介護休業給付金とは?休んだ間の収入を支えるしくみ

介護の窓口 編集部公開 2026-08-22

介護のために仕事を離れるとき、無給になることを恐れて言い出せない人がいます。雇用保険には、その期間を支える給付が用意されています。

休業に対して、賃金の一部が出る

雇用保険に入っている人が、2週間以上にわたって常時介護を必要とする状態にある家族のために休業したとき、休業前の賃金をもとに計算した額が支給されます。会社から給与が出ないか、出ても少ない場合が対象です。

93日を、3回まで分けられる

対象になる家族一人につき、通算93日が限度です。一度に93日取る必要はなく、3回まで分けられます。 入院した時期、退院して体制を整える時期、状態が変わった時期といった山場に合わせて使えるようにするためです。

対象になる家族
続柄
配偶者(事実婚を含む)
父母、子
配偶者の父母
祖父母、兄弟姉妹、孫

手続きは会社を通すことが多い

申請書はハローワークへ提出しますが、実務では会社が手続きすることがほとんどです。 介護休業を申し出るときに、給付金の手続きも合わせて相談してください。休業が終わったあとに申請するため、支給は休業が明けてからになります。

申請には期限があります。介護休業が終わった日の翌日から2か月を経過する日の属する月の末日までです。会社に任せきりにせず、進み具合を確かめてください。

介護休業そのものは、別の法律の話

休む権利を定めているのは育児・介護休業法、休んだ間のお金を出すのは雇用保険です。二つは別の制度で、それぞれに要件があります。 会社が独自の介護休業制度を持っている場合もあるため、就業規則も確かめてください。

93日は、自分で介護するための日数ではない

93日という日数を聞いて、「3か月で終わる介護なんてない」と思う人がいます。そのとおりです。この制度は、家族が自分の手で介護しきるための期間として作られていません。

想定されているのは、体制を作るための期間です。要介護認定を申請し、ケアマネジャーを決め、サービスを組み、住まいを整える。この立ち上げに集中するための日数だと考えると、3回に分けられる意味も見えてきます。退院の時期、状態が変わった時期、施設を探す時期。それぞれの山場に当てるための設計です。

休業のほかに使えるもの

働きながら介護する人のために、育児・介護休業法はいくつもの手立てを用意しています。介護休暇は、対象の家族が1人なら年5日、2人以上なら年10日まで取れる休みで、時間単位でも取得できます。通院の付き添いや、ケアマネジャーとの面談に使いやすい形です。

このほか、短時間勤務などの措置、所定外労働の免除、時間外労働や深夜業の制限を申し出る権利があります。会社は、これらを理由に不利益な取り扱いをしてはならないと定められています。 就業規則に書かれていなくても、法律上の権利として使えます。

会社にどう切り出すか

言い出しにくいのは、休みがいつまで続くか自分でも見通せないからです。その場合は、まず人事か上司に「親の介護が始まりそうで、制度を確かめたい」とだけ伝えてください。制度の説明を受ける段階なら、決断を求められません。

辞めるかどうかを決める前に、必ず制度を確かめてください。 介護を理由に仕事を辞めると、収入が途切れるだけでなく、介護が終わったあとの生活も細くなります。地域包括支援センターや、都道府県の労働局にも相談できます。

休む前に、会社と話す順番がある

この給付金は、介護休業を取ったあとに申請するものです。先に会社へ休業の申し出をして、休むことが決まってから話が進みます。

休んでから制度を調べ始めると、要件を外すことがあります。 休むと決めた段階で、会社の担当部署に確かめてください。 手続きは会社を通じて行うのが一般的です。

分けて取れる

まとめて長く休む必要はありません。決められた日数の範囲で、何度かに分けて取れます。

入院と退院、施設探し、認定の申請。 山場は何度も来ます。最初に全部使い切らないほうが、後で効きます。

休業と休暇は別の制度

介護休業のほかに、短い単位で取れる介護休暇があります。通院の付き添いや、手続きに行く日はこちらが向きます。

給付の対象になるかどうかも違います。 どちらを使うかで、収入への影響が変わります。会社の担当部署に、両方の扱いを聞いてください。

辞める前に、必ず調べる

介護を理由に仕事を辞めてしまう人がいます。辞めれば収入が止まり、介護が終わったあとに戻る先もありません。

休業、休暇、短時間勤務、残業の免除。使える制度は複数あります。 会社に相談窓口が無ければ、ハローワークでも聞けます。辞める判断は、全部を確かめてからにしてください。

パートでも受けられますか。
雇用保険に加入していて、加入期間などの要件を満たしていれば受けられます。雇用形態そのものではなく、雇用保険の被保険者かどうかが基準です。
要介護認定を受けていない家族でも対象になりますか。
なります。介護保険の要介護認定とは別に、2週間以上にわたって常時介護を必要とする状態かどうかで判断されます。判断の基準は厚生労働省が示しています。

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