怒る、探し回る、出て行こうとする。その前に起きていること

介護の窓口 編集部最終更新 2026-08-22

「困った行動」は、本人にとっては困っていることへの反応です。止めようとするほど強くなるのは、理由が残ったままだからです。

まず、体を疑う

急に落ち着かなくなったときは、体のどこかに不調が起きていないかを先に見ます。本人が言葉にできないだけで、原因が体にあることは珍しくありません。

  • 便秘、尿路感染、脱水
  • 痛み(歯、腰、関節、床ずれ)
  • 発熱、肺炎の始まり
  • 新しく始めた薬、量が変わった薬
  • 眠れていない、昼夜が逆転している
「急に」変わったときほど、体か薬が原因のことがあります。 認知症が進んだと考える前に、かかりつけ医へ相談してください。感染症の始まりが、混乱として最初に現れることがあります。

次に、周りを疑う

引っ越し、入院、家族の入れ替わり、部屋の模様替え。環境が変わったあとに崩れることが多くあります。 聞こえにくい、見えにくい、暗い、うるさい、といったことも引き金になります。

「違う」「さっきも言った」と否定された経験の積み重ねも同じです。本人は内容を忘れても、責められた感じだけが残ります。

向き合い方の型

よくある場面
起きていること向き合い方
財布を盗られたと言う否定せず一緒に探す。見つけたら本人が見つけた形にする
同じ質問を繰り返す紙に書いて渡す。目に入る場所に貼る
家に帰ると言って出て行こうとする止めずに少し一緒に歩く。落ち着いてから戻る
入浴を拒む理由を探す(寒い、裸が嫌、順番が分からない)。時間と担当を変える
夕方になると落ち着かない昼間に日光と活動を入れる。夕方の予定を決まった形にする

一人で抱えない

対応がうまくいく日といかない日があります。うまくいかない日を、介護している人の力不足と考えないでください。 疲れきったまま向き合うと、お互いに追い込まれます。

ショートステイやデイサービスは、本人のためであると同時に、介護している人が休むための道具です。 使うことに後ろめたさを持つ必要はありません。ケアマネジャーに、いまの状態を正直に伝えてください。

手が出そうになることがあります。
その手前で相談してください。地域包括支援センターは、介護している側の相談も受けます。責める場所ではなく、休みを作る手立てを一緒に考える場所です。追い詰められた末に起きることは、誰にでも起こりえます。
薬で落ち着かせてもらえますか。
症状が強く暮らしが立ちゆかないときは、薬が使われることがあります。ただし転倒や飲み込みにくさなどの影響があるため、引き金を探すことが先で、薬は組み合わせて考えるものです。

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