申し込んでも順番待ち。どう申し込むと入りやすいか
順番待ちと聞くと並んで待つ姿を思い浮かべますが、実際は「必要度の点数」で決まります。
早い者勝ちではない
介護老人福祉施設は、申し込んだ順ではなく必要度の高い人から入るしくみです。要介護度、介護する人の状況、住まいの状況などを点数にして順位を付けます。
だから「3年前に申し込んだから次は自分」とは限りません。 逆に、状況が悪くなった人が後から入ることがあります。待つ間に状況が変わったら、申込書を出し直してください。
複数へ出す
同時に複数の施設へ申し込めます。 どこか1つに絞る必要はありません。地域を広げれば入りやすくなることもありますが、面会に通える距離かどうかは先に考えてください。
申込書は施設ごとに様式が違いますが、書く内容は似ています。ケアマネジャーが代わりに書いてくれることが多いので、まず相談してください。
要介護3に届かないとき
介護老人福祉施設は原則として要介護3以上が対象ですが、やむを得ない事情があるときは要介護1・2でも入れる扱いがあります。認知症で日常生活に支障がある、家族による虐待の恐れがある、といった場合です。市区町村が関わって判断します。
待っている間をどうするか
ショートステイを組み合わせて在宅を続ける、介護老人保健施設に入る、特定施設の指定を受けた住まいに一度移る。待機の期間をどう埋めるかまでを、ケアマネジャーと一緒に決めておいてください。
申込書に、控えめに書かない
順位を決める点数は、書かれた内容から付きます。遠慮して「なんとかやっています」と書くと、そのとおりに受け取られます。
夜に何回起こされるか、介護している人が働いているか、その人自身が病気を抱えていないか、家の中で介護できる部屋があるか。困っている事実を、そのまま書いてください。大げさに書く必要はありませんが、控えめに書く理由もありません。
連絡は、急に来る
空きが出たときの連絡は、たいてい急です。数日のうちに返事をすることになり、そこから面談や健康診断の書類が要ります。
申し込んだ時点で、費用の見当と、本人の書類の置き場所をそろえておいてください。 連絡が来てから家族で相談を始めると、間に合わずに順番を見送ることになります。誰が決めるかも、先に決めておきます。
出したまま、放っておかない
申し込んだことを忘れて何年も経ち、状況が変わっているのに古い内容のまま順番を待っている。これがいちばん多い取りこぼしです。
要介護度が上がった、介護していた人が倒れた、一人暮らしになった。変わったことがあれば、その都度、施設へ伝え直してください。 何も変わらなくても、年に一度は連絡を入れて、申し込みが生きているかを確かめておくと安心です。
範囲を広げるかどうか
同じ市の中で待ち続けるか、隣の市まで広げるか。広げれば入りやすくなりますが、面会に通えなくなれば、家族の関わりが細っていきます。
月に何回通えるかを、先に決めてください。 そのうえで、通える範囲にどんな施設が何件あるかを見ます。当サイトでは市区町村ごとに一覧を載せているので、隣の市まで含めて見比べられます。
順番待ちではない
申し込んだ順に入れるものではありません。必要度の高さで順位が決まります。
だから、状況が変われば順位も変わります。 家族の介護力が落ちた、一人になった、退院して行き場がない。 変わったことは施設へ伝えてください。伝えなければ、書類上は前のままです。
待っている間を、どう組むか
待つと決めた時点で、その間の暮らしを支える形が必要になります。待っているだけでは、支える側が先に倒れます。
泊まりを定期的に挟む、通所を増やす、夜間の訪問を入れる。 ケアマネジャーと組み直してください。待機は「何もしない期間」ではありません。
複数に申し込む
一か所だけに出しておくと、そこが埋まっている限り動きません。申し込みは複数に出せます。
このサイトの市区町村ページで、近隣の施設を確かめてください。 隣の市区町村も対象になることがあります。条件は施設ごとに違うので、直接聞いてください。
連絡が来たときに、すぐ答えられるように
空きの連絡は突然来ます。返事を待ってもらえる時間は長くありません。
入るかどうかを、家族の間で先に決めておいてください。 誰が返事をするかも決めておく。迷っている間に、次の人へ回ります。
- 入居の連絡が来たとき、断れますか。
- 断れますが、次の順番がすぐ来るとは限りません。断る理由(本人の状態が変わった、費用が合わない)は伝えておいてください。
- どれくらい待ちますか。
- 地域と施設で大きく違います。同じ市の中でも数か月から数年まで幅があるため、目安の年数を一律には言えません。申し込むときに、その施設の直近の状況を聞いてください。
介護老人福祉施設の数を、掲載データから確かめる
介護老人福祉施設が全国にどれくらいあるかというと、当サイトの掲載で8,516件です。65歳以上1万人あたりにすると全国で2.4件です。定員が分かっている3,901件では、まんなかの定員が70人でした。運営しているのは5,326の法人です。
65歳以上1万人あたりで多い順に並べると、上位は島根県・秋田県・茨城県です。上位5県のうち、高齢化率でも全国10位以内に入るのは2県です。高齢者の多さだけで事業所の数が決まるわけではない、ということになります。少ないほうは愛知県・沖縄県・大阪府の順です。
掲載があるのは全国1,892市区町村のうち1,773市区町村で、119の市区町村には1件もありません。制度として使えることと、住んでいる場所で実際に選べることは別だ、ということです。お住まいの市区町村に何件あるかは、当サイトの市区町村ページで確かめられます。
この記事の出典
- 福祉医療機構 WAM NET介護保険サービス一覧2026-08-22 確認
- 厚生労働省用語の解説2026-08-22 確認
- 厚生労働省地域包括ケアシステム2026-08-22 確認
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