サービスを使い続けます。
窓口で「できない」と言われました。
判断の根拠を聞いてください。国は個別に判断するよう示しています。納得できないときは、市区町村の担当課や相談支援専門員を通じて確かめてください。

訪問介護は全国に34,852件ある

この記事で触れている訪問介護は、当サイトに34,852件掲載しています。65歳以上1万人あたりにすると全国で9.7件です。定員が分かっている8,124件では、まんなかの定員が30人でした。運営しているのは24,743の法人です。

65歳以上1万人あたりで見ると、いちばん多いのは大阪府(21.6件)、いちばん少ないのは新潟県(5.0件)です。同じ国の中で4.3倍のひらきがあります。全国の平均は9.7件なので、大阪府は平均の2.2倍にあたります。

掲載があるのは全国1,892市区町村のうち1,776市区町村で、116の市区町村には1件もありません。制度として使えることと、住んでいる場所で実際に選べることは別だ、ということです。お住まいの市区町村に何件あるかは、当サイトの市区町村ページで確かめられます。

この節の数字は、当サイトが掲載している訪問介護を数えたものです。もとになっているのは厚生労働省「介護サービス情報公表システム」のオープンデータと、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」の年齢階級別人口です。どちらも更新のたびに、この数字も変わります。

この記事の出典

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