入浴や排せつの用具に出る年10万円の枠

介護の窓口 編集部公開 2026-08-22最終更新 2026-08-25

肌に直接ふれるものや、使い回しに向かないものは、借りるのではなく買う扱いになります。買うほうにも別枠の支援があります。

借りるものと、買うものが分かれている

車いすや介護ベッドは借りるもの、入浴や排せつに使うものは買うもの、という分かれ方をしています。肌に直接ふれ、他の人が使い回すのに向かない用具が、購入の対象と決められています。

年10万円まで。4月から翌年3月で区切る

対象になる購入費は、1年で10万円までです。ここでいう1年は4月から翌年3月までで、暦年ではありません。年をまたいで買えば、それぞれの年の枠が使えます。

この10万円は、1か月の上限(区分支給限度基準額)とは別の枠です。デイサービスなどをたくさん使っている月でも、この枠は影響を受けません。

買う先が決まっている

都道府県の指定を受けた福祉用具販売事業所から買った場合だけが対象です。 通信販売や量販店で同じものを買っても、指定を受けていなければ支給されません。ケアマネジャーか福祉用具の専門相談員に頼めば、指定された事業所を教えてもらえます。

一部は、借りるか買うかを選べる

固定用スロープ、歩行器、単点杖、多点杖については、レンタルと購入のどちらかを選べる扱いになっています。長く使う見込みなら買うほうが、短期間なら借りるほうが向きます。福祉用具の専門相談員が両方の見込み額を示すことになっていますので、比べてから決めてください。

買う前に、本人が実際に使ってみる

カタログの寸法だけで決めると、合わないものを買ってしまいます。浴室のいすは、実際にその浴室で座ってみるまで高さが決まりません。便座の高さも、その人の膝の状態と、いま使っているトイレの高さで変わります。

福祉用具の販売事業所は、家に見本を持ってきて試させてくれることがあります。買ったあとで交換するのは、購入の制度では難しいものです。 面倒でも、この段階で時間をかけるほうが結果として得をします。

支払いのしかたは市区町村で違う

いったん全額を払い、あとから9割前後が戻る償還払いが基本です。ただし、はじめから自己負担分だけを払えばよい受領委任払いを取り入れている市区町村もあります。

一時的とはいえ、全額を立て替えるのは楽ではありません。どちらの扱いになるかは、買う前にケアマネジャーか販売事業所に確かめてください。その事業所が受領委任払いに対応しているかどうかで変わることもあります。

合わなくなったとき

状態は変わります。買ったときはちょうどよかった浴室のいすが、半年後には低すぎるということが起こります。原則として同じ種目を再び買うことはできませんが、状態の変化を理由に認められることがあります。

判断するのは市区町村です。自己判断で買い直す前に、ケアマネジャーを通して確認を取ってください。使わなくなったものを譲る、売るといった扱いについても、あわせて聞いておくとよいでしょう。

借りるものと、買うものが分かれている

福祉用具には、貸与で使うものと、購入して使うものがあります。入浴や排せつに直接触れるものは、購入の対象になっています。

買う対象のものを自分で買ってきても、支給されません。 指定を受けた事業所から買う必要があります。 通信販売で先に買ってしまう例があります。

年度ごとに上限がある

支給には年度ごとの上限があります。その年度の中で、何度かに分けて使えます。

年度が変われば、また使えます。 年度の終わりが近いときは、急いで使い切るより、次の年度に回したほうがよいこともあります。ケアマネジャーと時期を相談してください。

合わないものを買うと、戻せない

購入したものは返品できません。体に合わなかった、家に置けなかった、というときに残ります。

買う前に、実物を見て、できれば試してください。 福祉用具専門相談員が体に合わせて選びます。カタログだけで決めないでください。 使う場所の寸法も先に測っておいてください。

買ったあとも、見直す

状態が変われば、合わなくなります。買ったものをそのまま使い続けて、かえって危ないことがあります。

ケアマネジャーの訪問のときに、使い心地を伝えてください。 使っていないものがあるなら、それも伝えてください。別の道具で解決できることがあります。

同じものを買い替えるときも対象ですか。
原則として、同じ種目のものを再び買うことは認められません。ただし破損した場合や、状態が変わって別の型が必要になった場合は対象になることがあります。ケアマネジャーを通して市区町村に確かめてください。
先に買ってしまいました。
指定事業所から買っていれば、購入後の申請で支給されることがあります。ただし市区町村によって扱いが違うため、早めに確かめてください。住宅改修と違い、事前の申請が必須とされていない点は異なります。

数えてみると、特定福祉用具販売の多い地域と少ない地域

特定福祉用具販売は、当サイトの掲載で5,839件あります。65歳以上1万人あたりにすると全国で1.6件です。運営しているのは3,938の法人です。

65歳以上の人数で割って多い順に並べると、上から和歌山県・島根県・奈良県。少ないほうは宮崎県・石川県・青森県の順になります。件数そのものの順位とは、まるで違う顔ぶれになります。件数で並べると人口の多い都道府県が上に来るだけで、その地域が手厚いかどうかは分からないためです。

掲載があるのは全国1,892市区町村のうち1,167市区町村で、725の市区町村には1件もありません。制度として使えることと、住んでいる場所で実際に選べることは別だ、ということです。お住まいの市区町村に何件あるかは、当サイトの市区町村ページで確かめられます。

この節の数字は、当サイトが掲載している特定福祉用具販売を数えたものです。もとになっているのは厚生労働省「介護サービス情報公表システム」のオープンデータと、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」の年齢階級別人口です。どちらも更新のたびに、この数字も変わります。

この記事の出典

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福祉用具だけを扱う姉妹サイト「福祉用具ブラリー」の記事です。 どちらも株式会社京谷商会が運営しています。

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