年金から引かれるもの、残るもの。介護がはじまる前に見ておく

介護の窓口 編集部最終更新 2026-08-22

年金の額と、そこから引かれるものを並べてみると、毎月介護に使える金額が見えてきます。介護がはじまってからでは、落ち着いて計算する時間がありません。

年金から先に引かれているもの

65歳以上の人の年金からは、介護保険料と、後期高齢者医療または国民健康保険の保険料が天引きされます。所得によっては所得税と住民税も引かれます。振込通知書に内訳が書かれています。

通知書を実際に見たことがない家族は多くいます。 介護の話を始めるとき、本人と一緒に一度見ておくと、その後の判断がずいぶん具体的になります。

介護がはじまると加わるもの

在宅と施設で増える費目
在宅施設
介護サービスの自己負担使った量に応じて要介護度に応じてほぼ定額
食費これまでどおり施設に払う
部屋代これまでどおり(家賃・住宅費)施設に払う
おむつ代・日用品実費実費
医療費通院・薬通院・往診・薬
施設に入ると、自宅の費用がすぐには消えない点に注意します。持ち家なら固定資産税と維持費、賃貸なら家賃が、退去するまで並行して出ていきます。

見ておくべき三つの数字

  • 年金の手取り額(天引き後に実際に振り込まれる額)
  • 貯蓄と、それを何年で使う見通しか
  • 毎月の固定の出費(住まい、医療、通信、保険料)

この三つが分かれば、月にいくらまで介護に使えるかが出ます。ケアマネジャーに伝えれば、その範囲で組み立ててもらえます。金額を伝えるのは失礼なことではなく、現実的な計画のために必要な情報です。

本人のお金を家族が扱えなくなる前に

判断能力が落ちると、本人名義の口座からお金を動かせなくなります。定期預金の解約、施設の費用の支払い、家の売却などが止まります。元気なうちに、代理人を届け出る、任意後見を考えるといった手当てをしておくと、後の負担が変わります。

年金だけで施設に入れますか。
施設の種類と年金額によります。特別養護老人ホームは費用が抑えられていて、所得が低い場合は負担限度額認定も使えます。有料老人ホームは幅が大きく、入居一時金が要ることもあります。地域包括支援センターで、その地域の実際の水準を聞いてください。
本人の年金額が分かりません。
毎年届く年金額改定通知書か、年金振込通知書で分かります。見当たらないときは、日本年金機構のねんきんネットや年金事務所で確かめられます。本人以外が手続きするには委任状が要ります。

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