介護タクシーとは?料金の目安と介護保険が使える条件
歩けなくなってから、通院がいちばんの難所になります。家族の車では乗せ降ろしができない。ふつうのタクシーでは車いすが積めない。そこを引き受けるのが介護タクシーです。
介護タクシーとは
車いすやストレッチャーのまま乗れる車で、運転手が乗り降りの介助をしながら運ぶサービスです。運転手は二種免許を持ち、多くは介護の資格も持っています。運ぶだけでなく、部屋から車まで、車から診察室までを手伝うところが、ふつうのタクシーと違います。
このサイトには、移動を支える団体を175件掲載しています。介護タクシーには公表の制度が無いため、これで全国のすべてが分かるわけではありません。地元の事業者が別にあることのほうが多いので、ケアマネジャーや市区町村の担当課にも聞いてみてください。
料金の組み立て
請求書は3つの足し算になっています。「1回いくら」で決まっているわけではないので、見積もりを取るときは3つに分けて聞くと食い違いが起きません。
| 内訳 | 中身 | 目安 |
|---|---|---|
| 運賃 | メーター制か時間制。距離か拘束時間で決まる | 初乗り700円前後、時間制なら30分2,000円前後 |
| 介助料 | 室内の介助、乗り降り、院内の付き添い | 1回500円から2,000円 |
| 機器の借り賃 | 車いす、ストレッチャー、リクライニング車いす | 1回0円から6,000円 |
介護保険が使える条件
介護保険から出るのは「通院等乗降介助」という訪問介護のサービスで、対象は介助の部分だけです。車に乗っているあいだの運賃は、どの場合も自己負担になります。
条件から外れる外出、たとえば旅行や墓参り、家族の付き添いだけが目的の外出は、全額が自己負担の介護タクシーとして頼むことになります。要支援の人や認定を受けていない人でも、実費なら誰でも使えます。
福祉有償運送との違い
NPOや社会福祉協議会が、会員になった人を自家用車で運ぶ仕組みもあります。道路運送法の登録を受けたもので、福祉有償運送と呼びます。
| 介護タクシー | 福祉有償運送 | |
|---|---|---|
| 運ぶ人 | タクシー事業者(二種免許) | NPO・社協などの運転者 |
| 使える人 | 誰でも | 会員登録した人(要介護者・障害者など) |
| 料金 | タクシーの運賃 | タクシーのおおむね半額まで |
| 予約 | 前日までが多い | 数日前までが多い |
| 台数 | 地域によっては少ない | 地域によっては無い |
安く済むのは福祉有償運送ですが、会員登録が要り、住んでいる市区町村に団体が無いこともあります。急ぐときは介護タクシー、決まった通院を続けるなら福祉有償運送、と使い分ける人が多いです。
安くする手立て
- 障害者手帳を持っていれば、市区町村のタクシー券が使えることがある
- 自治体によっては、要介護高齢者向けの外出助成がある
- 福祉有償運送の会員になる
- 医療機関の送迎車を使う(透析や入院の送り迎えで用意している病院がある)
- デイサービスの送迎に合わせて通院日を組む
- 家族も一緒に乗れますか。
- 乗れます。車いすの席のほかに座席があるので、付き添いの人も同乗できます。ただし人数によって車種が変わるので、予約のときに何人乗るか伝えてください。
- 当日でも呼べますか。
- 空いていれば呼べますが、台数が少ないので前日までの予約が確実です。通院のように日が決まっている用事は、診察の予約と同時に取っておくと安心です。
- 院内の付き添いも頼めますか。
- 頼めます。ただし介護保険の通院等乗降介助では、院内の付き添いは原則として病院の職員が担うものとされています。実費で頼む場合は介助料に含めて見積もってもらってください。
- 寝たきりでも運べますか。
- ストレッチャーのまま乗れる車があります。車種が限られるので早めの予約が要ります。医療的な処置が要る状態なら、介護タクシーではなく民間救急を紹介されることがあります。