障害者手帳がなくても受けられる、税の障害者控除

介護の窓口 編集部公開 2026-08-22最終更新 2026-08-25

手帳がないから対象外だと思い込んでいる家族が多いところです。市区町村の認定という別の道があり、要介護の状態がそのまま判断材料になります。

手帳がなくても認められる道がある

所得税と住民税には障害者控除があります。多くは身体障害者手帳などで判断されますが、65歳以上で、市区町村長が障害者に準ずると認定した人も対象になります。この認定を受けたことを示すのが、障害者控除対象者認定書です。

要介護認定を受けていることが、そのまま認定を意味するわけではありません。 ただし、市区町村は要介護認定の資料をもとに判断するため、認定調査票や主治医意見書の内容が判断材料になります。

判断の目安

おおまかな区分
区分想定される状態
障害者に準ずる身体の障害や認知症が一定の程度にある
特別障害者に準ずるさらに重い状態、または寝たきりに近い状態
認定の基準は市区町村が定めています。「要介護◯以上なら該当」と一律に決めている市区町村もあれば、状態を個別に見る市区町村もあります。同じ状態でも隣の市と結論が違うことがあります。

申請の窓口と時期

市区町村の高齢福祉または介護保険の窓口で申請します。確定申告や年末調整に間に合わせる必要があるため、年末から申告の時期にかけて窓口が混みます。前の年の分をさかのぼって認定してもらえることもあるので、過去に該当していた可能性があるときは相談してください。

控除できるのは、扶養している家族でもよい

本人に所得がなく税金を払っていない場合でも、本人を扶養している家族の申告で控除できます。介護をしている子が申告に加えることで、実際の効きめが出ます。

効くのは所得税だけではない

この控除は、所得税と住民税の両方に効きます。住民税が軽くなるだけでなく、控除の結果として住民税が課されない状態になることがあります。

そこから先が、この認定のいちばん大きいところです。住民税が課されているかどうかは、介護保険料の段階、高額介護サービス費の上限、施設の食費と部屋代を軽くする負担限度額認定の要件にも使われています。税金が数千円軽くなるという話では終わらず、毎月の介護費用そのものが変わることがあります。

身体が元気な人ほど、見落とされる

身体の障害が分かりやすい人は、そもそも障害者手帳を持っていることが多いものです。見落とされやすいのは、歩けるし食べられるけれど、認知症で目が離せないという人です。 手帳の対象にならず、家族も「うちは障害ではない」と考えてしまいます。

この認定は、要介護認定の資料をもとに市区町村が判断します。認知症の程度が判断材料に含まれているため、身体が元気でも該当することがあります。思い当たるなら、まず窓口で「うちは対象になりますか」と聞いてみてください。

申請するとき

窓口は市区町村の高齢福祉か介護保険の担当です。介護保険被保険者証と、申請する人の本人確認書類を持って行きます。市区町村によっては郵送で受け付けています。

認定書は、申告する年ごとに必要になるのが一般的です。年末調整で使うなら11月ごろ、確定申告で使うなら1月から2月にかけて手続きすることになります。この時期は窓口が混むので、早めに動くほうが待ち時間が短くなります。

手帳がなくても受けられる

この控除は、障害者手帳を持っていることが条件ではありません。市区町村長の認定を受ければ、手帳が無くても対象になります。

知られていないために、使われずに終わっていることが多い制度です。 要介護の認定を受けている高齢者が対象になることがあります。 市区町村の担当課で、認定の要件を確かめてください。

認定の基準は市区町村が決める

どの状態なら認定するかは、市区町村ごとに定められています。要介護度で線を引いているところ、寝たきりや認知症の程度で見るところがあります。

全国共通の説明では判断できません。 隣の市で認められた人がいても、自分の市で同じとは限りません。申請してみないと分かりません。

扶養している家族の税が下がる

本人に所得が無くても意味があります。扶養している家族の側で控除を受けられるためです。

同居していなくても、生計を一にしていれば対象になることがあります。 仕送りをしている場合です。誰が申告するかで、下がる額が変わります。

認定は毎年の申告に使う

認定を受けたら、その年の確定申告か年末調整で使います。認定書は保管しておいてください。

状態が続いているなら、翌年以降も使えます。 更新が要るかどうかは市区町村によります。申請したときに、次はいつ何をするかを聞いておいてください。

医療費控除と両方使えますか。
使えます。医療費控除は払った費用にもとづく控除、障害者控除は状態にもとづく控除で、別のものです。
亡くなった年の分も申請できますか。
その年の分について認定を受けられることがあります。市区町村によって扱いが異なるため、窓口で確かめてください。

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