デイケアの選び方!リハビリの中身と続け方を見る

介護の窓口 編集部公開 2026-08-21

デイケアで確かめるべきは、何分、誰が、何をしてくれるかの三つです。通っているのに、専門職が関わるのは一日十分だけ、という施設も現実にあります。その差をどこで見分けるかを説明します。

通所リハビリテーションは全国で7,581件、65歳以上1万人あたり2.1件です。デイサービスほど選べるわけではないので、通える範囲に一つ二つ、というのがふつうです。その一つが自分に合うかどうかは、次の点を聞けばだいたい分かります。

一人あたり、何分あるのか

同じ「リハビリ」という言葉でも、中身はまったく違います。理学療法士が一対一で二十分ずつ二回関わる施設と、みんなで体操をして終わる施設が、同じ通所リハビリテーションという名前で並んでいます。

見学のときに、「専門職が一対一で関わる時間は何分ありますか」とはっきり聞いてください。答えが濁るようなら、集団の体操が中心だと考えていいでしょう。集団の体操が悪いわけではありませんが、回復を目指す時期には物足りません。

誰が担当するのか

立つ、歩く、起き上がるといった動きが課題なら理学療法士。着替えや食事、手先の動作が課題なら作業療法士。話すこと、飲み込むことが課題なら言語聴覚士。課題に合う職種がいる施設を選ぶのが基本です。

とくに、むせることが増えている場合は、言語聴覚士のいる施設を探してください。飲み込む力が落ちると、食べ物が気管に入って肺炎を起こすことがあります。言語聴覚士は数が少ないので、ケアマネジャーに先に確かめてもらうのが早道です。

計画に何が書かれているか

リハビリテーション計画書を見せてもらってください。見るのは一点だけで、目標が具体的に書かれているかどうかです。

「機能の維持」としか書かれていない計画は、何をもって達成なのかが誰にも分かりません。三か月後に見直すことになっていても、達したかどうかを判断できないので、同じ文言が繰り返されるだけになります。「屋外を杖で二百メートル歩く」のように書かれている施設を選んでください。

医師がどこまで関わるか

デイケアには医師がいることが、デイサービスとの大きな違いです。ただ、関わりの深さは施設によって差があります。

聞くこと見るところ
医師は毎回いますか状態が変わったときにその場で相談できるか
どれくらいの頻度で診ますか三か月ごとの見直しが形だけになっていないか
かかりつけ医との連絡はありますか薬や持病のことが共有されるか

血圧が不安定な人、心臓や呼吸に持病がある人ほど、ここが効いてきます。運動の強さをその場で加減してもらえるかどうかは、安全に続けられるかどうかに直結します。

家での過ごし方まで見てくれるか

週に二回のデイケアだけで体が変わることはありません。通っていない五日をどう過ごすかのほうが、結果を大きく左右します。

家でやる運動を紙にして渡してくれるか、手すりの位置や福祉用具について助言をくれるか、家族に介助のしかたを教えてくれるか。こうした持ち帰りがある施設は、通っている時間の外まで考えています。

やめる話が出てくるか

目標に届いたら、デイサービスや地域の運動教室へ移る。そう言ってくれる施設は、リハビリを仕事として考えています。

「ずっと通ってください」しか言わない施設は、その時点でリハビリの場ではなく、通いの場になっています。それが悪いわけではありませんが、デイケアは費用が高いぶん、同じ予算でデイサービスに通えば回数を増やせます。目的が変わったなら、場も変えたほうが理にかないます。

通い続けられるか

中身がよくても、通えなければ意味がありません。送迎の範囲に自宅が入っているか、車に乗っている時間はどれくらいか、雨の日でも濡れずに乗り降りできるか。送迎の車に一時間近く乗ることになる施設もあり、それだけで疲れてしまう人もいます。

入浴と昼食が必要かどうかも考えてください。要らないなら、午前だけ、午後だけという短い時間の形のほうが、本人の負担は軽くなります。リハビリだけを目当てに通うなら、そのほうが合います。

誰が訓練を見るのかを確かめる

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士。どの専門職がいるかで、対応できる中身が変わります。

言葉や飲み込みが課題なら、言語聴覚士がいるかが決め手になります。 常勤か、週に何日来るのかまで聞いてください。 名前が挙がっていても、実際に会えるとは限りません。

一人ひとりに、どれだけ時間を使うか

個別に見てもらえる時間と、集団で体操をする時間の比率が、事業所によって大きく違います。滞在時間が長くても、個別の時間が短いことがあります。

「一人あたり何分ですか」と聞いてください。 見学のときに、実際の様子を見れば分かります。機器が並んでいるだけで、使い方を教える人がいないところもあります。

家でやることまで、指示があるか

週に1回通っただけでは、変わりません。残りの6日をどう過ごすかで結果が決まります。

家でやる運動を教えてくれるか、家族に伝えてくれるか。 ここまでやる事業所は、成果が出ます。紙で渡してもらえるかを聞いてください。

目標と、見直しの機会

何を目指しているのかが、書面で示されるはずです。「機能の維持」だけでは、達したかどうかが分かりません。

「トイレまで一人で歩く」「箸を使う」のように、暮らしの場面で書いてもらってください。 定期的に評価する機会があります。変わらないまま続いているなら、組み直す時期です。

