夜間対応型訪問介護の選び方!呼んでから来るまでを確かめる

介護の窓口 編集部公開 2026-08-21

夜のサービスは、日中のサービスと見るところが違います。呼んでから、どれくらいで、誰が来るのか。ここがはっきりしない事業所とは契約しないでください。確かめ方を順に説明します。

全国で199件。選ぶ以前に、住んでいる市区町村にあるかどうかがまず問われるサービスです。あったなら、その一つと契約するかどうかを決めることになります。断ってもよい前提で、次のことを確かめてください。

呼んでから到着するまでの時間

いちばん大事な数字です。「おおむね三十分以内」と答える事業所が多いのですが、実際にはその晩に何件を抱えているかで変わります。平均を聞いても、あまり意味がありません。

「これまででいちばん時間がかかったときは、どれくらいでしたか」と聞いてみてください。答えられる事業所は記録を取っていて、自分たちの限界を分かっています。「そういうことはありません」と言い切る相手のほうが、かえって心配になります。

併せて、住んでいる場所がその事業所の受け持つ地域のどのあたりかも聞いておきます。端のほうだと、それだけ時間がかかります。地域密着型のサービスなので、住んでいる市区町村の事業所しか使えないという決まりもあります。

夜に何人が動いているか

夜のあいだ、地域全体で何人のヘルパーが動いているのか。同時に二件の通報が入ったらどうするのか。この二つで、体制の厚みが分かります。一人しか動いていないなら、先の一件が長引いたときに待つことになります。

通報を受ける窓口が自社なのか、外部に任せているのかも聞いてください。外部の窓口は夜通し人がいる強みがありますが、本人の事情を知らない人が出ることになります。名前を告げただけで状況が伝わるかどうかは、慌てている夜には大きな違いになります。

救急車を呼ぶかどうかの判断

夜間に起きるいちばん重い場面です。判断の基準を持っているか、判断したあと家族にいつ連絡が来るかを確かめてください。

離れて暮らしているなら、「救急車を呼ぶ前に必ず電話がほしい」「呼んだあとでいいので、すぐ知らせてほしい」といったこちらの希望も伝えておきます。本人がどこまでの治療を望んでいるかを家族で話し合ってあるなら、それも共有しておいてください。夜中にその場で決めるのは、誰にとっても重すぎます。

鍵をどう預かるか

本人が玄関まで出られない状態なら、事業所が鍵を預かることになります。金庫で保管するのか、玄関にキーボックスを付けてそこへ入れるのか。誰が持ち出せるのか。なくしたときの取り決めはあるのか。この三つを書面で確かめてください。

玄関のキーボックスは便利ですが、暗証番号を知る人が増えるほど危うくなります。番号を定期的に変えているか、誰が知っているかを事業所が管理しているかも聞いておくと安心です。

昼のサービスとの引き継ぎ

夜に気づいたことは、昼の支援にとって値打ちのある知らせです。眠れていない、水分をとっていない、夜中に何度も起きている。こうしたことがケアマネジャーや日中の事業所へ伝わっているかを確かめてください。

同じ会社が昼と夜の両方をそろえている場合は、記録が一つにまとまるという利点があります。ただし、それが実際に生かされているかは別の話です。「日中の事業所とは、どうやって情報を共有していますか」と具体的に聞いてください。

家族が眠れる形になっているか

夜間のサービスを入れる目的は、本人の安全と同じくらい、家族が眠れることにあります。ここを見落とすと、契約したのに家族の負担が減らないという結果になります。

通報が家族の携帯にも同時に鳴る設定は、安心な反面、結局そのたびに起きてしまうことになります。どこまでを事業所に任せ、どこから家族に知らせるのか。この線引きを最初に決めておいてください。「転倒したときだけ連絡してください」というように、具体的に伝えておくのが確実です。

対応できる範囲を、地図で確かめる

夜に駆けつける形なので、事業所から遠い家は対象にならないことがあります。

自分の家が範囲に入っているかを、最初に聞いてください。 入っていても、どれくらいで着けるのかを確かめる。 そこが実際の安心につながります。

呼んだときに、来る人が誰か

夜間に来るのは、日中とは別の職員であることがあります。家の中の勝手を知らない人が来ることになります。

本人の情報が、夜勤の職員にも共有されているかを聞いてください。 部屋の配置、薬、持病、苦手なこと。共有の形があるかどうかで、対応の質が変わります。

鍵をどう預けるか

本人が開けられない場合、鍵を預けることになります。管理の方法を確かめてください。

誰が保管するのか、持ち出しの記録が残るのか。 番号式の箱を玄関に付ける方法もあります。この点をあいまいにしないでください。

日中のサービスと、つながっているか

夜だけ別の事業所になると、情報が切れます。日中の様子を知らない人が、夜に判断することになります。

同じ法人でまとめられるか、記録を共有してもらえるかを聞いてください。 ケアマネジャーに、間をつないでもらう形でも構いません。切れ目を作らないことが要点です。

費用が高く感じます。
訪問の回数で割ると割高に見えますが、呼べる状態を保っておくことへの費用でもあります。実際に呼ぶかどうかより、呼べると分かっていることで家族が眠れるかどうかが、介護を続けられるかどうかを分けることがあります。
実際にはあまり呼ばないかもしれません。
呼ばずに済む月があっても構いません。数か月使ってみて必要がなければ、いったん外して通所やショートステイに振り替えることもできます。ケアマネジャーに相談してください。
認知症で、ボタンを押せるか不安です。
押せない前提で、決まった時間に回る訪問の回数を増やす組み方をします。ボタンを押せるかどうかは、契約の前に一緒に試させてもらってください。押せない場合でも、使い道はあります。

夜間対応型訪問介護を運営しているのは105の法人

193件の運営者をたどると、105の法人にたどり着きます。1法人あたり1.8件という計算で、複数の事業所を持つ法人が珍しくないということになります。

同じ法人が近くで複数を運営している場合、空きが出たときに融通が利いたり、別の種類のサービスを同じ法人でまとめられたりすることがあります。一方で、法人が大きいことと、その事業所が自分に合うかどうかは別の話です。運営法人は事業所ページに出しているので、気になったら同じ法人の他の事業所も見てみてください。

なお、公式サイトを届け出ているのは173件(86.9%)です。サイトが無い事業所が悪いということではありませんが、事前に様子を知りたいときは、まず電話で聞くことになります。

夜間対応型訪問介護が1件も無い市区町村が1,759ある

全国1,892の市区町村のうち、夜間対応型訪問介護の掲載があるのは133市区町村です。裏を返すと、1,759の市区町村には1件もありません。住んでいる市区町村の中だけで探すと候補が出てこないことがある、ということです。

地元に無いときは、隣の市区町村まで範囲を広げて探すことになります。送迎のあるサービスなら市区町村をまたいで通えることもあるので、まず市区町村の担当課か地域包括支援センターに、どこまで通えるかを聞いてみてください。当サイトの市区町村ページは、掲載が0件のときに近隣の同じサービスを並べます。

この節の数字は、当サイトが掲載している夜間対応型訪問介護199件を数えたものです。もとになっているのは厚生労働省「介護サービス情報公表システム」のオープンデータで、定員・営業日は事業所が届け出た内容です。届け出の無い項目は数に入れていません。データが更新されるたびに、この数字も変わります。

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