特定福祉用具販売とは?年10万円まで使える6品目と申請方法
シャワーいすやポータブルトイレは、人に貸し借りするものではないため、借りるのではなく買う扱いになります。その代わり、年に10万円までは介護保険が使えます。
特定福祉用具販売とは
入浴や排せつに使う用具を、介護保険を使って買う仕組みです。衛生の面から使い回せない品なので、貸与ではなく購入の扱いになっています。
毎年4月1日から翌年3月31日までのあいだに10万円まで(自己負担1割なら1万円)使えます。
対象になる6品目
| 品目 | 具体例 |
|---|---|
| 腰掛便座 | ポータブルトイレ、洋式にする補高便座、立ち上がりを助ける手すり付き便座 |
| 自動排泄処理装置の交換可能部品 | レシーバー、チューブ、タンクなど |
| 排泄予測支援機器 | 尿がたまったことを知らせる機器 |
| 入浴補助用具 | シャワーいす、浴槽内いす、浴槽の手すり、すのこ、入浴台 |
| 簡易浴槽 | 空気式や折りたたみ式で、部屋で入浴できるもの |
| 移動用リフトのつり具 | リフトで体を支える布の部分 |
2024年から、固定用の手すり・スロープ・歩行器・つえの一部は「借りる」と「買う」を選べるようになりました。長く使うなら買ったほうが安くなることがあります。
費用の目安
| 品目 | 商品の価格 | 自己負担(1割) |
|---|---|---|
| シャワーいす | 約1万5,000円 | 約1,500円 |
| ポータブルトイレ | 約4万円 | 約4,000円 |
| 浴槽の手すり | 約1万5,000円 | 約1,500円 |
| 浴槽内いす | 約1万2,000円 | 約1,200円 |
| 補高便座 | 約1万円 | 約1,000円 |
10万円の枠は毎年4月に元へ戻ります。同じ品目を再び買う場合は、壊れた、体の状態が変わったといった理由が必要です。
介護保険の自己負担が1割の場合の目安です。2割・3割の方は倍・3倍になります。福祉用具の貸与料は事業所ごとに違います(上限額は決まっています)。実際の金額はケアマネジャーか福祉用具の事業所にご確認ください。
2つの支払い方
| 償還払い | 受領委任払い | |
|---|---|---|
| 最初に払う額 | 全額(例:4万円) | 1割だけ(例:4,000円) |
| あとから戻る額 | 9割(約1か月から2か月後) | なし |
| 申請 | 自分で市区町村へ | 事業所が代行 |
| 使えるか | 全国で使える | 市区町村が認めた事業所のみ |
いったん全額を払うのが負担なら、受領委任払いを使える事業所か聞いてください。市区町村によって扱いが違います。
買う前に必ず確かめること
- 介護保険の指定を受けた事業所から買うこと(通信販売やホームセンターは対象外です)
- 買う前にケアマネジャーか福祉用具専門相談員に相談すること
- 要介護(要支援)の認定を受けていること
- 領収書と、保険が使えることを示す書類をもらうこと
先に買ってしまうと保険が使えません。「安かったので買ってきた」というのがいちばん多い失敗です。必ず相談してから買ってください。
申請の手順(償還払いの場合)
- ケアマネジャーか相談員に相談する
- 指定を受けた事業所で品を選び、購入する
- 領収書と、品目・型式が書かれた書類をもらう
- 市区町村の介護保険担当課に申請書を出す
- 1か月から2か月後に9割が指定の口座へ振り込まれる
- インターネットで安く売っています。
- 介護保険の指定を受けた事業所以外から買うと保険が使えません。同じ品でも、指定事業所を通せば1割で済みます。結果としてそちらが安くなります。
- 10万円を使い切ったらどうなりますか。
- 翌年度(4月)まで待つか、全額を自分で払うことになります。市区町村によっては独自の助成があるので、担当課に聞いてみてください。
- 住宅改修とは別枠ですか。
- 別枠です。住宅改修は20万円まで、福祉用具の購入は年10万円までで、それぞれ独立しています。どちらも区分支給限度基準額の枠の外です。
- 返品はできますか。
- 衛生用品なので、開封後の返品は原則できません。だからこそ、買う前に相談員に家を見てもらってください。