病院に併設のデイケアと、介護老人保健施設のデイケアはどちらがいいですか。
医療の後ろ盾を重く見るなら病院に併設のところ、将来の泊まりや入所まで見据えるなら介護老人保健施設に併設のところが便利です。ただしリハビリの中身そのものは施設ごとの差のほうが大きいので、併設先より、見学して決めてください。
本人が「運動は嫌だ」と言います。
目的を運動から外して考えてみてください。「風呂に一人で入る」「孫の結婚式に出る」といった目標に置き換えると、同じ運動でも受け止め方が変わります。目標を一緒に立ててくれる施設を選んでください。
費用がデイサービスより高いのはなぜですか。
医師とリハビリの専門職を置いているためです。回復の見込みがある時期はデイケア、保つことが中心になったらデイサービス、という切り替えで費用を抑えられます。その見極めも、ケアマネジャーに相談してください。

通所リハビリテーションの定員は、まんなかが38人

当サイトに掲載している通所リハビリテーションのうち、定員が分かっているのは2,748件です。その2,748件を小さい順に並べると、まんなかに来るのが38人でした。いちばん小さいところで1人、いちばん大きいところで20,170,814人と幅があります。

通所リハビリテーションの定員の分かれ方(定員の分かっている2,748件)
定員件数割合
10人以下245件8.9%
11〜20人463件16.8%
21〜30人475件17.3%
31人以上1,565件57%

いちばん多いのは31人以上の57%です。定員は大きいほどよい、小さいほどよいというものではありません。人数が多ければ行事や設備の幅が出やすく、少なければ職員の目が届きやすい、という違いがあるだけです。見学のときは定員そのものより、「その日に実際に何人来ているか」を聞いてください。定員いっぱいで動いている日と、半分の日とでは、同じ定員でも過ごし方が変わります。

日曜に開いている通所リハビリテーションは5.1%

7,581件のうち、日曜に開いているのは385件でした。土曜は5,558件(73.3%)、祝日は4,183件(55.2%)です。土曜まで開いているところは多い一方で、日曜まで開いているところはぐんと減ります。

平日に働いている家族が付き添える日、あるいは家族が休みで介護を代わりにくい日に使いたいのであれば、この条件で候補はかなり絞られます。曜日は後から変えにくい条件なので、見学の順番を決める前に確かめておくと無駄がありません。当サイトの一覧は市区町村ごとに絞り込めるので、住んでいる地域で何件残るかを先に見てください。

通所リハビリテーションを運営しているのは5,402の法人

7,247件の運営者をたどると、5,402の法人にたどり着きます。1法人あたり1.3件という計算で、ほとんどが1か所だけを運営している法人です。系列で複数を持つ大きな法人は多くありません。

同じ法人が近くで複数を運営している場合、空きが出たときに融通が利いたり、別の種類のサービスを同じ法人でまとめられたりすることがあります。一方で、法人が大きいことと、その事業所が自分に合うかどうかは別の話です。運営法人は事業所ページに出しているので、気になったら同じ法人の他の事業所も見てみてください。

なお、公式サイトを届け出ているのは6,931件(91.4%)です。サイトが無い事業所が悪いということではありませんが、事前に様子を知りたいときは、まず電話で聞くことになります。

通所リハビリテーションが1件も無い市区町村が423ある

全国1,892の市区町村のうち、通所リハビリテーションの掲載があるのは1,469市区町村です。裏を返すと、423の市区町村には1件もありません。住んでいる市区町村の中だけで探すと候補が出てこないことがある、ということです。

地元に無いときは、隣の市区町村まで範囲を広げて探すことになります。送迎のあるサービスなら市区町村をまたいで通えることもあるので、まず市区町村の担当課か地域包括支援センターに、どこまで通えるかを聞いてみてください。当サイトの市区町村ページは、掲載が0件のときに近隣の同じサービスを並べます。

この節の数字は、当サイトが掲載している通所リハビリテーション7,581件を数えたものです。もとになっているのは厚生労働省「介護サービス情報公表システム」のオープンデータで、定員・営業日は事業所が届け出た内容です。届け出の無い項目は数に入れていません。データが更新されるたびに、この数字も変わります。

福祉用具のことをもっと詳しく

福祉用具だけを扱う姉妹サイト「福祉用具ブラリー」の記事です。 どちらも株式会社京谷商会が運営しています。

食事のことをもっと詳しく

高齢者の食事だけを扱う姉妹サイト「配食のふれ愛 太子店」の記事です。 どちらも株式会社京谷商会が運営しています。

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