生活保護を受けていても介護のサービスは使える

介護の窓口 編集部公開 2026-08-22最終更新 2026-08-25

生活保護だから介護は受けられない、という誤解で相談をやめてしまう人がいます。

介護扶助というしくみ

生活保護には、生活扶助・住宅扶助・医療扶助などと並んで介護扶助があります。介護サービスを使ったときの自己負担分が、ここから支給されます。

サービスの中身が制限されるわけではありません。 要介護認定を受け、ケアプランを作り、事業所と契約するという流れは同じです。

年齢で扱いが分かれる

年齢による違い
年齢扱い
65歳以上介護保険の被保険者。保険給付を受け、自己負担分が介護扶助
40歳から64歳で医療保険に入っている介護保険の被保険者。同上
40歳から64歳で医療保険に入っていない介護保険の被保険者ではなく、費用の全額が介護扶助
保険料の扱いも決まっています。 65歳以上の介護保険料は生活扶助に加算される形で手当てされます。滞納を心配して相談をやめる必要はありません。

窓口が2つになる

福祉事務所の担当(ケースワーカー)と、介護保険のケアマネジャーの両方が関わります。サービスを増やしたいときは、両方に伝えてください。福祉事務所が事前に把握している必要があります。

事業所は指定を受けたところに限られます。 生活保護の受給者にサービスを提供できる事業所(指定介護機関)である必要があるため、ケアマネジャーと福祉事務所で確かめてもらってください。

生活保護に至る前に

介護費用で暮らしが立ちゆかなくなりそうなときは、生活困窮者自立支援制度という手前のしくみがあります。家計の相談、住居の確保、就労の支援を行います。市区町村の窓口が入口です。

選べる事業所が狭まることがある

指定介護機関になっていない事業所は選べません。通える範囲に候補が少ない地域では、ここが実際の制約になります。

どの事業所が対象になるかは、ケアマネジャーと福祉事務所が把握しています。 このサイトの市区町村ページで近くにどれだけあるかを見ておくと、候補の広さがつかめます。そのうえで、対象かどうかを担当者に確かめてください。

先に伝えておかないと、後で困る

サービスを増やしたい、施設に移りたい、福祉用具を借りたい。福祉事務所が知らないまま進めると、費用の扱いで行き詰まります。

動く前に、ケースワーカーへ伝えるのが順番です。 事後に相談すると、認められない部分が出ることがあります。ケアマネジャーと福祉事務所が直接話せる形にしておくと、伝え漏れが減ります。

施設に入るときの費用

施設では、介護のサービス費のほかに居住費と食費がかかります。この部分は介護扶助とは別の扱いになります。

どの部屋なら入れるか、月にいくら残るかを、申し込む前に福祉事務所へ確かめてください。 部屋の種類によって費用は大きく変わります。見学の前に条件を聞いておけば、入れない先を見て回らずに済みます。

言い出しにくさで、相談を止めない

生活保護を受けていることを事業所に知られたくない、という気持ちから、相談そのものをやめてしまう人がいます。

費用の扱いは福祉事務所と事業所の間で処理されます。 受けられるサービスの中身が変わるわけでもありません。必要な手当てを受けないまま状態が悪くなるほうが、本人にとって重い結果になります。

介護の費用は、別に見てもらえる

生活保護を受けている人が介護サービスを使う場合、介護にかかる費用は別の枠で見てもらえるしくみがあります。

「保護を受けているから使えない」ということはありません。 担当のケースワーカーに伝えて、進めてください。 遠慮する必要はありません。

施設に入るときも、道がある

費用が払えないから施設は無理、と諦める必要はありません。負担を軽くするしくみと組み合わせれば、入れる先があります。

受け入れている施設は限られるので、探すのに時間がかかります。 ケースワーカーとケアマネジャーの両方に、早めに相談してください。このサイトの市区町村ページで、地域の施設を確かめられます。

保護を受ける手前の人

保護までは至らないが、介護の費用で生活が苦しい。この層がいちばん見落とされます。

負担を軽くするしくみ、費用が戻るしくみ、社会福祉法人による軽減。 使えるものが複数あります。市区町村の窓口で、まとめて相談してください。

ケースワーカーとケアマネジャーが、話す形に

別々に動いていると、話が食い違います。本人が板挟みになります。

互いの連絡先を知っている状態にしてください。 担当者の会議に、ケースワーカーが加わることもあります。つないでほしいと、はっきり頼んでよいことです。

施設に入れますか。
入れます。介護老人福祉施設や介護老人保健施設の費用も介護扶助の対象です。居住費や食費については別の扶助が関わるため、福祉事務所に確かめてください。
家族に迷惑がかかりませんか。
親族への照会は行われますが、扶養できないという回答であればそれで進みます。申請自体は本人の権利です。

この記事の出典

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