口の衰えは全身に先立つ。むせ、滑舌、かめないものの増加
口の変化は、本人にも家族にも「年のせい」で片づけられがちです。しかし全身の衰えより先に現れることが分かってきています。
始まりは小さい
- 食事中にむせることが増えた
- かたいものを避けるようになった。食べられるものが減った
- 滑舌が悪くなった。聞き返されることが増えた
- 口が渇く。薬の影響で唾液が減っていることがある
- 食べこぼしが増えた。口の端に食べ物が残る
どれも「年のせい」で説明がついてしまうところが厄介です。 ただし、かめないものが増えると食事が偏り、たんぱく質が減り、筋力が落ちるという道すじがあります。
入れ歯を放置しない
合わない入れ歯を我慢して使っている人が多くいます。 痛いから使わない、外したまま食べる、といったことが続くと、かむ力はさらに落ちます。作り直しや調整で変わります。
通院が難しければ訪問歯科があります。歯科医師や歯科衛生士が家や施設に来て、治療、入れ歯の調整、口の清掃をします。ケアマネジャーか、かかりつけ歯科に相談してください。
口の清掃は肺炎の予防でもある
口の中の細菌が唾液とともに気管に入ると、肺炎の原因になります。歯みがきは、歯を守るためだけの手入れではありません。 歯が無い人でも、入れ歯と歯ぐき、舌の清掃が要ります。
寝たきりの人ほど口の中は汚れやすく、しかも気づかれにくくなります。訪問診療や訪問看護が入っているなら、口の中も見てもらってください。
鍛える方法がある
かむ、飲み込む、話すための筋肉は鍛えられます。市区町村の通いの場では、口の体操を取り入れているところがあります。人と話す機会そのものが訓練になるので、外出の回数も効いてきます。
- 歯が痛くないのに歯科へ行く必要がありますか。
- あります。痛みが出る頃には進んでいることが多く、また入れ歯の調整や口の清掃は痛みとは別の目的です。定期的に見てもらうことで、食べる力が保てます。
- 介護保険で歯科は使えますか。
- 歯科の治療は医療保険です。ただし居宅療養管理指導として、歯科医師や歯科衛生士が訪問して指導を行う部分は介護保険で扱われます。ケアマネジャーに聞いてください。
この記事の出典
- 厚生労働省 e-ヘルスネット口腔機能の健康への影響2026-08-22 確認
- 国立長寿医療研究センターこれってオーラルフレイル? 心身の衰えはお口から2026-08-22 確認
- 厚生労働省通いの場で活かすオーラルフレイル対応マニュアル2026-08-22 確認