介護付き有料老人ホームの選び方!契約書とお金の見方
有料老人ホーム選びは、見学で受ける印象と、契約書に書かれていることが最も食い違う分野です。見学は大事ですが、判断は書面でしてください。
1. 入居一時金の返還のしかた
最初に確かめるべきはここです。一時金を払う施設では、次の3つを必ず数字で確かめてください。
- 初期償却(入居した時点で返らない分)は何パーセントか
- 償却期間は何年か
- 途中で退去したときの返還額はどう計算するか
- 90日以内に退去した場合は全額返還されるか(クーリングオフの決まり)
「入居後すぐに亡くなったら、いくら返りますか」と具体的に聞いてください。答えられない担当者からは契約しないでください。
2. 月々にかかるお金の全部
| 項目 | 確かめること |
|---|---|
| 家賃・管理費 | 値上げの規定があるか |
| 食費 | 食べなかった日は引かれるか |
| 介護保険の自己負担 | 要介護度が上がるといくら増えるか |
| 上乗せ介護費 | 基準以上の職員を置く場合の費用があるか |
| おむつ代・日用品費 | 実費か定額か |
| 医療費・通院の付き添い | 1回いくらか |
| 理美容・レクリエーション | 別料金か |
3. 職員の配置
基準は入居者3人に対して職員1人ですが、「2対1」「1.5対1」と手厚くしている施設もあります。そのぶん上乗せの費用がかかるので、何対何で、いくら上乗せされるかを聞いてください。
- 夜勤は何人か(1フロアあたり)
- 看護職員は日中いるか。夜間はどうか
- 職員の入れ替わりは激しくないか
4. 医療との連携
- 協力医療機関はどこか。往診はあるか
- かかりつけ医を替えなくていいか
- 入院したときに部屋はどうなるか(費用は続くか、いつまで空けておけるか)
- 看取りの体制があるか
5. 退去の条件
重要事項説明書の「契約の解除」の項を読んでください。「共同生活が困難になったとき」といった曖昧な書き方の場合は、具体的にどんな状態を指すのかを確かめ、答えを書面かメールでもらってください。
6. 見学は2回、時間を変えて
1回目は説明を受け、2回目は予告なしに近い形で夕方か食事の時間に行ってください。案内用に整えられた時間帯だけを見て決めないためです。
- 入居者の表情と身なり(髪、爪、服装)
- 職員が入居者に話しかけているか
- 呼び出しのベルが鳴りっぱなしになっていないか
- 共用部分と、居室の廊下のにおい
7. 体験入居
1泊でも2泊でも、必ず試してください。食事の味、夜の音、朝の起こされ方。これらは見学では分かりません。
8. 特別養護老人ホームと並行して申し込む
費用を抑えたいなら、特別養護老人ホームにも申し込んだうえで、順番が来るまで有料老人ホームで過ごすという考え方があります。申し込んでおくこと自体に費用はかかりません。
- サービス付き高齢者向け住宅とどちらがいいですか。
- 介護が必要な度合いで決めてください。自立に近いならサービス付き高齢者向け住宅、日々の介護が要るなら介護付きのほうが安心です。サービス付き高齢者向け住宅でも特定施設の指定を受けているものは、介護付きと同じ仕組みです。
- 住宅型と介護付きで迷います。
- 要介護2くらいまでは住宅型のほうが安く、それより重くなると介護付きが有利になるのが一般的な目安です。ケアマネジャーに両方の見積もりを出してもらってください。
- 値上げされることはありますか。
- あります。値上げの条件と手続きが契約書に書かれているので、その部分を読んでください。過去に値上げをした実績も聞いておくとよいです。