夜間対応型訪問介護とは?夜のトイレと緊急通報を支える仕組み

介護の窓口 編集部公開 2026-08-21

夜中のトイレのたびに家族が起きる。転んでいないか気になって眠れない。在宅の介護がいちばん続けにくくなるのは、たいてい夜です。夜間対応型訪問介護は、その時間帯だけを引き受ける仕組みです。

夜間対応型訪問介護とは

夜10時から朝6時を必ず含む時間帯に、ヘルパーが自宅を訪ねるサービスです。住んでいる市区町村にある事業所しか使えない「地域密着型」のサービスにあたります。

この形の事業所は全国で199件しかありません。65歳以上約18万人に1件という数で、介護保険のサービスの中でもっとも少ない部類です。住んでいる市区町村に無ければ使えないので、まずは市区町村の担当課か地域包括支援センターに、あるかどうかを聞いてください。

2つの訪問がある

種類中身
定期巡回毎晩決まった時間に訪問する。おむつ交換、トイレの介助、寝返りの手伝い、無事かどうかの確認
随時訪問本人が通報ボタンを押したときに訪問する。転んだ、トイレに行きたい、具合が悪いなど

通報を受ける窓口(オペレーションセンター)が置かれ、押されたボタンに応じて、話を聞いて助言するか、ヘルパーを向かわせるか、救急車を呼ぶかを判断します。

費用の目安(1割負担の場合)

内容目安(1割負担)
基本料金(月あたり)約1,010円
定期巡回(1回)約380円
随時訪問(1回・ヘルパー1人)約590円
1単位を10円として計算した目安です。お住まいの地域や事業所の体制によって同じ1割負担でも金額は変わり、初めて使う月は加算が付くこともあります。正確な金額は、担当のケアマネジャーか事業所にご確認ください。 月ごとの定額でまとめている事業所もあります。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護との違い

夜間対応型訪問介護定期巡回・随時対応型訪問介護看護
対応する時間夜間(22時から6時を必ず含む)24時間
来る人ホームヘルパーホームヘルパーと看護師
医療的な処置できないできる
向いている状態夜のトイレや見守りだけが課題日中も含めて短い訪問を何度も必要とする

日中は家族が見られる、あるいは通所を使っている。困っているのは夜だけ。そういう場合は夜間対応型で足ります。日中も含めて細かく人手が要るなら、定期巡回のほうが向いています。

使えるかどうかは、住んでいる市区町村で決まる

地域密着型のサービスなので、自分の住む市区町村に事業所がなければ使えません。全国的にも事業所の数は多くありません。まずは地域包括支援センターか担当のケアマネジャーに、「この市に夜間対応型はありますか」と確かめてください。

事業所がない場合は、訪問介護の夜間の訪問(加算が付きます)や、定期巡回・随時対応型、ショートステイの組み合わせで代えることになります。

夜が不安な家庭のためのしくみ

夜中に何度も起こされる、転んでいないか心配で眠れない。在宅が続かなくなる理由の多くは、夜にあります。

決まった時間に見に来てもらう形と、呼べば来てもらう形があります。 この2つを組み合わせて、夜の不安を減らします。 家族が眠れるようになることが、いちばんの効果です。

呼ぶ手段が、家に置かれる

本人が押せば、事業所につながる機器が置かれます。押せるかどうかが前提になります。

認知症のある人では、押せないことがあります。 その場合は、定期的に見に来てもらう形が中心になります。どちらが向くかを、事業所と相談してください。

一人暮らしでも使える

家族がいないと使えない、というものではありません。一人で暮らしている人にこそ効きます。

夜に人が来る、押せば来てもらえる。 それだけで、家で続けられる期間が延びます。鍵の預け方も、契約の中で決めます。

地域にあるとは限らない

夜に人を動かす形なので、事業所の数が限られます。市内に無い地域があります。

このサイトの市区町村ページで、地域にあるかを確かめられます。 無ければ、定期巡回のサービスや、見守りの機器で代えられないかを考えてください。ケアマネジャーに、代わりの案を出してもらう。

通報ボタンはどんなものですか。
首から下げる形や、枕元に置く形のものが貸し出されます。押すとオペレーションセンターにつながり、声でやりとりできる機種もあります。
何回呼んでも料金は同じですか。
訪問ごとに費用がかかる形と、月の定額に含める形があります。呼ぶことをためらってしまうと意味がないので、契約前に数え方を確かめておいてください。
一人暮らしでも使えますか。
使えます。むしろ一人暮らしの方に向いたサービスです。

夜間対応型訪問介護は、掲載の無い都道府県がある

全国の夜間対応型訪問介護は199件です。ただし件数をそのまま並べても、人口の多い都道府県が上に来るだけで、その地域が手厚いのかどうかは分かりません。65歳以上の人数で割ると比べられるようになります。全国では65歳以上1万人あたり0.1件です。

いちばん多いのは神奈川県(0.2件)です。一方で沖縄県には掲載がありません。全国どこにでもあるサービスではない、ということになります。

夜間対応型訪問介護が多い都道府県と少ない都道府県(65歳以上1万人あたり・全47都道府県中)
順位都道府県件数65歳以上1万人あたり
1位神奈川県54件0.2件
2位京都府17件0.2件
3位大分県7件0.2件
4位東京都47件0.1件
5位広島県5件0.1件
47位沖縄県0件0.0件
46位鹿児島県0件0.0件
45位熊本県0件0.0件
44位佐賀県0件0.0件
43位高知県0件0.0件

この上位5県のうち、高齢化率でも全国10位以内に入る都道府県はありません。高齢者が多い地域ほど夜間対応型訪問介護が多い、という関係にはなっていません。事業所の数は、高齢者の数だけで決まるものではないようです。

数が少ない地域が、そのまま「足りない」という意味になるとは限りません。1か所あたりの規模が大きい、近隣の市区町村から通っている、別の種類のサービスで代えている、といった事情は件数からは読み取れないためです。実際に使えるかどうかは、お住まいの市区町村の一覧で確かめてください。

件数は当サイトの掲載データ(厚生労働省「介護サービス情報公表システム」のオープンデータ、29都道府県に掲載あり)、人口は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」(2026年1月1日現在)によるものです。どちらも更新のたびにこの数字も変わります。

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高齢者の食事だけを扱う姉妹サイト「配食のふれ愛 太子店」の記事です。 どちらも株式会社京谷商会が運営しています。

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