高齢者の身元保証とは?頼めることと費用の目安

介護の窓口 編集部最終更新 2026-08-21

入院の手続きで「身元保証人を書いてください」と言われる。頼める子や兄弟がいない。ここで困る人は年々増えていて、それを引き受ける民間のサービスが育ってきました。

身元保証とは

入院や施設への入居のときに求められる身元引受人・連帯保証人の役目を、家族に代わって引き受けるサービスです。保証だけでなく、日々の手続きの代行や、亡くなったあとの片づけまで含む契約が多くあります。

身元保証は介護保険の指定事業所ではありません(民間のサービスです)。このサイトでは、身元保証相談士が在籍している事務所を掲載しています。行政書士や司法書士の事務所が多く、扱える範囲は事務所によって違います。

このサイトには、身元保証の相談を受けられる事務所を247件掲載しています。公表の制度が無い分野なので、これで全国のすべてが分かるわけではありません。社会福祉協議会が同じ役目の一部を担っている地域もあります。

頼めること

分け方中身
身元保証入院・入居の連帯保証、緊急時の連絡先、退院時の引き取り
生活の支援入院の手続き、金銭の管理、買い物や届け物、施設との連絡
死後の事務葬儀、遺品の片づけ、行政への届け出、部屋の明け渡し
判断力が落ちたとき任意後見の契約(別に家庭裁判所の手続きが要る)

この4つは別々の契約で、まとめて結ぶことも、必要なものだけ結ぶこともできます。何を頼み、何を頼まないかを決めるところが、いちばん大事な作業です。

費用の目安

名目中身目安
初期費用契約時に払う。相談と書類作成20万円から60万円
預託金葬儀や部屋の片づけに充てるために預ける50万円から150万円
月額見守りや連絡の対応月3,000円から1万円
都度の費用入院の付き添いなど、動いた回数で払う1回5,000円から2万円
金額は目安です。事務所と契約の範囲で大きく開きます。特に預託金は、返ってくるお金か、使い切るお金かで意味がまったく違います。契約書のどこに書いてあるかを確かめてください。

身元保証人がいないと入れないわけではない

身元保証人がいないことだけを理由に、病院が診療を断ったり、介護施設が入所を断ったりすることは、国の通知で認められていません。まずそのことを知っておいてください。

とはいえ現場では求められます。断られたときに争うより、先に相談したほうが早く進むのも事実です。次の順で当たると、費用をかけずに済むことがあります。

  1. 病院や施設の相談員に、身元保証人がいない場合の扱いを聞く
  2. 市区町村の高齢福祉担当課、地域包括支援センターに相談する
  3. 社会福祉協議会の日常生活自立支援事業を調べる
  4. 成年後見(法定後見・任意後見)を検討する
  5. 民間の身元保証サービスを検討する

成年後見との違い

民間の身元保証成年後見
始めるとき判断力があるうちに契約判断力が落ちてから家庭裁判所へ申し立て
決めるのは本人と事業者家庭裁判所が後見人を選ぶ
できること契約で決めた範囲財産の管理と法律行為
身元保証引き受ける後見人は原則として引き受けない
死後の事務契約に入れられる原則として範囲外
見張る人契約の相手だけ家庭裁判所が監督する

成年後見人は身元保証人になりません。逆に民間の身元保証は、判断力が落ちたあとの財産管理まではできません。両方が要る場面があるので、片方で足りると思い込まないでください。

子どもがいるのに頼んでもいいですか。
構いません。遠方に住んでいる、仕事で急に動けない、関係が良くない、といった事情で使う人がいます。子に知らせるかどうかも契約のときに決められます。
預けたお金は返ってきますか。
契約によります。死後の費用に充てて使い切る形と、残れば相続人に返す形があります。どちらかを契約書で必ず確かめてください。過去には預けたお金が事業者の運転資金に流用され、破綻した例があります。
途中でやめられますか。
やめられます。ただし初期費用が戻らない契約が多く、解約の手数料を取る事務所もあります。契約の前に、やめるときにいくら戻るかを聞いてください。
国のきまりはありますか。
2024年に国が事業者向けの指針をまとめ、契約内容の説明、預かり金の分別管理、第三者による確認などを求めています。許可や登録の制度ではないので、守っているかどうかは自分で確かめる必要があります。

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