食べているのに痩せていく。低栄養に気づく目印
「粗食が体にいい」という考えが、高齢期には裏目に出ます。若い頃と同じ食べ方の話ではありません。
気づく目印
- 半年で体重が2〜3kg減った。服やベルトがゆるくなった
- ふくらはぎが細くなった。握力が落ちた
- 傷や床ずれが治りにくい。風邪をひきやすくなった
- 食事が「お茶漬けだけ」「パンと牛乳だけ」で済むようになった
- 同じものばかり食べている。買い物に行かなくなった
いちばん確かなのは体重です。 月に一度でよいので測って記録してください。見た目では分かりません。
足りなくなるのはたんぱく質
高齢期に不足しやすいのは、エネルギーとたんぱく質です。肉・魚・卵・大豆・乳製品を、毎食どれか一つは入れるのが目安になります。「あっさりしたものを」と続けると、真っ先に減るのがここです。
持病で制限を受けている場合は自己判断で増やさず、主治医か管理栄養士に「たんぱく質はどこまで取ってよいか」を聞いてください。 腎臓の病気があると話が変わります。
食べない理由を探す
| 背景 | 手当て |
|---|---|
| 歯や入れ歯が合わない。飲み込みにくい | 歯科受診。訪問歯科という選択肢もある |
| 薬の副作用で食欲が落ちている | 医師・薬剤師に相談する |
| 買い物と調理ができなくなった | 配食サービス、訪問介護、家事代行 |
| 一人で食べるのがつまらない | デイサービスの昼食、地域の食事会 |
| 気分が沈んでいる | うつの可能性がある。受診を |
「食べないなら仕方がない」で止めないでください。 食べない理由のほとんどは、食欲そのものではなく別の場所にあります。歯、薬、買い物、気分のどれかであることが多くあります。
手を借りる
配食サービスを使うと、栄養を考えた食事が届き、受け取りのときに安否も確かめてもらえます。 刻んだもの、やわらかいもの、塩分や たんぱく質を調整したものを用意している事業者もあります。
- 栄養補助食品を使ってもよいですか。
- 食事で足りないときの補いとして使えます。ただし食事の代わりにすると、かむ力と飲み込む力が落ちます。主食を減らして補助食品を増やす形にならないよう、管理栄養士に相談してください。
- 本人が「食べている」と言い張ります。
- 冷蔵庫の中身、ごみの量、買い物の頻度を見ると分かります。体重の記録があれば、話が食い違いません。責める材料にせず、受診や配食の相談材料にしてください。
この記事の出典
- 厚生労働省 e-ヘルスネット高齢者の低栄養予防2026-08-22 確認
- 国立長寿医療研究センター高齢者の食欲低下について2026-08-22 確認
- 厚生労働省食事摂取基準を活用した高齢者のフレイル予防事業2026-08-22 確認