福祉用具貸与とは?借りられる13品目・費用と申し込みの流れ
介護ベッドを買うと20万円を超えます。介護保険で借りれば、自己負担は月に1,000円前後です。合わなければ返して替えられます。これが福祉用具貸与という仕組みです。
福祉用具貸与とは
介護保険を使って、生活に必要な道具を月ぎめで借りる仕組みです。事業所の福祉用具専門相談員が、体の状態と家の造りを見たうえで、合う品を選びます。
借りものなので、状態が変わったら別の品に替えられます。定期的に点検と手入れがあり、壊れたら直してもらえます。
借りられる13品目
| 品目 | 主な用途 |
|---|---|
| 手すり | 工事なしで置く。玄関、廊下、ベッドの脇、トイレ |
| スロープ | 工事なしで置く。段差、玄関、車への乗り降り |
| 歩行器 | 歩くのを支える。前腕で支える型もある |
| 歩行補助つえ | 松葉づえ、多点つえ、ロフストランドなど |
| 車いす | 自分でこぐ型と、介助者が押す型 |
| 車いす付属品 | クッション、電動の補助装置など |
| 特殊寝台(介護ベッド) | 背や高さが動くベッド |
| 特殊寝台付属品 | マットレス、サイドレール、テーブル、介助バー |
| 床ずれ防止用具 | エアマットレス、体圧を分散する敷物 |
| 体位変換器 | 向きを変えるのを助ける |
| 認知症老人徘徊感知機器 | 外に出たことを知らせる |
| 移動用リフト(つり具を除く) | 抱え上げずに移す。据置型、床走行型 |
| 自動排泄処理装置 | 尿や便を自動で吸引する |
要介護度による制限
要支援1・2と要介護1の人は、手すり・スロープ・歩行器・歩行補助つえの4品目が基本です。車いす、介護ベッド、床ずれ防止用具などは原則として借りられません。
ただし、医師の意見をもとに「必要である」と認められれば借りられます(例外給付)。「軽いから無理です」で終わらせず、ケアマネジャーに相談してください。手続きは事業所とケアマネジャーが進めてくれます。
費用の目安(1割負担・1か月)
| 品目 | 貸与料(全額) | 自己負担(1割) |
|---|---|---|
| 介護ベッド(付属品込み) | 約1万5,000円 | 約1,500円 |
| 車いす | 約5,000円 | 約500円 |
| 歩行器 | 約2,500円 | 約250円 |
| エアマットレス | 約9,000円 | 約900円 |
| 手すり(置き型)1台 | 約3,000円 | 約300円 |
貸与料は事業所ごとに違います(品目ごとの上限額は決まっています)。福祉用具の費用は、訪問介護やデイサービスと同じく区分支給限度基準額の枠の中に入ります。枠を使い切ると全額の負担になるので、ケアマネジャーに合計を確かめてください。
介護保険の自己負担が1割の場合の目安です。2割・3割の方は倍・3倍になります。福祉用具の貸与料は事業所ごとに違います(上限額は決まっています)。実際の金額はケアマネジャーか福祉用具の事業所にご確認ください。
貸与と購入の使い分け
| 福祉用具貸与 | 特定福祉用具販売 | |
|---|---|---|
| 対象 | 介護ベッド、車いすなど13品目 | 入浴・排せつに使う6品目 |
| なぜ分かれるか | 使い回せるもの | 人に貸せない衛生用品 |
| 支払い | 毎月 | 買ったときに1回 |
| 上限 | 限度額の枠の中 | 年10万円まで |
| 状態が変わったら | 替えられる | 買い直しになる |
2024年から、固定用の手すり・スロープ・歩行器・つえの一部は「借りるか買うか」を選べるようになりました。長く使いそうなら購入、状態が変わりそうなら貸与が向きます。相談員に聞いてください。
申し込みの流れ
- ケアマネジャーに「こういうことに困っている」と伝える
- 福祉用具の事業所を紹介してもらう
- 相談員が家に来て、体の状態と家の造りを見る
- 品を選び、実物を持ってきてもらって試す
- 契約して搬入。使い方を教わる
- ケアプランに入れてもらう
試してから決められます。「置いてみたら廊下を通れなかった」ということが実際に起きるので、必ず家で試してください。
- 合わなかったら返せますか。
- 返せます。月の途中で返した場合の扱い(日割りか、その月は全額か)は事業所によって違うので、契約前に聞いてください。
- 中古品が来るのですか。
- 使い回しが基本です。ただし洗浄・消毒が義務づけられており、マットレスのカバーなど直接触れる部分は新しいものになります。気になる点は相談員に伝えてください。
- 壊れたらどうなりますか。
- 事業所に連絡すれば直すか交換します。費用はかかりません。故意に壊した場合を除きます。
- 要支援ですが介護ベッドを借りたいです。
- 原則は対象外ですが、医師が必要と認めれば借りられる場合があります。ケアマネジャーか地域包括支援センターに相談してください。